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星が降る夜、一つ学園の中に閉じ込められて  作者: アーヤ
チャプター2 始まるわけのない絶望
52/69

#28

 ――目が覚めた。和泉の夢を見ると、いつも目が覚める。


「結局、和泉の『秘密』が何なのかは分からなかったけど、それでいいんだよね」


 窓は塞がれているのに、そこを見てそうつぶやいてしまった。

「人間は希望しかできない生き物だ」と、僕は自身の小説の中に書いたことがある。


 今、この絶望的な状況なのに希望を抱いているから、本当にそうなんだなと思う。

 ……久しぶりにログインしようかな。


「えっと……あ、あった」


 リンクをクリックして、ログイン画面に映る。

 僕が使っていた小説投稿サイト。デビューしてから忙しくて、全然こっちの作品を更新できてなかった。


 僕がここで、実力をつけられたのは、僕がとある人にいろいろとアドバイスをもらっていたから。

 その人のアドバイスは的確で、その通りに修正する度にいいものになってるって、実感できた。だから、すごく感謝してる。


 久しぶりに書いた新しいエピソードを校閲した後に、投稿する。

 トップページのランキングには、もう三ヶ月くらい投稿していなかったのに、僕の作品はまだ総合ランキング一位だった。


「これもあの人のおかげだなあ」


 僕、実は何回か小説書くの辞めようと思った時がある。

 でも、ある日その人は感想でこう書いた。


「一人のファンより、新しい一人の試す目を大切にして」って。

 そのたった一人のファンを蔑ろにするわけじゃない。ずっとそのファンを離さないで、って。


 それと、その「一人のファン」がその人なんだ。僕に初めてお気に入りをつけたのはその人だから、っていう意味らしい。だから、僕のはそのアドバイスの天才を離さないって決めた。


 どんな人なのか全く分からないけれど、本を愛している人ってことだけは分かるから。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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