表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

聖院世界シリーズ R15

名前はジーナ Prénom Geena

作者: すずめのおやど

ジーナさんが自分について、ちょっとだけ口を滑らせてくれます。

ちょっと胸糞悪い話もありますが、その分、本編で幸せになってくれたらな、と作者も思っています。

閑話休題。

皆さん。

でかい女、好きですか。

女の180ってどうですか。


ええ、この身長のせいで婚期を逃しかけた女がここにいます。

しかもロシア系日本人です。見た目まんま白人です。親父曰く、ウクライナ辺りの血も混ざってんじゃないかとか言いよりますが、ようわかりません。

おい天の声、わしの外観を皆さんに教えるエエ例え、なんかないかと聞いたところ、全盛期の痩せてた頃のシャラポワをショートカットにしろ。それか小説版ダー○ィペア初版カバー絵のケイの方をパツキンにして想像して貰えとか言われました。ようわかりま…おい待てや。


シャラポワて、あたしより更に高い188cmやんけ。

あと、顔よ顔。どうせならシャラポワよりザギトワにしてくれや。


なお、ジーナさんの3サイズですが、まぁ、女の子って結構変動するから参考値程度にしといて欲しいんですが、とりあえず夏場は86(D70)・63・90です。まぁ、デカいからバランス取れてるとは思いますけど…。

あと体重はめっちゃ言いたくないんですけど、同じく夏場で66kgくらいです。これは戦闘機の操縦資格を更新する際の定期健康診断を受けたら絶対に測られますし、急激な増減は臓器異常を疑われますから、記憶の片隅に追いやりたいんですけど気にせざるを得ません。あと、ちょっと痩せ気味でね?と思ったあなたは鋭い。

これはあたくしの過去のアルバイトでポールダンスに精を出したせいです。かなり新体操体型になりました。だから、格闘系ゲームの丸太みたいな足の女キャラとか想像しないでください。何とかの妖精みたいな感じで。


でね、夏場と書いた理由なんですが、季節によって変動しますよ。人間のメスの体重。

うちの旦那(クリス)いわく、体重そのものを測らなくてもお風呂とか着替えの段階でわかるそうです。確かに、鏡を見ていても何となくクリスが言いたい事はわかります。

体質とか体脂肪率などでも変わるとは思いますけど、あたしの場合だと1ヶ月で2〜3kgは軽く変動しますよ。

それと、言うまでもありませんが、おなごに体重の話すんの、かなりデリケートかつナイーブな話ですからね。あたしはもう、仕事柄神経を尖らせないとライセンス取り上げられるので旦那を相手に、積極的にあたしの体型変わってない?痩せた?肥えた?と確認してるんですが、普通の女の子相手ならば、太った痩せたの評価は相当に親しくなった仲でも避けとくのが無難かも知れません。

それとトビ職という事で視力には気をつかいます。改造前の裸眼で1.2くらいか。とにかくゲームやったり映像作品鑑賞も長時間にならないように注意してます。

更にスイーツも、あたしの立場ではハマれません。歯磨きを欠かすと虫歯の恐怖が待っています。

これ、某複座戦闘機漫画で虫歯が気圧変動で破裂する話としてネタにされるくらい、飛び屋仲間では有名です。この業界に足突っ込んだが最後、誰かに虫歯関係で忠告されます。ラーメンも血圧や血中成分やら色々出るものが出るのでこってり豚骨とか避けてます。

ま、あたくしは豚の脂身の塩漬け(サ ー ロ)とか脂ギッシュ系の食べ物とか苦手で、人種からするとかなりレアだと思うんですが、サワークリームやマヨネーズもあまり好きじゃないんですが、これは今のおしごとでは有利に働いてるかも知れませんね。


