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入学式夜

坂元とは高校は違ったが、中学の同級生の高校の同級生という知り合い方で知り合ったやつだった。高校卒業時にはその中学の同級生よりも仲は良くなっていた。

「平気?顔色悪いけど。」

「いや、ちっと。それより坂元なにしてるんだよ、こんなところで。飲みいくなら俺もいく。」

だいぶ貧血は治まっていたが強がったふりをして俺はそう言った。

「ん、、タケウチくんとかと飲みいくんだよね。鈴木は何してるの?」

「いや、入学式だったんだよ、今日。その帰り。」

「そうなんだ。いやイサムもくるんだけど、だから改札で待ち合わせしてて。どうする?ほんと飲みにくる?」

「いくわ。」

坂元と話してるうちに少し回復してきたので、今度は強がりではなく俺はそう言った。

タケウチとイサムは坂元と同じ高校の同い年だった。イサムは高校を中退し女と暮らしていたが、よくみんなでイサムの住んでいるアパートに押しかけて酒を浴びるくらい飲んでは騒いだことがあった。

「坂元、お前今何してるの?」

改札でタケウチとイサムを待ってる間坂元と話した。

「いやぁ、俺大学落ちたじゃん?あの、前日飲み明かした、あれ。それで、父ちゃんが寿司屋継げってうるさくて。でも俺継ぐ気ないんだよね。やりたいこと見つかるまで、バイトでもしようかなって。」

「そっか。前日飲み明かしたのって、あれか。酔っ払って寝ないで受けに行ったんだよな?」

「そうそう、試験10分で寝たから。」

「できて寝たんじゃなくて、、」

「うん、大学の入試白紙で寝た。」

坂元は強調して言うとゲラゲラ笑った。

その後他の同級生の近況を聞いたりしてると、タケウチとイサムが同じくらいの時間にやってきて、タケウチにどこの居酒屋行くかと聞くと、

「ツボッパ、ツボッパ」

と高校の時と変わらないノリでタケウチは言った。

そのツボッパという言い方に吹き出したイサムが俺の方を見てきたので、俺も吹き出しそうになったが、タケウチを不機嫌にさせると後がめんどくさいので笑いをこらえた。なにしろタケウチは喧嘩っぱやかったからだ。高校の時、3対1で勝っただとか喧嘩の自慢はよくされた。悪口言うとすぐ暴力を振るうところもあった。それでいてイケメンだからタケウチの周りは女の話は絶えなかった。

つぼ八に入り、いつものノリでとタケウチが言うと、酔いにまかせて俺と坂元が全裸になったり、トイレから帰ってきたイサムが突然全裸だったりと騒ぎに騒ぎ、坂元が眠いと寝に入った。

「根性焼きいれちゃおうか?」

と俺が寝ている坂元の腕にタバコを近づけると、

「待て待て、そんな子供の遊びまだやってんのか?」

とタケウチが意味ありげに言った。

「もう18だろ。大人の遊びがある。」

タケウチはニヤニヤしながら言った。

「何?それなに?」

俺はすかさずくいついたが、イサムは少しうつむいてニヤニヤしてる。

「まぁ待て。こいつ置いて行くぞ。」

とタケウチは坂元を指差し腰をあげて、お会計と店員にいった。

坂元はムクッと起きて

「俺も行く。待ってぇ。」

と言い眠そうなままサワーを一気に飲み干した。



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