死を求めた2人 短編版
「なぁ、大丈夫か?」
こんな凡庸で短く、大した事も考えず発した一言が俺の人生を変えるとは思わないかった、、
ー1時間前ー
如月は酒を飲みながら、電気のついていない部屋で友人と通話する
友人「最近どうだ?」
如月「どうだって何だよ?」
友人「最近顔見れて無いから心配でよ」
如月「多分平気だよ、、別に前と何も変わらない、、」
友人「なら不安だな、」
如月「、、酔うとすぐこれだよ、、」
友人「本当はお前を1人にしておくのは結構怖いんだよ」
如月「、、別に俺がどうなろうと関係ないじゃん」
友人「あるさ、多分」
如月「何だよ、多分って、、、自分でも分かってないじゃん」
友人「分からないからだよ、分からないから怖いんだよ、お前が俺の前から消えるのが」
如月「俺にソッチの趣味はないぞ~?」
友人「俺もだよ、まぁ簡単な話放っとけ無いんだよ」
如月「俺は大丈夫だから、お前はそろそろ俺を忘れて楽に生きろよ」
友人「お前なら出来るのか?」
如月「さて、どうかな~」
友人「、、、」
友人「今日は少し飲み過ぎたな、、」
如月「かなりな、、」
友人「俺、今日は寝るわ」
如月「お疲れ」
如月は電話を切り、缶の底に残った液体を一気に飲み干す
通話を切り、唯一光っていたスマホの光が消え、本当に真っ暗になった部屋で1人呟く
如月「体熱、、、」
如月は寝る前の運動と、少し熱くなった体を冷やす為に夜風にあたり、散歩をする事にした
そして如月は暗い部屋の中でスマホのライトで床を照らしながら家の中を移動して探し物をする
如月「イヤホン、何処だ、、」
如月「イヤホンない、、、もういいや」
如月は普段散歩中は音楽を聴きながら歩くのだが、イヤホンを無くし、無音の散歩をする事になった
ガチャンッと夜中に音を立てて、ドアを開けて不恰好なシワだらけの学校の制服と、サンダルだけ履いて外に出る
そしてアパートの階段を降り暗い街灯も無い暗い路地をスマホのライトで照らしながら歩く
ふわふわと心地の良い風が体を包み、疲れとか不安な気持ちが少し減る気がする、、
如月「ふぅ~、、やっぱり散歩すると落ち着くな~」
如月「そうだ、久しぶりに近くのいろんな猫が住み着いてる公園行ってみるか」
如月は猫の居る公園に移動し、ベンチに座って
黒猫を如月に乗っける
如月「クロ~」
きさが呼ぶのに応えるように黒猫が鳴く
黒猫「にゃー」
如月「お前良いな~、可愛いだけでこの世に存在価値があってよ~」
黒猫「にゃ~」
如月「お前人間年齢だったらいくつなんだ~?」
黒猫「にゃー」
如月が猫と会話をしていると唐突にに隣からささやく声ようなが聞こえる
??「可愛い、、猫、、」
如月「おぉ!?」
如月「びっくりした、、」
姿を見て驚いたのはただ驚いた訳では無かった
如月は人生で初めて見る様な白い肌に、白い髪の毛、そして何処か見覚えのある様な不思議な既視感を感じる顔だった、、
そして何よりも先に思ったのはとても美しいだった
如月(かわいい、、、、)
可愛い女の子「ごめん、、、」
如月「えと、どうした?」
可愛い女の子「人、、いたから、、」
如月「?」
如月「そんだけ?」
可愛い女の子「友達、、なれる?」
如月「友達?」
可愛い女の子「肯定」
如月「そんな急な、、、」
可愛い女の子「友達、、泊めて」
如月「え?」
可愛い女の子「家、宿泊」
如月「意味は分かってるわ!」
可愛い女の子「家、泊める、良く無い?」
如月「よく分かってんじゃん」
(てか、今気づいたけどこいつ日本語だいぶ変だな、、)
(まぁ、見た目的に日本人では無いのは分かっていたが、、)
