第3話 休学
朝5時、時計を見なくとも毎日その時間に目が覚める。これから、蓮として生きていくにあたりどうしようか考えながら部屋にあった全身鏡の前に立った。
「これは、少しひどいですね」
鏡には必要最低限の筋肉しかついていないようなとてもやせ細った体が写っていた。元々運動しないのに加え事故で病院に入院していたのが原因でしょう。今すぐ、この現状を変えるために蓮は動き始めた。
「母さん、少しお話があります」
「何かな、蓮君」
すぐに一階に行きもうすでに家事を始めていた母さんに私は提案した。
「中学を休ませてほしいのです。高校からはちゃんと通いますので」
「理由を教えて」
それからなぜ休みたいのかを説明した。元々前世では17まで生きていたし学力は常に全国模試で一けたに入っていたため休んでも問題はなく、今は、学校に行くよりもこの体を鍛えたいとしっかり伝えた。
「わかったわ。高校からはちゃんと行くのよ、学校の方には私から伝えておくから」
「ありがとうございます。母さん」
前世でいろんなスポーツや武道をしていた蓮は死ぬ前の1年は体を動かすことができなかったため久しぶりに動かせることに少しの興奮を覚えながらも3年間の計画を立てていく。
★☆★☆★
ここからは別視点です。
???視点
その男は一人部屋で黒い笑みを浮かべていた。
「3年、あと3年で物語が始まる。全員惚れさせて俺のハーレムを作ってやる。何回も攻略したんだ。ルートは完璧だぜ」
???視点
「はぁ、後3年で始まっちゃう」
なんども別の学校へ行こうとしたが運命には逆らえないのか私は結局、白楼学園に行くことになってしまった。
「お願いですから、私に平穏をください。」
窓から見える月明かりに少女は手を合わせ願っていた。
待ち遠しいもの、来てほしくないもの、知らないものそれぞれ思いがありながらも時間は止まることなく進んでいく。