表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ヒーローは誰でもなれる! ~私は悪堕ちヒロインだけどね~  作者: ミント


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/14

呼び出されたヒーロー

 緊急事態はいつ起こるかわからない。ヒーローである以上、いきなり「仕事」で呼び出しがかかることなど日常茶飯事と覚悟すべきだ。




 ――だが今日、私が呼び出された理由は違った。


「次の戦闘で結果が出せなかったら、『運命戦隊サバイバー』の正式なメンバーとして登用することはできない」


 ヒーロー派遣会社において、私たち戦隊ヒーローの活動を管理・慣習している彼は言う。


 最初、どういうことか意味がわからなかった。だが自分の置かれている状況を思い出し、彼の言葉を飲み込んでいくと――血の気が引いていくのがわかる。




 研修中に「試用期間がある」とは聞いていた。早まることもあるが、期間は半年だとも……そして私は、ヒーロースーツを渡されて半年が経った。


 私は懸命に戦っている。毎日トレーニングだってしているし、戦闘中もできるだけ仲間との連携を取り考えながら必死に敵を倒している。市民の救護も、戦闘しても問題ない状況を作るのもしっかしりしている。――けれど、それでは足りないのだ。


 深紅郎にはついていけないし桜子には叱られる。蒼汰の私を見る目だって冷たい。そして、ヒーロー戦隊派遣会社の職員も……呆然とする私に向かって彼は続ける。


「三か月前にも言った通りだ。蜂屋くん、いやイエロー。君は努力しても結果が伴っていない、戦績だって残せていない……次の戦闘で結果が出ないなら、申し訳ないが君は『ヒーロー』として採用できない」


「それって……クビってことですか」


 絶望しながら、それでもようやくそう尋ねれば彼は「解雇だ」と事務的に言い直す。淡々としたその口調に、躊躇は一切見られない。配慮も何もない、ただ事実だけを突き付けてくるその態度に――私は目の前が真っ暗になった。




 採用試験を受け、「ヒーロー」として活動していく中で少しずつ戦えるようになったと思っていた。まだまだ立派なヒーローではないが、私なりに弱き人々を守り平和な社会を作るのに貢献してきたつもりだった。




 ――次の戦いで何もできなかったら、それが全て無駄になる。私の努力が、思いが呆気なく否定される。


「……頑張り、ます……」

 そう口にはしたが――私は既に死刑宣告を受けたような気分だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