可愛い女の子「仕方ない、ごめんなさい」
可愛い女の子「ばいばい」
少女はゆっくりと公園を出て行った
少女が去った後、猫にも逃げられた
如月「あ~あ~、逃げられちゃった」
如月「ま、あんなに可愛い子が居た後に俺の膝に座るのは嫌だわな~」
如月「ま、そろそろ公園出て、軽くコンビニで何か買って帰るか、、」
如月はコンビニに向かって歩き始めた
それから数分がしてからだった鬼饗は立ち止まった
さっきの少女「やめて、、、、怖い」
少女は男数人に囲まれて路地裏に連れて行かれた
如月「あいつは、、、」
如月「俺には関係ないか、、、」
如月は無視してコンビニへ向かおうとした、、
如月の頭にある言葉がよぎった
如月「友達、、、か、、」
如月「仕方ねぇな、、、」
如月は手に持ってたスマホをポケットにしまおうとする
スルッ
如月「ありゃ?」
如月は焦っていたせいでスマホを地面に落とす
加えてその周りには街灯は無く、地面は真っ暗だった
如月「探してる暇はないか、」
如月は路地裏に走って追いかける
そして現場に着き、男の数と女の状態を目視で確認する
(男は3人、だが時間をかけると仲間を呼ぶ可能性もあり、、)
(女はまぁ、少し遅れたせいで服は破られてるけどそれ以外は大丈夫か、、)
男「なんだ、お前、ヒーロー気取りか?」
如月「それはちょっと違うかな?」
如月「どっちかと言うと俺は同族嫌悪の激しい悪人かな?」
如月「だから、優しくは出来ないからな!」
如月は数分の間で男3人を片づけ、お仕置きをして居た
如月「お前ら、女の子に酷い事するんだもんね~同じ思い経験してもらおうかな~?」
如月は男3人を縛り上げ、服を切り裂き、体に落書きをしてゴミ箱に頭を突っ込み、男3人のケツだけがゴミ箱の外に出てる状況にする
如月「写真撮るでしょ~」
如月は写真を撮り、とある掲示板にその写真を投稿した、、、
如月「これで、明日から君たちは人気物になれるよ!」
如月「まぁ、せいぜい楽しんでねw」
如月は適当にストレス発散を済ませた後に服を脱がされ、困り眉でこちらを見つめる少女の元へ近づく
如月「なぁ、大丈夫か?」
少女「、、友達?」
如月「、、そうかもな」
如月は少女に向かって手を差し出す
少女が如月の手を掴んで立ち上がる
如月「おわぁ!?」
如月は全裸だった少女を見て驚いた
如月「そ、そうだった、服着てないんだったな」
如月「そうだ、あいつらから脱がした服やるよ」
如月「とりあえず服着ろ、着たら家まで送ってやる」
少女は服を着替えながら言う
少女「送り要らない、、家無い、、」
如月「なるほど、、ね、、」
如月「お前も訳ありって事か~、、」
如月「なるほど、、だから家泊めろって事だったのね、、」
少女は無言で頷く
如月「家出?ホームレス?」
少女「わからない、、」
如月(まぁ、日本人じゃなくて、日本語も分からないレベルで、家が無いって、、)
如月「なに人だ?どこの国から来た?」
少女「吸血鬼、、国は、日本?」
如月「、、吸血鬼?」
如月「そうか、、なるほどな、、」
少女「、信じる?」
如月「ま、こっちも訳ありでね」
少女「そう、貴方、大変?」
如月「まぁね、今がいい例だよ」
少女「私、大変?」
如月「大変」
少女「そう、、、」
少女は少し悲しそうな顔をする
如月「はぁ、、まぁ家が無くて、服も碌に無い女放ったらかしは流石にかな、、」
少女「良くない?」
如月「そう、良くない、、」
如月「仕方ない、とりあえず今日は泊まれ」
如月「とりあえず明日の事は明日考えよう」
少女「感謝、、」
