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黒い影  作者: だばりん
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一日目

最近、偶にしか見かけなくなった心霊特集の番組。

僕が中学のころは、夏になると必ず、あちこちのTVで放送されていた。

放送のあった次の日、学校に行くとその話でクラス中が盛りあがる。

「あの写真、絶対ヤバいよね」

「その次のは合成っぽくない?」

とゆう具合で、放送された話の内容や、いわゆる心霊写真をみんなで批評していく。

まだスマホやネットなんてのは普及する前の話なので、専らTVか本といったアナログな方法で楽しんでいた。

ただ身近ではない、どこの誰だかの出来事を聞くだけでは段々満足できなくなってきた。

そこで誰かが言い始めた。

「うちの先生に聞いてみたら?」

僕たちのクラスの先生は、この学校に配属されて10年以上になる。

「ちょうどもうすぐHRだし、聞いてみよっか」

そうこうしているうちに、チャイムが鳴り担任が現れた。

帰りのHRが終わり、後は挨拶して帰るだけの段階でクラスの誰かが聞いた。

「先生、この学校で都市伝説とか怪談話とかないの?」

先生は真面目な顔で首を捻りながら考えて

「聞いたことないな」

クラス全員が一斉にがっかりした空気を感じとったのか、「すまんな、でも先生が知らないだけかもしれんので、別の先生にも聞いとくよ」と謝りはじめた。

その日、僕たちはいつものように帰り支度を始めて、仲のいいグループの2人と帰ることにした。

帰り道、Bがふとこんなことを言い始めた。

「なぁ、こっくりさんって、あれ本当なのかな?」

「この前何かの雑誌で、かなりヤバいって。ひとクラス全員が心霊現象起きたって」

嫌な予感がした・・・

「・・・明日、やってみないか?」

静かに、でも少し興奮したかのような強張った笑顔で提案してきた。

「よし、やろうよ」

もうAも乗り気になり始めた。

僕はその雑誌の一件もあり、どうしようか迷っていた。

「お前も一緒にやるよな?」

さも当然かのごとく、声をかけてきた。

中学生とゆうコミュニティーで、周りがやろうと乗り気になっているところに、嫌だと言えるほどの度胸は持ち合わせてはいない。

「いいよ」

と短く答えると、2人は明日の打ち合わせをし始めた。

時間は放課後、HRが終わって教室に誰も居なくなってから始めることになった。

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