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プロローグ

よろしくお願いします。

拝啓



年の瀬も差し迫る中、皆様におかれましては御多忙にお過ごしのことと拝察いたします。



この度僕達は、無事にグランエクスト帝国帝都ザシオーンに到着いたしました。


今はここまで同行してきました身分あるお方の客人という扱いで帝城内に部屋を用意していただき、そこに宿泊をしながら日々を過ごしているところです。


時間がある時には帝城から出てザシオーン市内を見物させていただいたりしているのですが、さすが大国の都だけあって、これまでに見たどの町よりも大きく、活気に満ちあふれています。


軍事大国グランエクストの帝都ということで厳しい雰囲気の町を想像していたのですがそんなことはなく、街中は商売も盛んですし、道行く市民の姿を見ても様々個性的な服装をしており、皆それぞれファッションを楽しんでいることがうかがえます。



また、この町には政府が運営する大きなカジノがあります。


軍事国家の首都にカジノ!?と、初めて見た時は本当に驚きました。


まだ外から見るだけで立ち寄ってはいないのですが、いずれ折を見て挑戦してみたいと思っています。


強兵ばかり目指して民をガチガチに締め付けているような町では、こうはいきませんね。


どこぞの侯爵家も見習えば良いのに。



とりあえずの旅の目的だったザシオーンには着きましたが、今後の予定などについてはまだ決まっていません。


決まりましたらまた、お手紙いたします。


ご家族様おそろいで、健やかな新年を迎えられますことをお祈り申し上げます。



敬具



追伸1 先日とある縁で入手しました、グレイシャーシルクという絹のスカーフをお送りいたします。魔族領の名産で、帝国内では大人気の一品なのだそうです。奥様へのプレゼントにどうぞ。



追伸2 帝国の公爵家、潰しちゃいました。

お読みいただきありがとうございます。

また評価、ブックマーク等いただき誠にありがとうございます。

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