そして如月は少女自身の家に連れて行く、、、
如月は家に連れ帰った後、少女をお風呂に入らせて自身が高校生の頃の制服を貸して着せた
そして如月は自称吸血鬼の少女を地面に座らせ、質問する
如月「でだ、、お前、名前は?」
自称吸血鬼「カナン、、イルザーク」
如月「カナンで良いのか?呼び方は」
カナン「いい、それで」
如月「そうか、じゃあ、聴いて良いか?」
カナン「あれい、、あれ、、おれい、お、、」
カナン「お礼、、用意出来ない、、ごめん、」
如月「そうじゃない、何故、そんなに日本語が出来ない?」
カナン「にほん、ご、、に、、んに」
カナン「ちがう、、にんげん、、にんが、ちがつ」
如月「詳しく喋るのは難しいか、、」
如月「質問を変える、カナン以外の吸血鬼は日本語喋れる?」
カナン「肯定」
如月「他の吸血鬼は皆、普通の人間を模した姿で生きてる?」
カナン「肯定、」
如月「カナンは何故出来ない?」
カナン「ご飯、、食べない、、力出ない、能力使えない、、」
如月「ご飯とは何の事?」
カナンは無言で如月を指差す
如月「何故食べないの?」
カナン「カナン、、迷惑、、」
如月「?」
カナン「カナン、、生きる、、迷惑」
カナン「カナン、、人食べる、、怖い」
カナンはそう言いながら如月に指を差す
如月「そうか、残念だ、、」
カナン「ざん、、ねん?」
如月「気にするな」
カナン「ざんねん、、がっかり?」
如月「まぁ、そうだながっかりだな、、」
カナン「?」
如月「お前なら俺を殺してくれるかも、、何て考えて招いたんだよ、俺は」
カナン「カナン、殺さない」
カナンは少しだけ声を強くして言う
如月「知ってるよ、だから残念だっての」
カナン「ごめん、、」
如月「別に、謝る必要は無い、それより後少し聴きたい事がある」
カナン「?」
如月「お前は人を食べたり、血を吸えば喋れる様になったりするのか?」
カナンは首を縦に振る
如月「なら、少しだけ俺の血吸わないか?」
カナンは強く首を横に振り、如月から離れ拒絶する
如月「ま、ダメだわな、、」
如月「飯、どんくらい食べてない?」
カナン「3年、、?」
如月「良く生きてるな!?」
カナン「カナン、、あと数日で消える、、」
如月「数日で死ぬのか?」
カナン「肯定、、力、出ない」
如月「そうか、、頑張ったな、、」
如月はカナンに近づき、抱きしめる
如月「最後の死場所に困ったらここに居ろ、、」
如月「人の為に死ぬなら、せめて最後くらいは1人で死ぬな、」
カナン「感謝、、家借りる、、」
如月「多分だけど、普通のご飯を食べても吸血鬼には意味無いんだよな?」
カナン「肯定、、試した、、駄目だった」
如月「そうか、、」
カナン「力、、ない、、、」
カナンは地面に力無く倒れ、ぶつぶつ何かを言う
如月「大丈夫か!?」
カナン「カナン、、迷惑、ごめん、ごめんなさい」
如月「気にすんな、今は自分の心配してろ」
如月「ちょっと体触るぞ」
如月はカナンを抱っこして、ベッドに乗せる
如月「今まで多分碌な生活してなかったろ?」
カナン「肯定、、」
如月「やっぱりな、、なら最後くらい良いところで寝て、少しでも辛く無い様に生活してろ」
カナン「何故?カナン、がっかりした、なのに、、優しい?」
如月「お前が何で死にたいかは知らんが、死にたいって気持ちは共感出来る、」
如月「それと、まぁ酒を飲んだノリかな、、」
如月「まぁ、いちいち聴くな、俺の気が変わる前にさっさと体休めろ」
カナン「感謝、、、」
カナンはそれだけ言って瞳を閉じて眠りについた
如月(相当疲れてたんだな、、こんなにすぐ寝るとはな、、)
