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5 武器屋

 ルーシーの作ってくれたご飯は普通に美味かった、この量はヤバいなと思っていたが、ガイジンが凄く食べた、毎回これじゃ困るけど、今回は助かった。


 分かってるね?って言われましたし。


 先程話し合った通り武器屋を探したら、道具屋の先ですぐ見つかった。


 それこそThe武器屋と言える様な、タオルを頭に巻いた親父が居たからだ。


「おー?新入りか、武器見てってくれよ武器、なんなら買っていってくれ!ガハハ」


 そう言って見せてくれた武器は、鉄の剣も有れば、大剣、弓、杖、短剣こんな所か、一番安い短剣でも40Bだった。


「その内に、また来ます」


「オーそうか、それとな狼の牙とか素材になるやつはうちの方が高く買い取るぞ、今回は道具屋にやられちまったみてえだな」


「なぁに最初は誰もが通る道だ、勉強代として覚えておくんだな、ガハハ」


 成る程、買い叩かれた感じか、ガハハじゃねーわ!クソが!


 とは言えない、気の小さい4人はまた来ますとだけ伝えて武器屋を後にした。


「やられたでござるな。」


「あの道具屋め、人の良さそうな顔しおってからに!」


「まあ次から気を付けようよ、価値とか分からなかったからね」


「あぁそうだなクソが!」


 次は宿屋の値段を知らないとまずい。


 おばちゃんの顔が見えた、いつもこの人、外に居るけど暇なの?何してんの?


「あらあら、狼は高く売れたかね?あっはっはっ、そしたらうちにも泊まって欲しいもんさね」


「宿泊料金を知りたいんですけど、教えて貰えますか?」


「うちは食事無し一部屋2名で10Bさね、食事有りだと12Bさね」


 と言う事は、素泊まりなら2部屋20B、飯付きなら24Bで泊まれるのか。


 140B稼いで、飯食って135B残ってるから飯付きでも5日は泊まれるか。


 また全員で話し合って、取り敢えず今日は泊まる事にした、流石に野宿連続は嫌だったしな。


「そうそう、風呂有りは一人に付き1B追加さね、まだ血の匂いが残ってるから入るさね」



 んーギリ5日は無理だが、どのみち外には出るから飯、風呂付きでお願いした、一日28Bだが明日もまた頑張ろうぜ!


 俺はナイフを1本ジャッキーから受け取って、切れ目を入れナイフの柄を外し、この真っ直ぐな棒に取り付けて蔓はジャッキーに巻いてもらった。


 部屋はジャッキーと俺、ガイジンとビーダマの組み分けになった。


 ジャッキーとは色々話をしたが、生き抜くのに何がこれから必要かを熱く語った。


「取り敢えずまず袋は欲しいでござるなぁ」


「あー確かに、魔石入れるのも、水筒も、金だってパンツのポケットじゃなぁ」


「シャクだが道具屋で袋は買わないとならないな、あと水筒は必須だ。」


 後はこのミステリークエストをどれだけやったか、覚えているかと聞いたが、俺と同じ様なもんで何も覚えてなかった、古いゲームでござると言っていた。


「後ナイフを入れるケースが欲しいでござるな、そのまま持つのは危ないでござる。」


 それもそうだな、怪我されても困るでござる、あっ移ったな。


 ビーダマ達の部屋を訪ねて、全員で風呂に行った裸の付き合いだ、ガイジンはやっぱりねって感じだったよチクショウ。


 風呂から出てサッパリした所で、もう一度道具屋に行って水筒4つと、ナイフケース1つ布の下に皮を張り付けた袋を2つ買った。


 全部で20Bだったが武器屋の親父と話したと伝えたら18Bになったぜ。


 これで所持金は89Bだ、ギリ3日は困らずに泊まれるってとこか。


 そう言えば、一度も他の奴等を見なかったな、結構な数が居たはずなんだが。


 ひょっとしたら何処かに美味しい狩場とかあるのかも知れないな、ここはまた全員で相談するか。


「ビーダマ、ガイジン、ジャッキー、ちょっといいか?他の奴等見かけてないよな?アレだけ居たのに。」


「そう言えば、そうですね〜。」

「ワイもそれ思っとったんや。」

「ござるござる。」


 おい、ござるじゃないジャッキーはちゃんとした言葉を話せ!


