~2~ はじめまして
出席をとります。
天野沙織さん
「はい!」
伊藤大輔さん
・・・
高浜純さん
「はい!」
・・・
春風楓太郎さん
「はい!」
「えっ。もしかしてあの人が・・・??」
クラス全体がその人を見た。後ろの席で気づかなかったが朝かっこいいと思った
人だった。
「やった!同じクラスだ」
「ではみなさん今日から1年間は皆さん同じクラスで生活する仲間です。友達をたくさん作りましょう。では休み時間です」
「気をつけ、礼」
「ありがとうございました!」
「ねぇー純。あの人さああの有名な財閥春風グループのお坊ちゃま?」
「えぇ!!ほんとに??てか春風財閥ってあるの??」
「高浜さんは知らないの??」
「えぇ・・・」
気がつかない間にみんな私の周りに集まってきた。
女子はみんな春風君のことが好きになって積極的に話そうとしている。
でも男子は話そうとしていない・・・なぜ??
あんなに美男でカッコイイ人となぜ友達にならないの??
「あのさあ伊藤君・・・なんで春風君に話しかけないの??」
「それは・・・」
「何??」
「あんな豪華な人と俺みたいな貧乏が話しちゃだめかなって思って(笑)」
「えぇーお前って貧乏なんだ」
「よく私立来れたな」
「成績優秀だからさ」
・・・
「沙織ー。私春風君に話してみる」
「後ろから見守っていてあげる(笑)」
「こんにちは、私はA中学校からきた高浜純です。よろしくお願いします。」
「こちらこそ、よろしくお願いします。私立K中学校から来た春風楓太郎です」
よし、私は言えた。春風君に名前を言うことができたんだ。
周りの女子はみんな騒いでいる。
授業中に見ていられないのが残念だ