如月は少し厚着をして地面で眠る事にした
如月「あ、、たまいてぇ、、」
如月「酒が、、頭が、、」
如月は二日酔いで朝から死にかけていた
カナン「おは、よう?」
如月「うん、おはよう」
如月は自分の寝てる場所を良く見るとベッドだった
如月「あれ、俺床で寝なかったっけ?」
カナン「カナン、起きた、移動した」
如月「そっか、ありがとうな」
如月はカナンの頭を撫でて褒める
カナン「ご飯、作った、、」
カナンはリビングにあるテーブルを指差す
如月「作れたの?」
カナン「、、」
如月「まぁ、俺の為に頑張ったんでしょ?ありがと」
カナン「、、、」
カナン「?」
如月「どうした?」
カナン「撫でる?」
如月「あぁ、撫でて欲しいのね」
如月はカナンの頭を撫でて、褒める
如月「ありがとう、おかげで朝から楽に起きれるよ」
カナンは笑顔になり、嬉しそうに撫でる手に頭を擦り付ける
如月「食べていいかな?」
カナン「めし、あがれ?」
如月はリビングに移動して椅子に座り、ご飯を食べる
(うん、、無味☆)
(吸血鬼に調理とか概念多分無いし、仕方ないか、、、)
肉に味は無く、焼き加減も焼きすぎて固く、
卵焼きは形が崩れていて、ボロボロで、味も本当に卵を焼いただけだった
それでも如月は全てを食べ、カナンに言う
如月「ご馳走様、」
カナンは嬉しそうに如月の言葉を聴く
カナン「最後、、良い気持ち」
如月「はぁ、、まぁ最初から決めてたけどさ~」
如月はスマホの電源を切って、適当に放り投げる
ガチャン!
(やべ、思ったよりやばい音した、、、)
カナン「怒った?ごめん、なさい」
如月「怒って無いよ、ただ俺が馬鹿しただけw」
カナン「あなた?ばか?」
如月「あぁ、、まぁそう、、」
カナン「?」
如月「カナン?だったよね」
カナンは如月を見つめる
如月「カナンは、大丈夫なの?日光とか」
カナン「少し、、痛い、、」
如月は一応念の為カーテンをして寝ていたが、遮光カーテンでは無く、閉めていても僅かに漏れる日光でカナンは軽い痛みを感じていた
如月「まじか!?早く言えよ!?」
如月「とりあえず窓無いところ来い!?」
如月はカナンの手を出来るだけ優しく引っ張り押入れに連れて行く
如月「まぁ、仮だけど暗い部屋ではあるだろ」
カナン「きもちいい、、くらい、いたくない」
如月(こいつ、何も言わないと我慢して堪えるな、、)
如月(出来るだけ俺から聴いて改善出来るならしてやろう、、)
カナン「ごめん、、あかるい、、ねむい」
如月「そうか、お前夜行性か」
如月「寝ててくれ」
如月はカナンをあまり家に1人にはしておきたく無かったので、朝から買い物に行き、家から出る用事を減らそうとした
如月(何買えば良いんだっけ、、まぁ納豆とお茶漬けと米あれば数日は大丈夫だろ、、)
如月はとりあえず安く多く食える物を買って帰った
玄関のドアを開けて、まだ閉まったままや押入れを見て安心する
如月「まだ寝てるか、、」
如月は一応内心少し疑っている所もある、変人を装って家に入り、物を盗んで逃げる最近多い詐欺的な人間かもしれないと、、
如月(まぁ仮にそうだとしたら、恐らくもっと現実味のある話をするだろう、、)
如月(吸血鬼なんて普通信用される訳がない、)
なんて考えながら炊飯器から米を取って適当に納豆を混ぜてたべる
如月(にしても、カナン、何故餓死を選ぶんだ?)
如月(何故、、日光に当たれば一瞬じゃないのか?)
如月(あまり疑問に思って居なかったが、良く考えるとおかしい、、、)
如月(もしかすると、、何か別の狙いが?)
