『かわたれどきの侵略者(1、2)』
「ダン――」
甘い囁きとともに、マリが私を揺り起こした。
二人に、異星人からの災難が降ってわいた。
平和な日常が崩れる瞬間、ラストはどうなるのか???
「ダン――」
甘い囁きとともに、マリが私を揺り起こした。
まだ夜明け前の、彼は誰時。
休日だというのに、表の道を誰かが歩いている気配がするという。
私は眠い目をこすりながらベッドを降り、そっと窓から外を窺った。
確かに聞こえる。
奇妙なテンポの足音だけが、静かな村に響いていた。
――1、2。
――1、2。
だが、姿までは見えない。
しばらくして気配は遠ざかり、やがて朝が来た。
その日の夕食時、私とマリは早朝の出来事を話題にしていた。
町へ買い物に行ったマリが聞いた噂によれば、見慣れない宇宙船が裏山に着陸したらしい。
「どこかの国の船が不時着したんだろう」
そんな結論で話は終わり、やがて私たちの結婚式に誰を招くかという話へ移っていった。
町で本当の出来事を知ったのは、その翌日だった。
宇宙船は異星から来たものだった。
そして現れた異形の者たちは、町の大きな建物を次々に破壊したという。
町から戻ったマリは、玄関を開けるなり私に抱きついてきた。
よほど怖かったのだろう。
真っ赤に泣き腫らした大きな眼から、涙がこぼれていた。
その日を境に、私たちは異形の者たちから身を隠して暮らすようになった。
夕暮れ時。
友人から贈られたブーケを大切そうに抱えたマリと、村はずれの廃墟で肩を寄せ合っていた、その時だった。
突然、外から足音が聞こえてきた。
――1、2。
――1、2。
やはり、1、2、3とはならない。
あの日と同じ、奇妙なテンポの足音。
それが廃墟の前で止まった。
私は息を呑む。
彼らは、不安定な二本足で立っていた。
――ここは危ない。
裏から逃げようと、私はマリに目配せした。
マリは、三つの大きな眼で静かに頷いた。
どうでしたでしょうか?
異星人、我々も他所の星に行くようになったら
そう呼ばれる。
目的如何に寄らず。。。




