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9. まほうつかい に ついて

よろしくお願いします。


説明回になります。

今さらになるけどこの世界には魔法があり、その元になる魔力というものがある。


しかし魔物はともかくとして、人間にとってこの魔力の素質というのは人それぞれでまったく異なる。



魔力自体は人間誰でも持っているものなのだけれど、魔力を扱う素質を持っている人というのはその一部で、これが魔力をあまり必要としない生活魔法や、身体強化であれば問題なく使える人達。


さらに攻撃魔法や回復魔法の使える、いわゆる魔法使いの素質がある人間となるとそれ以上に希少となる。


教育の関係や周囲の環境などが原因で、魔法使いの才能があるけどそれに気付いていない、という人も多いだろう。



で、その魔法を使える素質がある人達でも、魔法の才能や魔力の量、どの属性や種類の魔法に向いているかについては、本当にピンキリなのだそう。


以前会ったマキシムさんの使う『鑑定』などがその良い例。


鑑定士になりたい人が寝る間を惜しんで勉強しても『鑑定』の魔法は覚えられず、結局その人に素質があったのは回復魔法でした、なんてこともよくあるらしい。



まあ実際希少といえば希少といえる人材なので、軍や騎士団や警備隊などの政府機関、冒険者パーティなどでも、才能のある魔法使いは厚待遇で迎えられることが多い。


実際に、修行を積んだ彼ら魔法使いが使いこなす攻撃魔法の威力は絶大だ。


国によっては魔法使いを育成する学校を置いている所もある。


そうした学校で学んだ人を始めとして、魔法使いといったらまずは安定を求めて、軍や政府機関などを進路として希望するという人が少なくない。


なので魔法使いで冒険者というのは基本的には珍しいのだけれど、決していないわけではない。



一般的に魔法使いで冒険者といえば、能力的に希望する政府機関の試験に落ちた落ちこぼれ、才能はあってもツテやコネの関係で希望先に入れなかった原石、安定した職場よりも一攫千金や自由を求める実力者などがこの道を選ぶと言われていて、仲間に加えるには少々博打な職種という扱い。


まあこれに関しては魔法使いに限った話でもなく、どの職種でも似たようなものなのだけれど。



魔法の入口については、子供の頃に教育の一環として初歩的な魔法を唱えさせてみて、それで素質の有無を確認する場合が多い。


これで貴族の子に素質が認められれば、魔法使いの教師が付いたりなんかもする。


本格的に魔法を覚える方法は、先程の魔法学校に入るとか、魔法使いに弟子入りして教えてもらう、自分で本を読んだりして独学で覚える、などがある。


僕も『水』や『種火』は身近にいた人から教えてもらったけど、『クリーン』の魔法については使える人がいなかったので、自分で本を読んで勉強して覚えた口だ。


魔法の使い方というのも人によって様々で、例えば同じ炎の攻撃魔法でも、呪文詠唱の文言などはそれぞれの魔法使いで異なっていたりする。


これが同じ師の元で修行した魔法使いであれば同じ文言を使ったりするらしいので、聞く人が聞けば「ああ、この人は誰々の弟子なんだな」なんてことがわかったりもするんだそうな。



その一方で呪文詠唱は必要ないという人もいて、実は僕もその口。


要は自分の魔力が起こす事象のイメージを、どれだけ明確に出来るかというのが大事。


僕は前世で見たライターや水道や、洗濯機などを基にイメージを作るのでわりかし楽に無詠唱が使えるのだけれど、ユーナなどはそうもいかない様で、彼女が魔法を使う際には短い呪文を唱えている。


身近な生活魔法や初歩的な攻撃・回復魔法であればこんな感じで済むのだけど、上級魔法ともなればそういうわけにもいかない。


膨大な量の魔力を練るのと合わせて、起こす事象を明確に記した長く複雑な呪文の詠唱が、どうしても必要になってくるのだそうだ。




『魔法使い』と対のような扱いをされている職種が『僧侶』



世間一般では、攻撃魔法を得意とするのが『魔法使い』で、回復魔法を得意とするのが『僧侶』という扱い。


これはあくまでも「得意な方」での区別であって、それしか使えないというわけではない。


魔法使いと呼ばれていても回復魔法を使える人もいるし、攻撃魔法を駆使して戦う僧侶もいたりする。



そして僧侶といっても、必ずしもお坊さんや神父さんというわけではない。


そもそも教会などに所属しているような人達は、冒険者などやってたりはしない(大規模な討伐依頼などの際に、お金を払って回復要員として同行してもらうようなことはあるらしい)。


なので現在では、宗教団体に籍を置いている人達を『神官』そうでない人達を『僧侶』として区別している。


昔はこれがかなりおおざっぱだったのだそうで、年寄りなどには今も、神官と僧侶をごっちゃにしてる人もいたりする。


ちなみに『神官』というのはいわゆる宗教家ということなので、全員が回復魔法を使えるというわけではない。


逆に『僧侶』は、個人差はあれど基本的に回復魔法を使える。


一方で冒険者で僧侶と呼ばれている人達でも、皆が信仰の道を歩んでいるというわけでもない。


冒険者で教会に所属してなくて回復魔法使えるんならとりあえず僧侶って呼んどけ、みたいなざっくりした扱いなので、人によっては死んだ仲間のお葬式とか頼んでもやってくれなかったり、そもそも出来なかったり、なんてこともあったりする。


他の職種でもそうだけど、こういうのの分類なんてけっこうおおざっぱなものなのだ。




ところで僕の職種って結局何なのだろう?


ギルドに登録した時は、戦士とシーフやスカウトの中間みたいな言い方したけど。


まさか、職種『猫』なんてことはないだろう。


今度ちょっと確認してみるか。




最後に、僕とアリサとユーナについては3人共に、本格的な魔法使いの素質は無い。


魔法的には僕とユーナが生活魔法を使える程度。


僕は以前話した通りに生活魔法『種火』『水』『クリーン』と身体強化。


ユーナは生活魔法『種火』『水』『撹拌』『光』の他、僕と同じく身体強化で感覚を強めて、狙撃や索敵に役立てている。


一方でアリサはそういう魔法の素質は一切無いらしい。


つまり彼女のあの剛力は身体強化などによるものではなく、全部自前の筋肉によるものということでうわなにすんのちょっとやめ痛い痛い痛い!

お読みいただきありがとうございます。


また評価、ブックマーク等いただき誠にありがとうございます。



ユーナの生活魔法『撹拌』は、水や液体物、他は砂など細かく軽いものをかき混ぜる魔法で、一般的には洗濯などに使われます。『光』は、目の前にぼんやりとした光の球を発生させる魔法です。

ユーナとコタロウの魔力量は同じくらいなのですが、ユーナの方が『種火』で大きな火を出すことが出来、『水』でも多量の水を出すことが出来ます。

コタロウの方は『クリーン』に多くのリソースを取られている形になります。



コタロウの職種は……『レンジャー』になるでしょうか。



(8/3)読み返したらわかり難い箇所があったので、一部修正しました。

コタロウは『クリーン』の魔法のみ、本を読んで勉強して覚えています。

『水』『種火』は、身近の使える人から教えてもらいました。

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