如月(あるとすれば、俺の命か、、)
如月はご飯を食べ終わり、ベッドに寝転がる
如月(でも、そうなら何故俺が寝ていた時に殺さなかった?)
如月(先に起きてご飯を作る時間があるのならその時に殺す方が絶対に良い、、)
如月(なんか、、今日眠いな、、、)
如月(意識が、、、、)
如月「あ、、う、、」
カナン「おは、よう?」
如月「あ、うん、おはよう」
今が何時かをスマホを見て確認する
如月「、、!?」
如月「もう22時!?」
カナン「ごはん、、たべる?」
カナンは机に用意されたご飯を指差す
如月「あぁ、作ってくれたのね」
如月「ありがとうな」
カナン「、、、」
カナンは如月を不思議そうに見つめる
如月「あぁ、撫でるんだったな」
如月「ありがとう、感謝してる」
如月はカナンの頭を優しく撫でる
カナン「かんしゃ~」
と変な喜びの声を上げながら可愛い笑顔を見せる
そしてその笑顔の顔には、特徴的で目立つ大きな牙が見え、改めて認識させられる、この少女は普通で無い事を、、
如月「じゃあせっかく作ってくれたし、食べるか」
ベッドから起き上がり、リビングに出て、作られた料理に目を通す
如月(まぁ、当然だわな、、)
相変わらず見た目が良いとは言えない料理が並ぶ、、
如月は椅子に座り、カナンの顔を見つめて言う
如月「いただきます」
カナン「めしあがれ?」
如月「いちいち言わないでいいよw」
如月は作られた料理を口に運ぶ
如月「ん?結構うまい、、」
如月は台所を見ると、如月が昔買った料理の本がくしゃくしゃになってるのを見た
如月「あ~、あったなあんなの」
如月「すげ~くしゃくしゃだけどw」
カナン「ごめん、、むずかしい、、」
如月「いや、かなり前に買ってて忘れてたやつだから大丈夫だよ」
如月「それより、文字読めたんだ?」
カナン「よむ、むずかしい、、まちがえた、、」
如月「いや、美味しいよ?」
如月は別の品を食べた時に理解した、、これだ
如月「なるほど、、塩と砂糖の間違えてか、、」
如月「超定番のパターンだ、、、」
正直見た目がぐちゃぐちゃ過ぎて何の料理かはあまりわからないけど以外と美味しい、、
まぁ、一部例外はあるとして、、
まぁ、なんだかんだで残さず食べ、カナンに感謝の言葉を言う
如月「ご馳走様でした、美味しかったよ」
カナン「つぎ、、まちがえない、がんばる」
如月「、、カナンは、お腹大丈夫?」
カナン「すいてる、、あとすこしで、、しぬ」
如月「そうか、、、」
如月「なら、カナン風呂に入るのはどうだ?」
如月「来て初日以外風呂に入れて無いだろ?」
カナン「カナン、、くさい?」
如月「まぁ、正直ちょっとね?」
カナンは少し恥ずかしがって言った
カナン「、はいる、、」
カナン「どこ?」
如月「あっちだよ」
如月は風呂場を指差す
カナンは如月の袖を掴んでニヤつきながら言う
カナン「いっしよ?」
如月「な訳ないだろ!?」
如月「1人で入れ!?俺は上がった後に着る服とか準備しとくから!」
カナンはまだニヤつきながら言う
カナン「そう」
カナンは如月から手を離して風呂場にゆっくり歩いて行く
如月(あいつ、喋れる単語少ないけど、性格はあまり良くなさそうだ、、、)
如月はそんな事を考えながら、着替えの服を用意して、風呂場の前に置いておく
そしてベッドに寝転がってカナンが風呂を上がるのを待つ
数10分後
カナン「すっきり、、」
如月は風呂から出て来たカナンをベッドから起き上がって見る
如月「服着ろ!?」
カナン「?」
カナンは如月が置いた服に気付かず風呂場から出て来た
如月「あっちあるから!」
如月は風呂場を指差し、顔を背けて見ないようにする
カナン「かわいい」
如月はカナンの発言で確信する、やはり風呂に入る前の発言も完全に如月をからかう為の言葉だったのだと、、
カナンは風呂場に戻り、着替えて戻って来た
如月「風呂後の散歩行くか?」
カナン「よる、そと、あぶない、、」