「宿屋には泊まってるはずだよな?女性も居たし、強そうな奴等も多かったし。」


「ウーン武器持ってた人達も中には居ましたし、僕等と同じ日に来たとかじゃ無いかも知れませんね。」


 成る程、それなら狩場も違うし、行き先もズレるか、後はやっぱり何処か良い所があるかだよな。


「普通に聞いてもきっと教えてくれないでござるよ。」


「ワイもそれ思っとったんや!」


 君達?オウムじゃないんだから、ね?


「取り敢えず今日の所は早く寝て、明日の朝早めに起きて後を付けますか?どこかのパーティーの。」


「それが良さそうかなぁ。」

「せやな」 「ござる」


 心の友はビーダマだけだよ!


 早く起きたけど、結局朝飯の時間が決まってるだなんて、思わなかったよマジで。


 宿屋には俺達以外は4パーティーが泊まっていた、男1人に女の子3人パーティーとかも居て、本当に爆発しろと思いました。


 イケメンはマジでリアルで彼女とウェイウェイやってろっつーの。


 んーと?女戦士に女武道家に、女僧侶でアイツはなんだ?弓職か?前衛2枚後衛2枚か、重い物は誰が持つんだ?


 まぁ俺達の絆を舐めんなよ!コッチはコッチで忘れられた青春の1ページみたいな男の団結を…やべ、なんか言ってて悲しくなるわ。


 飯は普通に美味いな、酒場とどっちがって言ったら、どっちもどっちって所か?量は酒場かな?あれ?ルーシーああ見えて良心的?


 ご飯を食べ終わって暫く待った、ターゲットはあのハーレムパーティーだ、女性達の目線があのアーチャー?弓使いにしか向いてないから、跡をつけても気付かれなさそうだ。



 ハーレムパーティーが飯を食い終わって出て行った、奴等は既に荷物を持っている、俺等も持っているから、もう少し待つ、同時に出ると警戒されかねない。


 待ってからハーレムパーティーを探すと、俺達が向かった林とは逆の村の奥側へ進んでいた、見失わない様にゆっくり進む。


 ハーレムパーティーは楽しそうに話しながら歩を進めた、クソッ!ボデータッチが多いんだよ!しかも女性から弓使いにだ、クソ!


 ギリッと歯を噛むような音が聞こえた、ガイジンからだ、分かってる、分かってるさ同士よ、お前の気持ちは痛い程よく分かる、俺とガイジンは言葉を発することなくお互いにウンウンと頷いた。


 ハーレムパーティーは全く後ろを気にする事もないままドンドン進んだ、とっくに村の外に出ている。


 少し距離を開けてギリギリ見失わない距離を保っている俺達だ、黙って歩いているから、話しながら歩いてるアイツラよりも進みが早い、なので周囲を観察しながらの歩き方に変えている。


 都合良くスライムでも出れば良いんだが、こういう時に限って全然出ない。


 ハーレムパーティーは山側に向かっているのか、山が見えてくる、暫くして立ち止まったので俺達は全員伏せた、後ろを気にしてる素振りは無かったが念の為だ、高い所からの方が見渡せるからな、気付かれたくはない。


 尾行されてると思ったら別に悪意は無くても俺だったら嫌な気はする、しかも相手は女性が多い、女性を怖がらせたらダメだよな、そう俺達は紳士だ。


 少しだけ、ちょっぴりモテナイかも知れないが紳士だ!そこは譲れない。22年間も守ってきた貞操もある!くっ涙が出そうになる。


 暫く立ち止まっていたハーレムパーティーが進んだ、此方も進んだら成る程、洞窟?ダンジョンか?そんな作りのポッカリ空いた穴が見えてきた、こんなのあったかな?全然覚えてない。


 聞いてみたら全員知らないと言う、俺達も作戦会議だ。





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