エピローグ
よろしくお願いします。
1章エピローグということで、少し短いです。
アト王国南部貴族、クレックス子爵領の領都ラヌル市を、突如ランク2級認定の魔物シャドウタイガーが襲撃した。
ランク2級は1体で町を落とせる力を持つとされる魔物であり、その突然の町への接近によりラヌル市は騒然となった。
更に当時は軍と警備隊の主力が、領主クレックス子爵と共に盗賊団討伐のため、ラヌル市を留守にしている状況であった。
襲撃の原因としては、ラヌル市の近辺に潜伏していた盗賊がこの魔物に遭遇、町へと向かい逃げたことで、結果として市へと魔物を誘導してしまったものと考えられる。
市に残っていた警備隊は、盗賊の捕縛と共に直ちに迎撃体勢を敷く。
戦力の少ない状況によりラヌル市存亡の危機かと思われたが、事態を知って駆けつけた冒険者の助力を得ての奮戦により、ラヌル市警備隊は見事シャドウタイガーを討ち取ることに成功した。
討伐後シャドウタイガーはその場にて解体され、頭部と魔石を残し協力してくれた冒険者に報酬として支払われたとのことである。
そしてその襲撃があった日の4日後のこと。
ラヌル市中央区にある冒険者ギルドラヌル支部から、ラヌル警備隊副隊長ロン・クラウドの「あの野郎逃げやがったなあぁぁああーーっ!!!!」という怒声が響き渡った。
それはギルド前の通りを歩いていた人達が一斉に足を止める程の大声であったという。
また更にその3日後、魔物襲撃の報告を受けて急ぎラヌルに帰還した領主クレックス子爵により、2級モンスターを町へと誘導した盗賊達が処刑。
3名いた盗賊は全員が市中引き回しの上、首を刎ねられることとなった。
そして合わせて、警備隊副隊長ロン以下魔物の迎撃に当たった警備隊員38名への表彰式が、街の広場にて大々的に執り行われた。
突如町に接近した2級モンスターを見事討ち取り、町と、そして市民の命を守ることに成功した彼ら。
その英雄達にはクレックス子爵から直々に勲章と賞金が贈られ、同僚達や観衆の感服と羨望の視線を一身に浴びることとなった。
広場にて展示されたシャドウタイガーの首とその巨大な魔石に、住民達からの驚きと恐怖の声は鳴り止むことがなかったという。
市民はそんな恐ろしい魔物から自分達を守ってくれた兵士達へ惜しみない感謝と称賛の声を贈ったが、そんな皆が不思議に思ったことが1つだけあった。
「どうして表彰を受けている兵士の人達は、皆一様にひきつった笑顔を浮かべているのだろう?」と。
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