なおお目々の色はブルーなんで、この点でも人種的に日本人の方々からすると違和感があるそうです。完全にガイジンなのに関西弁がロシア語よりはるかに得意ってどうよと。

これというのもうちの母親が家であたしと会話しねーわロシア料理は作らねーわ…の以前に、今の父親と再婚してからロクにあたしの面倒見なかったせいもあるんですよねぇ。


そう、あたし、母親の連れ子なんです。いつぞや、会社の社員が長距離トラックのベッドで寝かせてくれてた話をしたでしょ。あれだって母親から受けた虐待みたいなもんです。

更に言うと、実はね、あたしの父親、誰かわからんのです。日本人かロシア人からすらわかりません。

母親を問い詰めるか、クレーゼさんに記憶を覗いてもらうかすればどこのどいつの種かは調べられるでしょう。あるいはDNA検査をしても、父親の人種くらいはわかるかも知れません。

ですが、あたし個人としては父親が誰でもいいや、と。今のあたしはジーナ・タカギ・ワーズワースなんだからと思ってます。


そして貴洋です。あたしと大体14歳違いで、母親が再婚してから生まれた弟です。

こいつについては色々言いたい事がありますが、宙兵隊士官学校を卒業して嘉手納基地に本配属されてしばらく経った時の話で、あたしがこいつにどういう感情を抱いているか解って貰えたら幸いです。


ええ。一週間くらいのお休みを貰いまして、一度家に戻って私物の整理とかしたいなーと実家に戻ったんですわ。んで、衣装タンスの違和感に気づきましてね。

で、その時に偶然持ってたサングラス型の情報インターフェイス、これを充電してる感じで部屋に仕掛けて外出したんですよ。で、後で再生したらね。映ってるんですよ、一部始終。


ええ、その場で貴洋の部屋に殴り込んで映像見せましたわ。

お前これ何やねんと。

そしたら言う訳ですよ。お母ちゃんが鍵開けたと。ジーナはなかなか戻って来んからなぁと。

で、開けた部屋でこんなん…言いたくないんですが、当時小学生のガキがね。あたしの下着で色々すんなよと。

しかもこの話を聞いて弟を張り倒した後、母親に文句言いました。

で、母親の発言がね。

「タカヒロもそろそろ色気付く頃だし仕方ないでしょう。お前に対して性的興味を抱いても無理はない年齢だし、いっそお前が暴走しないように面倒見てやりなさい」うん、あたし、自室に籠もって泣きました。本当に心の底から泣きました。もう、何をすれば冷静に対応できるのかと。

父親に言うてもこれは無駄だろうと思いましたが、電話かけて一応、事の顛末を話しました。

「お前も我慢ならんやろうが堪えてくれ」と。

本当に、最後の最後の救いを武内さんに求めて良かったと思います。

お嬢さん、あっちに部屋借りてるか。借りてないなら俺の責任で会社の社員寮の空き部屋に部屋の荷物一切合切保管しときます。沖縄に置き場所確保したら送りますから、と武内さんは言うてくれました。

そして、社内の女性を動員してくれて、パネルバンで実家に乗り付けたと思うと一気に部屋を片付けてすっからかんにしてくれました。


あと、その日の翌日、母親が会社の方に行ったのを見計らって貴洋に報復させてもらいました。といっても殴り蹴りはしませんでしたよ。改造後だと、本気出したら貴洋、確実に死にますからね。

ええ、あたしの下半身の味を貴洋の舌に徹底的に教え込んでやっただけです。そんなに性欲を満たしたいならお前の見たいものを見せてやるから、あたしの下着使ってやった事をもう一度やってみてくれと。その代わりに見るだけじゃなしに、便器になれと。股倉から出るの全部出してやるから、あたしの味を舌に覚えさせてやるからと。うん。固体は勘弁してあげましたけど。


