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プロローグ
なぜ私は今、こんなことになっているのだろうか?
こんな気持ちは初めてだ。
あなたと話していると調子が狂わされる。
こんなの私じゃない。
このもどかしさはなんなんだ。
自覚したくない。
私は自分に嘘つかなきゃいけない。
ダメなことだとわかっているから。
決して許されないと知っているから。
だけど…
だけどあなたがそんなに優しく私に話しかけるから…。
あなたのその優しさに、また…。
また甘えたくなってしまう。
こんなにも言うことを聞いてくれない私の心が、私は嫌いだ。
ダメだとわかっているのに、私の心は制御不能で…。