プロローグ
3章プロローグになります。
よろしくお願いします。
拝啓
盛夏のみぎり、伯爵様におかれましてはますますご健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、この度僕はソマリ男爵領コモテの町に滞在いたしました。
隣国クロウ共和国との国境近くにあり交易の拠点となっている場所で、人や物の行き交いも多く非常に活気のある町でした。
一方で交易品にかかる重税や公共サービスの予算削減等により、市民のソマリ男爵への不満が高まっているという印象を受けました。
少々予断を許さない状況になりつつあるように見受けられましたので、対応をご一考いただければと考える次第です。
それではまた、お便り致します。
皆様のご健康を心よりお祈り申し上げます。
敬具
追伸1 コモテの町で見つけました外国の珍しい食材を同封致します。
これは『寒天』といいまして、水に浸して柔らかくなってからご利用下さい。
食べても太り難い食材とのことですが、そのままでは味気無い物ですので軽く味付けされることをお勧め致します。
追伸2 ソマリ男爵がムカデを食いました。
お読みいただきありがとうございます。
また評価、ブックマーク等いただき誠にありがとうございます。