如月「大丈夫だっていつも出てるし!」
如月はカナンを引っ張って連れ出す
如月はカナンを連れてゆっくり歩きながら軽い話をしながらある場所へ向かった
如月とカナンは星空が綺麗に見える崖に来た
如月「ここ、綺麗じゃないか?」
カナン「、、すき、、ここ、」
如月「良かった、、ここ、俺のお気に入りの夜景スポットでさ、、」
如月「せめて死ぬ前に綺麗な景色、見て欲しくてさ、、」
カナン「ここ、ふしぎ、、」
カナン「しってる、、きがする」
如月「いいよな、、ここ」
2人のいる崖は崖の下は海で、潮風が心地よく吹き、海の水面に星空が反射し、夜景が二重に見えるような絶景だった、、
如月「ここの景色、、が好きでさ、、俺は死ぬ前に絶対ここに来るって決めてる、、その位好き」
カナン「すずしい、、」
如月「まさか、俺が自分からこの場所に、死ぬ時でも無い時に来るとはな、、」
カナン「ん~?」
如月「ここの景色、好きだけど、、同時に辛い事も思い出すからさ、、」
如月「来たくても、これて無かったんだよ、、」
如月「怖くてさ、、現実に向き合う事が、、」
カナン「きれい、こわい、、」
如月「綺麗が怖い?」
カナン「いきる、、たのしい、、」
如月「、、」
カナン「たのしい、、しぬ、、こわい、、」
カナンは星空を見上げ、そして海に反射した星空を見下ろす
星を見下ろしたカナンの目には涙があった、、
如月「なら」
カナン「だめ、、」
カナン「カナン、ごはん、にんげん、、」
如月「どうにか、ならないのか?」
カナン「ならない、、」
如月「吸血鬼なら、血を吸うのは駄目なのか?」
カナン「だめ、、たべないと、、だめ、」
カナン「たりない、、えいよう、、」
如月「なぜ、吸血鬼なのに、吸血で食事出来ない?」
カナン「わからない、、、」
カナン「むかしは、、できてた、、」
カナン「いま、、たりない、、」
如月「何故、、」
カナン「わからない、、」
如月「あと、何日生きられるかは?」
カナン「あと、これいない」
カナンは右手を広げて見せる
如月「五日以内?」
カナンは頷いて肯定する
如月「以内ってことは、本当はもっと少ない可能性も?」
カナン「たぶん、、」
如月「そうか、、」
2人は崖に座り、以降は言葉は交わさず、星海を眺めた
カナンの髪が乾き、肌寒さを感じ始めた頃如月の口が開いた
如月「そろそろ、帰るか」
カナン「うん」
カナン「寒い、、」
カナンはそう言って如月と手を繋いだ
如月「そうか、、」
如月の握り締めていた手には熱が籠っていて、カナンの手を温めるには十分だった、、
2人は手を繋いだまま家まで時間をかけて帰った
時間は止まる事は無い、、
そんな事如月は知っている、、
でも願った、、少しの間でも、カナンが笑顔で生きれる時間が伸びる事を、、
あのあと2人家に帰り、カナンは体力の低下により、再び睡眠した
一方如月は意味も無く、部屋の掃除をしたり、部屋の本を並べて直したり、意味のない行動をし続けていた
そして朝になる頃、如月は疲れ寝た、、
そして、再び月が空に姿を現す時に2人は目覚めた
如月「おはよう、カナン」
カナン「おは、、、よう、、」
カナンは言葉に詰まりながら挨拶する、、
如月「大丈夫、、か?」
カナン「だい、、、じょ、、ぶ、、」
カナンの体力は既に、まともに対話出来る段階では無くなって来てる様に見えた、、
カナン「すこし、、、ねおき、、だか、ら」
如月(カナンの睡眠時間もかなりこの3日の間で伸びた気がする、、)
如月(そろそろ、、本気で、、)
カナン「なか、、ないで、、」
如月は不安そうな顔をして自分を見つめる如月に言う
如月「泣いてないよ?」
カナン「、そう?、、」
カナン「かなしい、、におい、、」
如月「そんな事、分かるのか?」
カナン「きゅうに、、わかる、、なった」
如月(カナンの体が命の危険を感じて、人間の匂いを嗅ぎ分ける様になったのか?)
