見つかったオトシモノ
髪飾りを無くした後、私はとりあえず来た道を戻った。でも、探しても見つからない。もう半分諦めていた。「流石にないか...こんな大きな街だから」そう言ってため息を付いていたら
「キャー!!何、あのカッコイイ人」
「イケメン!スタイルもいいね!」
「確かにお話して見たい!!」
ひっきりなしに女性が声を上げていた。私も見てみるととても綺麗な人がいた。兄様や千影さんとはまた違った服を着ていて見ると少し濃い緑色の軍服っぽい感じで帽子を被っていた。スラッとした体型に私より金色の髪に淡い青色の目。日本人には居ない金色の髪に青色の目を見ると異国の人なのかと思う。ボーと見ていると綺麗な人がこっちに向かって来た。えっ、何?こっちに向かって来てない!?そう思っているといつの間にか目の前にいた。兄様達より少し背が低く少し子供見たいなあどけない様子が出ている。私と年齢が近いかも知れない。
そう思っていると「これ、落としたのは貴方ですか?」その言葉聞いて驚いた。だっててっきり日本人じゃないかと思っていたから。彼の手には私が落とした髪飾りがあった。
「えっ、これどこで」
「街を歩いていたら髪飾りが落ちていて拾ったんですよ、誰か落としたんじゃないかと思ってそれで探していたら何か探し物をしている貴方がいたので声を掛けたんですよ。」
そういうと彼は笑った。彼の笑顔は破壊力があった。周りの女性達が顔を真っ赤にしているのが分かった。「あ、ありがとうございます!!探していたんです」彼はいえいえと言った。ボーと彼を見ていたら「僕の顔に何か付いていますか?」思わず顔をガン見してしまった失礼な事を...。「す、すみません!!」そう言うと彼はクスっと笑った。「きっと僕の容姿が珍しいんでしょ」
「...はい」
「僕、クオーターなんですよ。祖母がイギリス人なんです。でも、産まれも育ちも日本なので日本語が話せるんです」
私は、それを聞いて納得した。
「お名前聞いてもよろしいですか?」彼はそう尋ねてきた。ちょっと、戸惑ったけど言おうとしたら
「兄さんこんな所にいたんだ」後ろから彼にそっくりな人が来た。