ごめんなさい、こんな胸糞の悪い話をして。

で、今の旦那も実は、初めて会った日の船長室で、干してあったあたしのパンツにものすごく目が行ってました。ですが、彼は紳士でした。貴洋と大して年は変わらんのに。

「ジーナさん、これを別の場所に干して頂く事は出来ますか。僕はあまりふしだらな感情を抱きたくないです」と彼は真剣に真面目に言います。

ですが、彼の父親から「よろしく頼む」と言われてますし、船室に空きはありません。そこでジーナさんは慈愛の笑みで船内の事情を説明し、過去の弟の所業を話しました。せめて一言言えば、古いやつで廃棄処分前のをくれてやったのにと。

ここでちょっと豆知識…でもないか。女性用下着、特にパンツは男性用のそれより遥かに早く傷みます。

ですので購入サイクルを知らない人には驚かれるかも知れません。あたしの場合、エロいTバックばっかりなのもあって、2ヶ月から3ヶ月に一度は買います。

で、これから地球に着くまで2人一緒なんだし、お風呂も船内共用でなく、船長室のシャワーブースを使ってもいいし、洗濯も一緒に干すことになるけど気にしなくていいからと言い切りました。

「クリス君はおかーさん亡くしたばかりでしょ?寂しかったらいつでも言ってね。それに、君の年齢だと女性に興味を持って全然おかしくないとは思うから、あたしとしては逆に変に興味を持って性格がゆがむよりは、正しい知識を持ってもらう方が君のためになると思うよ」と、女の花園の中身を敢えて見せました。

ええ、居住区の回転重力を入れてもらってから、パンツとブラジャーコレクションを広げて、どれが好みかまで聞き出して、二人でシャワー浴びてからそれ、着てあげました。

そこでいいムードになると思いきや、クリスの母親になるローズマリー・ワーズワースなる故人の所業を聞かされた訳ですよ。

「実は僕は、女性を知らない訳ではないのです」と。深刻そうな顔で。

そして誰にも聞かれたくないと言うので、二人で軽作業用宇宙服を着込んで船倉内で宇宙服のヘルメットバイザー越しの接触会話で聞き出したのは、恐るべき悲惨な育ちの詳細でした。あたしも大概な経験しましたけど、この子も肉親にとんでもないトラウマを植え付けられたなと。


ええ、予想通りだと思いますけど、クリスの童貞を奪ったのは母親でした。

それも、幼い頃から絶妙に微妙なセクハラ行為の数々を仕込んで女に興味が行くように仕向けたり、クリスのクリス君の成長を促すように半ば無理矢理に剥いたり、持続力を鍛えると称して女性用の下着、それもかなり過激で当時のクリスの視点から見ても実用性とは程遠いものを着用させて遅漏傾向にしたりと、もう、長年にわたる計画的犯行とか言いようがない話を聞かせてくれました。

どのくらい歪んでいたかというと、私は本当は少年が大好きであり、成人を想起させる性徴は不要ですと、自分の息子の首から下と髭周りを永久脱毛処理にかけるくらいに。


更に、クリスが幼い頃から自分の自慰を見せつけたり、えげつない成人向けの映像コンテンツを閲覧させて男女の交尾とはどんなもんかを教育していたそうです。それもクリス曰く「今思い返せば、成人男性のそれを精巧に模したものだったと思いますけど、僕の目の前で出し入れしてたんです。それも、卑猥な下着姿で」ローズマリーさん、あんた何やってんのよとあたしは彼女を呪いたくなりました。年端もいかない子にそんなん見せたら絶対におかしな方向に行くくらい、あたしにも想像できます。

そして、何かの時に役立つかも知れないと、クリスが決死の思いで隠し撮りした交尾の映像を、貨物船搭載機だった大気圏再突入機の操縦席で見終わった瞬間、あたしは涙を流しながらクリスを抱きしめて言いました。「あたしと一緒やな」と。「お互い肉親に苦労させられたな」と。


自慰を禁じられ、母親の趣味の狩猟名目で車で野山に出かけるのは口実で、青姦で相手をさせられる姿。夜になってワーズワース卿が離れへ行って就寝した後で、清楚そうな顔とは似つかぬ卑猥かつ高圧的な物言いで、クリスをいいように肉バイブとして使う姿がスマホタイプの情報端末に映ってました。

