表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サクッと世界が終わらせられた話  作者: ☆4IPON☆
第一章
14/21

第十二話 情報交流会①

どうもこんばんは。

本日二話目です。少し長めです。

それでは、第十二話、お楽しみください。

Now lording...

データを取得中...

Wondows/system :[■■■■■□□□□□]50%

2019/9/28 P.M.10:00


主「情報交流会、する準備できた?」


夜10時頃、主から7INEのグループ内で発言があった。


「やっぱり、言わなきゃ。でも...。」


弟に、計画のことを聞かれた。


まだ詳しくは知らないそうなのだが、もうばれてしまっているというのは、事実だ。


早く、どうにかしないといけないはずだ。


扇「準備、できました」


翔「あぁ、こっちも問題ない」


主「おっけー、じゃあ始めるよ」


嫌われたら、どうしようか。


メンバーから外されたらどうしようか。


そんなことばかり、考えてしまう。


「許してもらおうなんて、思ってちゃダメだよね。」


そもそも、計画が総崩れしかねない話だ。


確実にまずいな、ということは理解していた。


主「まず、じゃあ俺から。なんと、アケチがかなり成長して、分裂できるようになったんだよ!」


翔「おぉ、すげぇな。拡散はまだできないのか?」


主「まだできないみたいだけど、これまでできなかったことをできるようになったんだよ?これって成長だよね!」


「すっごく、嬉しそうだな...。」


翔「以上か?」


主「あと一個。とある組織のことなんだけど...」


翔「急に不穏な話になったな」


主「今日、俺の会社に新入社員が一人来たんだけどね、実はそいつが、我々の計画を邪魔しようとしてるっぽいんだよね」


「え、進藤君が!?普通にいい子だと思ったけど...。」


彼は、田舎から一人、東京へ親孝行にために出稼ぎに来た、と言っていたはず。


一体どういうことなのか。


主「なんかね、急に履歴書とか送られてきて、できるやつっぽかったから採用したんだけどね、個人情報がほぼぜーんぶ偽装だったんだよ」


翔「ほう、それで、そいつが我々の計画に勘付いて、主の会社に潜入したわけか」


主「いや、多分そうじゃない。あいつにも主がいる。ていうか、いないとおかしい。だって、一人で個人情報とか全部偽装した上に、わざわざ東京まで出てきて、住まいを確保して、自分の家から毎日手紙を同じ人に送らせる、って回りすぎじゃない?」


翔「手紙ってなんぞや」


主「怪しいと思ったら調べるだろ。秘書に調べさせた。そしたら、なんか毎日同じくらいの時間になると手紙を運ぶ係...?みたいな人が来るんだって。進藤の家に」


翔「なんかもう危ない未来しか見えないんだけど」


主「そこで、聞いておきたいんだけど、自分の身内に手を出されたりしてない?」


「え?まさか...私の弟も...?」


一瞬その考えが浮かんだ。


......そういえば、何故ばれたのだろう。


本当に私のミスでばれたのか?


誰か、計画に勘付いた人が、私の弟に情報を与え、私を糸口に内側から私たちの計画を崩そうとした人間がいたとしたら...。


「...さすがに人のせいにしすぎかな。私が悪いんだから、私が。」


きちんと、二人に話さなきゃ。


翔「もう、いつばれてもおかしくない状況なのか」


主「うん。一応だけど、拉致とかされないように気をつけてね。ちゃんと明るい道を通ったり、人の多いところを通って家に帰ったり...」


翔「小学生かよ。まぁ、危険が出てきたって話だな。じゃあ、次は俺でいいか?ミチル」


扇「あ、どうぞ」


ちゃんと言えれば、それでいいんだ。順番じゃなくて、言えるか言えないかだ。きっと。


翔「ありがとう。さっきの主が言ってた組織と関係あるかないかは知らんが、日本国内で新たな企業が発足するんだってよ」


主「ん、初耳だな。どういう会社?」


翔「G-ioって書いて、ジオって読むんだってさ」


主「うっわ、中二病かよw」


翔「言ってはいけないことを、言ってしまったな。まぁ、この会社の業務内容なんだけどよ、パソコンとかスマフォとかっていう情報通信機器のセキュリティに関わるウンタラカンタラってものなんだよ」


扇「それで、何か問題でも?」


さっきから、緊張しすぎてなかなか会話に入り込めない。


翔「わかんなかったか?簡単に言えば、アケチが通用しなくなるかもしれないんじゃね、って話」


主「確かに、アケチが拡散されたとしても、増殖する前に駆逐されるかもね。うん、普通にまずい気がしてきた」


扇「アップグレードとかでどうにかならないんですか?」


主「どうにかなるんだけどね、難易度がルナティック」


翔「ほう、どうしたらいいんだ?」


主「その会社に潜入して、そのセキュリティがどういう仕組みなのか調べて、ばれないで無事に帰ってこなくちゃいけない」


扇「え、真面目にそれ必要なんですか?」


主「まぁ、そのジオって会社が脅威になった場合は、必須だな」


翔「まじかよ、だるすぎだろ。脅威になった時、本当にそれやるのか?この三人で?」


主「まぁ、俺は死亡確定だから命を危険に晒しまくってでもやれるけど、二人はまだ先があるんだからさ。ちょっと任せる気にはなれないかも。ばれたら逮捕確定、場合によっちゃ社会復帰できなくなるかもよ?」


