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『トートバッグ狂い』・・・その使用方法に於けるトートバッグの意味

『トートバッグ狂い』


  ・・・その使用方法に於けるトートバッグの意味



トートバッグを使用する時、取っ手の部分がいくら長くても、斜め掛けすることはまず無い。手で持つか、肩に掛けるか、と言った使用法が自然だろう。トートバッグによって、取っての使用は様々である。肩掛けと手で持つ個所が二つついているものもあり、それは大変便利である。また、側面に印刷されるロゴが、持ち主のセンスが問われる場所だろう。いずれにしても、トートバッグは奥が深い。


何かを手に下げながら、歩き行く人間は、傍から見ても様になる。トートバッグを持っているのか、トートバッグに持たされているのか、その、トートバッグの自立性までも感じさせる、トートバッグとはすごく生き生きとしている。ボディバッグが身体に密着して動かないのとは反対に、何か物が入った反動で、揺れ動くトートバッグは、ボディバッグの対極に位置しているといっても過言ではない。



トートバッグは、物に例えれば、揺り籠に似ている。精神を操る、時計の針の自由性を感じさせる。時が止まることはないという点で、トートバッグの揺り籠との酷似性は、まさに、止まらない揺れである。そしてまた、トートバッグを持って、狂ったかのように振り回すと、まるで時が暴走したかのような、まるで時計が発狂したかのような現象感覚に襲われる。唯の、トートバッグだ、では済まされないのだ。何と怖ろしい存在だと思うが、側面のロゴを見て、なんだ、狂っている様に見えて、案外純粋じゃないか、と、時折ほっとするのだ。


つまり、トートバッグの使用方法によっては、中に重たい鉛などが入っていると、振り回すと凶器になると言う点で、狂ったように振り回すと、暴走したかのようだ、というのは、本当に殺人犯になったかのようになるのであり、危険人物にトートバッグを持たせてはいけないとまで、想像が及ぶのだ。



さて、トートバッグの使用方法に於ける意味について述べてきたが、些か、本体の説明というよりは、その危険性について述べていると感じるが、それこそ、トートバッグ狂いという表題に相応しいと言われれば、書いている自分としても、少しは安心するのである。


トートバッグは、危険性を排除すれば、ともかく、見栄えの良い、素直な持ちものなのであって、述べたように、ボディバッグの様に身体に密着しないので、風にも靡いて、その美しさを増す。トートバッグ狂いの、第二章としては、このくらいの説明文で、だいたいの狂い作法は伝わったかなと思うが、いかがだろうか。もう、狂いたくないと思っても、トートバッグの真の意味を知ってしまった以上、後には引き返せまいと、読者にも、そして自分にも、トートバッグは無言で語りかけてくるかの様だ。

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