MIDNIGHT CROSS
黄色 赤となりブレーキを踏む
AM2:23 深夜の交差点
辺りに人影など無く
街は暗い水底のように死に絶える
響くのはただ無機質なアイドリングの唸り声
細かい振動が無念の呻きに似て
疲労に蝕まれた身体に
叩きつけられる
前方には紅い瞳で瞳で見下ろす信号機と
「お前が行く当てなどない」と
立ち塞がる暗夜航路
“嘲笑えばいい” ふと心が熱を帯びる
剥き出した牙がアイドリングに同調する
アクセルを踏んだその瞬間
目の前すべての暗闇を俺が嘲笑ってやるのだから