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サクッと世界が終わらせられた話  作者: ☆4IPON☆
第一章
13/21

第十一話 進藤さんの話

本日は二話投稿です。

まずは一話目の第十一話からですね。

それでは、どうぞお楽しみください。

Now lording...

データを取得中...

2019/9/28 P.M.07:00


「さて、やっと帰れるわけだが...。どうにもよくわからないな。この会社は。」


僕はこのA's電機に、敵がいるってことで半ば強引に潜らされたのだ。


社長は確定で黒だって、言われてきてみたが、あいつは多分無関係だ。


まぁ、社長が黒なら、超短期間で一気に出世したあの扇とかっていうやつも怪しくなるんだけどな。


どう考えても社長が...。ダメだ、あの社長のことを考えてばかりいては、話が進まない。


「とりあえず、帰って報告だな。」


報告を怠ってはいけない。それは、ウチらの大切なルールの一つだ。


「それにしても、東京は便利だねぇ。地下鉄での移動がすごく楽じゃないか。それに比べウチの地元ときたら...。」


移動手段はバスしかない上に、一度乗り遅れると2時間待ちである。


都会に飛ばされて、一番嬉しかったのが、移動が楽ということ。


やっぱり、都会っていいな。


「ほーら、遅れても絶対に次の電車があるんだもんな。これがウチの田舎にもあったらなぁ。」


そんなことを思いながら、電車に乗る。


移動には、そこまで時間がかからないので、出口付近で立っていることにした。


「うーん、敵やら、陰謀やらって、いったい何のことなんだろう。僕が知るべきことじゃないから、教えてくれなかったんだろうけどね。」


そうして、主人の言葉を思い浮かべる。


________________________________________________

Now lording...

データを取得中...


「お前、そろそろ任務行けよ。」


「え、僕がですか?まだまだ修行不足だと思いますけど。」


「いっつもそう言うけどよ、実際修行とかどうでもいいんだよな。こっちは人手が足りないんだって。」


「えー...そもそも、僕なんかでいいんですか?」


「お前なんかでも大丈夫な仕事しかまわさねぇよ。」


「うわ、ひどい...。」


「自分で僕なんかって言ったんだろ、被害者ヅラすんな。」


「...じゃ、何をしたらいいんですか?」


「前から言ってるだろうが。簡単に言えば、潜入だって。」


「だから、潜入して、僕は何をしたらいいんですか?」


「それはお前が仕事をするってんなら教えるって言ってるだろうが。」


「だから、教えてくれるなら仕事するって、言ったじゃないですか。教えてくれないとやりませんから。」


「なんだ、びびってんのか?へぇー、そうかそうか。」


「はぁ?ちょっと、何を言って...。」


「お前が仕事しないんなら、世界が滅ぶかもなー。どうしようかなー。」


「は、はい?」


「世界が、滅ぶかもなー。どうしようかなー。代わりの人探そうかなー。」


「......。」


「やっぱり代わりの人探そうかなー。報酬で釣れば人なんてすぐ集まるもんなー。」


「ちなみに報酬はいくら...?」


「仕事をするってんならすぐ払うんだけどなー。やっぱり代わりの人を探そうかなー。」


「だいたい、そんな報酬で釣ろうとするだなんて僕には通用しま......。」


「何千...万かな。その人に働きにもよるだろうけど、やっぱり大金支払わなきゃなー。」


「やりましょう。」


「はーい、ありがとうございまーす。じゃあ、いつから先週してもらうかはまだ未定だから。決まったら教えるね。」


「え、まだ未定って...どういうことですか?」


「君の決定が遅すぎたんだよ。おかげさまでこっちもかなり計画が狂ってるもんでね。」


「なんか申し訳ない。報酬は、ちゃんと払ってもらえるんですよね?」


「あぁ、払うよ?じゃあ、頑張ってきてもらうからな。」


________________________________________________

Now lording...

データを取得中...

2019/9/28 P.M.10:00


この後、潜入先はA's電機っていう企業だってこと、仕事内容、期間、そして、潜入先での最終目的などを、聞かされたってわけだ。


どうやら、世界を終わらせようとしてるやつがいるらしいから、うまいこと見つけ出せって話だった。


期間は、東京オリンピックの開催まで。ここら辺は、理由とかを教えてくれなかったけど、主人がオリンピックに行きたいから、とかそんな感じの話だと思う。


最終目的は、A's電機の社長と、社長の計画に関わっている部下数人の殺害。


殺しなんて、本当はやりたくないんだけどな。


まぁ、数千万もらえるって話だし。仕方なくやってやるよ。ってことで引き受けた。


とりあえず、主人への報告を済ませて、今日の僕の仕事は終わった。


電話だと記録が残るので、文書でやりとりするようにしている。


僕の家に、文書を主人のところへ届けるためだけに雇われた、謎の男が毎日定時にやってくる。


いつも、夜の10時くらいに玄関のチャイムが鳴る。


それまでに報告書を書いておけば、その時間からは僕の自由だ。


「報酬さえもらえれば、僕はもうなんでもいいや。」


いつの間にか、そんな気になっていた。だから平気で殺しの依頼とか受けたんだろうな。


この計画のために、まったく別の人の戸籍まで手に入れてやってるんだ。


扇に自己紹介した時の、名前、生まれ、来た理由、その他諸々の話は全部嘘だ。


僕の本当の名前は誰も知らない。


ーー僕だって、忘れちゃったかな。









進藤さんは、相田と扇の会社パートでまた現れるでしょう。ついに現れました。計画を邪魔してくる謎の組織...まぁ、一言で言ってしまえばテンプレートってやつでしょうね。主人っていう新キャラも出てきて、だんだんと話が広がっていきます。楽しんでいただけると、何よりです。

それでは、次回も良しなに。

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