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刻限ゼロの復讐者(ゼロ・アベンジャー):0.5秒の壁を破壊し、裏切りの魔法社会を焼き尽くす  作者: S&Y


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プロローグ:0.5秒の壁と、ゼロ秒の孤独

こんにちは、こんばんは、この作品は後悔の先に覚醒した異端の魔力使い:親友の仇を討つため、国家のルールを捻じ曲げ、神話級ハンターに成り上がるの本当の設定を使った作品です。

あのシリーズも読んでるよ、っている方も読んでないよって方もいると思いますが、AIで文の確認を行っておりまして、設定がだいぶかしくなっておりました。ですので新しく作らせていただきました。

連載を頑張らせていただきますのでこれからもいろいろなシリーズをよろしくお願いいたします。

黒崎悠人にとって、世界は常に0.5秒遅れていた。


彼が暮らす現代日本は、数十年前に「ダンジョン」と「魔法」が出現して以来、すべてが一変した。人々は腰にリング——「術式連環リンケージ・リング」を装着し、魔力を流し、0.5秒の認証時間を経て初めて魔法を行使できる。この0.5秒は、世界が定めた絶対的なルールであり、最高位のSランク魔術師ですら短縮できない壁とされていた。


しかし、悠人の世界は、その0.5秒どころか、存在そのものが遅れていた。


今日もまた、制服の背中につけられた泥の感触が、教室の冷たい空気の中に張り付いている。都内でも有数の進学校であるこの中学校で、悠人は「最下層の存在」だった。魔法の才能もなく、体も細い彼を標的にするのは、未来のSランク候補と噂されるクラスの中心人物たちだ。


「おい、悠人。今日のダンジョン基礎学、寝てたろ? そんなんで将来どうすんの?」


幼馴染であり、今やカースト上位にいる親友、光瀬ハヤトが、わざとらしく心配そうな声で話しかけてくる。彼の腰に輝く真新しい術式連環は、悠人にはまだ配布されていない、15歳以上の特権の証だ。


「……別に、お前には関係ないだろ」


悠人が答えると、ハヤトは哀れむような笑みを浮かべた。その横には、ハヤトの協力者である冷たい目つきの少女、鈴宮アオイが立っている。


「関係なくないわよ、ハヤト。あんたは将来、この国を背負う逸材なの。そんな人が、みじめな負け犬と口を利いてるだけで、評価が下がるのよ」


容赦のない言葉が、悠人の心を鈍器のように叩く。孤独だった悠人にとって、ハヤトは唯一の光だったはずだ。だが、その光は今、彼を焼く炎となっている。


悠人は、その屈辱に耐えながら、ひたすら本を読むことに逃避した。特に興味を持ったのは、学校の図書館の最奥、埃をかぶった棚の端に、ひっそりと置かれていた一冊の古書だった。表紙には何も書かれていないが、ページを開けば、そこには現代の術式とは全く異なる、根源的な魔力の操作法が記されていた。


—— 意識を、魔力そのものとせよ。身体の枷を外し、イメージを、世界の定義とせよ。


その本は、国によって「閲覧禁止図書」に指定されていたものらしいが、誰にも気付かれず、悠人は貪るようにその内容を読み込んだ。そして、15歳の誕生日を目前にしたある夜。自宅の自室で、悠人は無意識に古書に記された方法を試した。


『……風を、掌の上に』


その瞬間、体内の魔力源マナコアが、今まで感じたことのない、狂ったような速度で回転し始めた。


腕輪も、術式連環も、認証の0.5秒も、何も必要ない。ただ純粋な意思と魔力が直結し、イメージ通り、悠人の掌の上には、繊細で冷たい風の塊が形を成した。


その日から、悠人の世界は一変した。知識と圧倒的な魔力量、そして何よりリングを必要としない即時発動という、世界の常識を破壊する力を手に入れた。その魔力量は、未だ14歳の身でありながら、すでにSランク魔術師のそれに匹敵していた。


その力が試されたのは、すぐにだった。


ハヤトとアオイは、ある日、悠人を誘った。「最近見つけた、初心者向けの浅いダンジョンに行こう。お前も強くなった方がいい」と。それは、表向きは友情を取り戻すかのような誘いだった。


しかし、ダンジョンの第一階層、崩れかけた岩壁に挟まれた狭い通路で、裏切りは実行された。


背後から、ハヤトの放った光の魔法が悠人の足元を砕く。


「ごめんよ、悠人」ハヤトは無感情な目で言った。「お前がいると、僕たちの未来が汚れるんだ」


「違うわよ、あんたが言い始めたんでしょ。ハヤト、早くトドメを刺して。モンスターが来るわ」アオイの声が冷たく響く。


悠人は、激痛に顔を歪ませながら、崩れた岩壁の隙間から滑り落ちていった。最後に見たのは、ハヤトの戸惑いと、アオイの冷酷な瞳。


深い穴の底。闇と土の匂い。体は重い。


意識が遠のく中、悠人の心に、風の塊を具現化した時とは比べ物にならない、漆黒のイメージが生まれた。


それは、自分を貶め、裏切った全てを、根こそぎ焼き尽くす復讐の炎。


「ハヤト、アオイ……」


血反吐を吐きながら、悠人は呟く。その声には、いじめられっ子の怯えは一切なかった。


「違うわよ、あんたたちが言い始めたんでしょ。俺を殺そうとした。この世界が、クズをのさばらせるルールで回っているのなら……」


悠人の周囲に、リングを伴わない、純粋な魔力の奔流が渦を巻いた。それは、Sランク魔術師のそれを遥かに凌駕する、圧倒的な質量。


「俺が、世界を変える。そして、お前たちから、すべてを奪い尽くす」


黒崎悠人。孤独な才能は、今、復讐という名の絶対的な力を手に入れ、0.0秒で世界を破壊し尽くす魔術師として、覚醒した。

コメントや応援があるとうれしいです!

次の章もお楽しみに

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