翔「まぁ、うまくやればいいんだろ?」


主「うん。そうだね」


翔「じゃあ、俺と主で潜入することは決まったな。まぁ、まだわかんないけど」


主「まぁ、そうなりますよね。言うと思ったよ。翔なら女の子に任せていては、俺の名が廃る!とか言いそうだもんね。かっこつけたいもんね。女の子の前で」


翔「しばくぞ」


扇「え、決定ですか?決めるのあっさりしすぎじゃないですか?私だって働けますよ!」


もっと働かなきゃ、ミスした分は取り返さなきゃ、という気でいたから、ついこんなことを言ってしまった。


しかし、運動が苦手な自分には無理そうだと、改めて考えてそう思った。


翔「まぁ、ミチルにはオペレーションとかしてもらうことになるのかな。さすがに社内の構造とか全部覚えられないし。覚える気にもならないし」


主「まだ確定事項じゃないけどね。もし、脅威になったら、の話だから。まだ、もし、だから」


翔「フラグ建設するな」


扇「あ、そうですか。はい」


なんだか、二人ともとても頑張ってるんだな。


私だけじゃん、ミスしましたごめんなさい。なんて言うのは。


あはは、なんか情けないや。


扇「以上ですか?」


翔「あぁ、最後はミチルだな」


主「どうぞどうぞー」


ついにいう時が来た。


扇「あの、私、弟に計画のことを勘付かれちゃいました」


主「おっと、別の意味でまずい」


翔「まぁ、潜入よりは幾分かマシ」


二人とも冷静だなぁ。


私はこんなに焦ってドキドキしてるのに。


主「情報を整理しなきゃね。まず、ばれたのはいつ?」


扇「一ヶ月パーティーの次の日の朝です」


主「なんでばれたの?」


扇「わからないです。ただ、私からバラすようなことはしてません。ごめんなさい」


主「...?なんでばれたのか分からない?じゃあ、弟君になんか言われた?」


扇「計画って何?って言われました」


主「あれれ、これってまさかあれじゃない?組織さんじゃない?」


翔「ジオか?」


主「そっちじゃない、進藤の方。さっき言い忘れたけど、進藤にも主がいて、多分その主に送り込まれたんだと思う。もしかしたら、進藤以外にもそういう人がいるかもしれないから注意」


なんで、誰も私のことを怒らないのだろう...?


主「進藤か、進藤以外の別の誰かが、ミチルの弟君に接触してたのかもしれないね。ちなみに、弟君ってなんて名前なの?」


扇「(シュン)です。あの、本当にごめんなさい。二人に迷惑かけちゃって」


主「いや、気にする必要はないさ。うまいことごまかしておいてくれたんだろ?それなら問題ない」


扇「ごまかしはしましたけど...」


翔「主が気にすんなって言ってるんだから、気にする必要はないと思うけどな。そんなに気になるなら、隼君も計画に加わって貰えばいいんじゃないか?」


主「ちょ、別に我々は問題ないかもしれないけど、隼君に迷惑かもしれないじゃないか」


扇「確かに、それだと情報が外に漏れなくなるかもしれませんね」


主「いやいや、隼君が一人で勘付いていたなら問題ないけど、もし他の組織が関わってるなら、我々のやったこととかしようとしたことすべてが、敵組織にばれることになるんだからね?さすがにそこは慎重にいこう」


翔「まぁ、敵組織は脅威にしかならないしな。組織ごと我々の仲間にしてしまえたら楽だけどな」


主「大規模すぎると、警察に勘付かれちゃいます」


翔「警察も引き抜こうぜ」


主「無茶言うなよw」


このまま話が終わってしまいそうだ。


私のしちゃったことって、そこまで重大じゃなかったの?


主「それじゃ、今日は解散でいいかな。一応ノートにメモ貼っとくから」


翔「いつもどうも。それじゃあ」


主「お疲れさま」


あっさり...している。なんで?


扇「あの、本当に大丈夫なんですか?」


主「気にしなくても大丈夫だよ。お疲れさま」


扇「......お疲れさまです」



________________________________________________

結局、私がしたことはそこまで重大じゃなかったようだ。


確実にまずい、と思っていたのに、二人はあまり重大視しなかった。


グループノートのメモを読むと、


「謎の組織に気をつけること。特に、俺とミチル。」


「G-ioはもしかしたら脅威になるかもしれないから、その対策を少しでも考えておく。」


「ばれても、そこまで気にする必要はない。冷静に対処しようぜ。」


と、書いてあった。


私、まだ二人と一緒に活動できるんだ。


そう思うと、涙が流れてきた。


「なんで...なんで怒らないのさ...私、しくじったのに...。」


主の優しさもあってか、すぐに泣き止むことはできなかった。


もっと頑張らなきゃ。もっと頑張って、二人の役に立たなきゃ。私も頑張らなきゃ、二人が頑張ってるんだから。


そう言って、気を引き締めた。


「...隼に何か聞かれたら、なんて言おう。」


とりあえず、今日はその問題について考えながら、眠ることにした。


その夜、私が泣き止むことはなかった。





ミチルが泣いてしまったところで、今回は終了です。

ミチルの弟の名前が明らかになったのは、今話で初めてですね。進藤の主人が、前話と今話でチョロチョロ出てきたり、進藤以外の手下(的な人)がいる可能性が出てきたり、いろいろなことがありましたね。それでも彼らは計画を成功させるために、敵さんを上手いこと処理するのでしょうけど...。

それでは、次回も良しなに。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