第1話 目覚め
だんだんと意識が覚醒していく、まだ目がぼやけていたが置きやがり周りを見渡すとまた真っ白いところだった。まぁ、病室だから白いだけなのですが、レンが見渡してすぐ病室だとわかったのは神が言っていた事故にあったという情報と自分が死ぬ前16から17まで過ごした部屋に似ていたからだ。
「死ぬ時も病院のベットの上、転生しても病院のベットの上ですか」
余り面白味がないなと思いながら発言した言葉が明らかにレンの時よりも幼めな声が自らの耳に聞こえてきたことに少し転生を実感でき気分かよくなった。
これからどうするのか、少し考えないといけませんね。幸いこの子の生きてきた記憶はすべて引き継いでいるようでこの子の名前は水戸蓮、前世と同じ名前ですね。まぁ結局は受け入れてもらえないと始まらないのですがね。そんなことを、考えながら窓の外の風景を眺めていると、病室の外から声が聞こえてきた。
「ねえあなた、あの子が目を覚ますことはないのかしら」
「そんなことはないさ私たちが信じないと始まらないだろう」
「そうよね!私たちの息子だものね」
この子の記憶の中から今の声を探しドアの外にいるのはこの子の母と父であることは会話の内容からしても間違いないでしょう。しかし、残念ですあなたの息子さんは生きるのをあきらめすでにこの世にいない。世の中とは残酷なものです。
「蓮君 、今日も来た・・・・・」
「どうしたん・・・」
見事に二人とも固まってますね。無理もないですが、昨日まで目を覚まさなかったのに今日来たら起きているのですから。 そんな二人を観察してみると、母の方は黒髪のセミロングで160はない身長に父は180は超えたスポーツ刈りで二人ともとても整った容姿をしている。まぁ、この子の記憶で確認できたのですが。
観察を続けていると、母の方が両手を広げて涙を流しながら走って私の方へやってきました。まだ、この子の体には慣れ切ってないですがとりあえず片手で母の頭を押さえて抱擁してくるのを止めました。当然ですね、私はこの子ではないのですから。
「蓮君止めないでー」
「申し訳ございません、少し確認させていただきます。間違いはないと思いますがあなた方は水戸 聖実さんと水戸 和裕さんですね?」
「え、どうしたの蓮君?」
突然の私の言動に戸惑ってますね。さてここからが、私がこの子としてこの世界で生きれるかどうか決まる、楽しみです。
「お二方、姉も呼んでいただけますか?少しお話があります」