如月(もしかすれば、死ぬ直前になると、さらに増幅されて、、、)
カナン「だいじょう、、ぶ?」
如月「あぁ、大丈夫、、心配するな」
カナン「ごめん、、ごはん、、まだ、」
如月「大丈夫だってw」
カナン「いま、つくる」
カナンはフラフラしながら台所に移動する
如月はフラフラしながら料理するカナンを見て、ただ、、思った、、
俺の命を捧げてでもこの子には生きて欲しい、、
なんて、心からの願いを言葉にはしないが、、
如月は考え事をしていた、、、
これからどれくらい時間が経ったかは分からないが、カナンがご飯を作り終え、机に用意した
カナンは如月の肩をつつき、教える
如月「あぁ、ありがとう」
如月「ベッドで休んでてくれ」
カナン「うん、、、」
カナンはベッドに横になって、如月は椅子に座り、ご飯を食べ始めた
如月は相変わらず、砂糖と塩を間違い、ぐちゃぐちゃな見た目で出て来る料理を食べた、、
そんな美味しい訳の無い料理を食べて如月は涙を流した、、
カナン「だい、、、じょうぶ?」
如月「あぁ、、、あんまり、美味しかったから、びっくりしてさ、、」
如月「数日で、上手くなったな、、、」
如月は椅子から立ち上がり、カナンの元へ歩く、、
如月「カナン、ありがとう」
如月はカナンの頭を撫でる
カナン「がんばった、、、」
如月(知ってるよ、、誰よりも、、)
如月はあの日のくしゃくしゃな料理本や、初日の味付けの無い料理を思い出しながら思う
如月「、、、」
カナン「カナン、、あなた、、かんしゃ、してる」
カナン「カナン、たすけて、くれた、、」
カナン「カナンに、きれい、、そら、おしえた」
カナン「さいごに、、はじめて、、」
カナン「しぬの、、いやだと、、おもった」
如月「そうか、、」
カナン「ありがとう」
如月「今日はもう、、休んでていいよ、、」
すぐにカナンはベッドで寝息を立てて眠る
如月はベッドで寝たカナンの為に窓に新聞紙をテープで貼り、日光が入らない様にして朝を迎えた
そして、寝る直前まで、探し物をした、、
如月は探し物をして、そのまま疲れ寝た
そして真っ暗な部屋で目覚めた、、、
如月は起き上がり、部屋の電気をつける
そして、つけた時、目に入ったのは机にあった手紙だった、、、
如月は急いで手紙を手に取り読む、、
文字は全てひらがなで、字も汚く、読むのに苦労したが、文章を解読した後、直ぐに家を飛び出した
如月が読み取れた内容はこうだった、、
「貴方と過ごした、最後の時間が幸せだったよ、私は最後はきっと笑顔で貴方に顔向け出来ないから、離れるけど、悲しまないで欲しい、それともし、嫌でなければ私を忘れないで欲しい」
如月は走った、、場所の検討は付かない、、何処に居るのか、、、
ひたすら走った、、初めて会った公園、、初めて助けた路地裏、、
如月「ふざけるな、、、こんな別れで、、」
如月「こんな別れで納得出来る訳ないだろ!!」
どこか離れた場所で、、
カナン(怒ったかな、、、、)
カナン(あんなに優しくしてくれたのに、別れを直接言わないなんて、、)
カナン(でも、これで嫌いになってくれれば、あの人はカナンの事を助けれなかったなんて、考えず生きていけるかな、、)
カナンの頬からは涙が垂れて行く
カナン(嫌だなぁ、何で泣いてんだろ、、)
カナン(格好悪いな、、1人で出て来て、嫌われる事したのは自分なのに、、)
