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 偉大なるヒューはこの国の救世主ということが判明した。


 お父様とヒューが相討ちになるような未来が来ないように、私は幸せにならなくちゃ。


 自宅に帰ってきた私は、自分の部屋で「ヒューと私の幸せ計画」を立てることにした。

 ラスボスはお父様みたいだけれど、私にとって一番の敵はやっぱりルナマリアだ。今回は殿下に関わらなければルナマリアにも関わらずに済むと思っていたけれど、悪意を持って人を陥れる魔女を放置するわけにはいかない。


 ルナマリアは小物だとフアナは言っていたけれど、一応は魔女なのだ。人を操ったり呪いをかけたりする恐ろしい魔女だ。


 お父様にあっという間に倒されたとはいえ、この国を支配しようと目論んだ魔女なのだ。


 何が起きても大丈夫なように魔女について調べて、お父様が戦う以外で魔女を倒す方法も知っておかないと、と私は決意した。





 翌日、登校すると教室の隅でイベリスがアダムに寝技をかけて押さえ込んでいた。


 私は魔女について調べるため、ついてこようとする殿下に活性炭をぶつけて追い払って図書室に通った。

 魔女に関する本はほとんどがおとぎ話で、弱点や倒し方が書いてある本はみつからない。


 記述が少ないのは、それぐらい魔女が珍しいということなのよね。

 情報が少ないわ。


 うーんと……ルナマリアは確か、元平民でムーン男爵家の養女となって学園に来たはず……

 ムーン男爵はどうしてルナマリアを養女にしたのかしら。

 やっぱり魔女の力で操られたのかしら。


 ルナマリアについて思い出そうとするのだけれど、あまり大した内容が浮かんでこない。


 前回はルナマリアと出会ったから急に態度が変わった殿下達が怖くて、あまり関わりたくなくて避けてばかりいたのよね。

 きちんと調べて対処しておけばよかったのに、私は「そのうち婚約は解消になるかもしれないけど、殿下がルナマリアさんをお好きなら仕方がないわよね」と暢気なことを考えていた。


 どうやら、自覚していなかったけれど私は相当ぼけぼけした令嬢だったみたい。

 公爵令嬢の癖に危機感がなさ過ぎたわ。反省。





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