クリス曰く、フェラチオされている時に暴発と見せかけて予告抜きで母親の口や顔を汚すのがせめてものささやかな報復だったそうです。たとえその後で平手打ちが待っていようとも、それをせずにはいられなかったと。

そして、人目を避けて禁断の交尾を重ねた代償も、クリスは教えてくれました。僕はもう、下着を着用した女性にしか興奮できなくなったようなのです。それも卑猥な物でないと無理みたいなのです。僕は異常でしょうか、と。

ああ、ワーズワース卿がクリスをよろしく頼むと言った意味が一瞬で理解できました。

これはあたしでないと難しい、と。

あたしでなければこの子は幸せになれない、出来ないと。

そしてあたしが普段から布面積極小の下着を愛用している理由を話しました。軍黙認というか、持ちかけられてやった秘密のアルバイトで女を鍛えた結果、普段から女としての緊張感を保つためと、もしかしての出会いの時のために、生理の時以外は常時勝負下着着用なのだと。

そして、秘密のアルバイトの時にあまたの変態性癖者を相手して随喜の涙と共に精液をぶちまけさせて来たことを教え、君の性癖くらいであたしは驚かん、もっと恐ろしい変態は世になんぼでもいる。そして君の性癖ならむしろあたしには大好物だ、可能なら二人で幸せになろう。親から受けた仕打ちのぶん、二人で幸せになろうと言い切りました。

その瞬間のクリスの顔、あたし、絶対に忘れられません。彼は言いました。僕はジーナさんを幸せにするために頑張ります。どうかジーナさんも、僕を幸せにしてください、と。


こうして我々は機内で結ばれました。

少々の年齢差は許容範囲だとクリスは言い切ってくれました。

むしろ不幸中の幸いで、よかれ悪かれ母親の性癖の犠牲になって同世代の異性に性的興味を抱けなくなった僕にも好都合です、と。

以来、わたしたちは二人です。

クレーゼさんやドメちゃんとかが乱入してくる事もありますが、基本は二人です。

そしてクレーゼさんは、事情を読んで二人の肉体年齢を揃えてくれました。

二人とも少し寿命が短くなったり変わりましたし、普通の人が老いて行くのに、二人の姿は死ぬまで18歳のままだそうです。

でも、他の人から違和感を持たれても、二人が幸せなら構わないではありませんかとクレーゼさんは言います。肉親から不幸にされた分、不幸にした人よりも若々しい姿で長く生きて羨まれれば良いと言います。

お義姉様がお子様に恵まれなかった代わりにマリアを産んで差し上げました。あたくしは先に逝くと思いますが、マリアがちゃんとお二人を看取ります。だから安心してお二人の人生を生きて時を重ねて下さいと。


で、ローズマリーさんの死因ですが、交通事故です。

いつもの隔日くらいの日課でクリスを貪った後、車を隠し場所から引き出すためにローズマリーさんだけ乗ったところ、ワーズワース卿のガレージコレクションの中で、狩りに行く名目でいつも使う二代目レンジローバーが突如暴走を始めまして、立木に激突して即炎上。目の前で母親が焼け死ぬ時の姿や断末魔の叫びで時々うなされたそうです。あたしと寝床を一緒にするまでは。

だから、クリスが時々、眠りながらあたしの腕を握りしめるのはこのせいかも知れません。ジーナさんは行かないで下さい、と。無意識のうちに。


ええ、お酒が少々回ってたみたいですが、ちょっとだけ、ジーナ・タカギ・ワーズワースについて語ってみました。ほんの少しだけ、あたしの事を憐れに思ってくれたら。ほんの少しだけ、幸せを願ってくれたらと語ってみました。忘れてもらっても構いません。

では、また本編でお会いしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