カナン(なのに、、あの人に嫌われるって考えると辛くて涙が止まらない、、)
カナン(忘れないで欲しいな、、私の為に悲しんで欲しいな、、あの温かい手で私の手を握って欲しいなぁ、、、)
カナン(あの温かい体で私を抱きしめて欲しいな、、、)
カナン(それに1番格好悪いのは、、、)
如月「やっぱりここにいたのか、、、」
カナン(実は追いかけて来てくれるかもって期待して、こんな所で待ってた事、、、)
如月「まさか、、ここに居るとは、、」
2人再開はあの日の星見の崖だった、、、
カナン「なんで、、きた?」
思ってない事をカナンは言う
カナン(本当は、、今すぐに抱きつきたい、、今すぐ手を握りたい、、今すぐ家に帰りたい、明日の月を2人で見たい)
カナン(でも、それは私が消えた後の彼の傷を増やすだけ、、してはいけない、、、)
カナン「かえって、、」
如月「嫌だね、お前見たいな嘘つきの言う事、聴いてやらない」
カナン「かえってよ!!」
カナンは叫ぶ、、悲鳴のように、、
カナン「なきがお、、おぼえて、、ほしくない」
如月「お前が言ったんだろ、忘れるなって」
如月「俺はお前の全てを知りたいし、お前の全てを忘れたく無い」
如月「だから、俺はお前の全てを知りに来た」
如月「忘れない為に、、」
カナン「お願い、、抱きしめて?」
カナン(やめて、、私をおかしくしないで、、)
如月「分かった、、」
如月は歩いて崖の先端にいるカナンの元まで歩く、、、
カナンは向かってくる如月に声をかける
カナン「大好き、、」
カナン(近寄らないで、、死にたくなくなる)
カナン「早く、来て?」
カナン(来ないで、、私にこれ以上幸せを与えないで、、)
如月はカナンの目の前に来る
如月「捕まえた、、ようやく」
如月はカナンを抱きしめる、、
そして、カナンも弱った体で力いっぱい抱き返す
カナン「会いたかった、、」
如月「カナンの体の大きさ、、覚えたよ、、」
カナン「もっと覚えて?」
カナンは如月の顔に顔を近づける、、でも途中で止まる
カナン(これ以上は、、)
カナンの思いは容易く破られる、如月がカナンの頭を抱き寄せてキスする、、
そして一度交わしてしまった口付けは、カナンの心を崩すには充分だった、、
カナンは気付けば自分から舌を絡め、、求めるままに互いの体を、心を蝕んでいく、、、
2人は互いに、互いの心と体を蝕み、侵していく
そして2人が互いを確かめ合っているうちに、時は来た、、、
朝日は昇り始め、カナンの肉体を消滅させるのは時間の問題だった、、、
カナン「最後に、もう一回、抱きしめて?」
如月「あぁ、、、」
2人は涙を流しながら、、抱き合った、、、
そして陽光は2人を照らし、如月の手の中にいたはずの1人の少女はそこには居なかった、、
如月は体が動かなくなるまで泣いた、、
そしてまた、月が昇りかけていた時、、、
如月「ごめん、、、俺もう、、無理だ、、」
スマホから電話が鳴る、、、
電話を取る
友人「なぁ、大丈夫か?」
如月は空元気に返す
如月「何が?」
友人「なんか、、さ、、急に気になって」
友人「お前が、、消えるような、、」
如月「心配するな」
友人「おい!まて!」
如月は電話を切る
如月「初めて、、あいつに嘘ついたな、、、」
如月「ごめん」
如月は星空が反射する星海を見つめ、、
崖から身を投げた
如月は星の海の一部となった、、、
そして朝日はまた昇る、、、




