表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
星が降る夜、一つ学園の中に閉じ込められて  作者: アーヤ
チャプター1 目覚める前の日常
22/69

ストリートミュージシャンの星(2)

「初優勝、おめでとー!」


「ありがとうございます!」


「ほらほら、私じゃなくて、みんなに思いっきりサービスしちゃって! みんなー! アンコールしよう!」


 会場にいる客が、アンコールをした。


「じゃあ、もう一回歌うよー!」


 ライブが一段落した後、お父さんが戻って来た。


「ありがとな、志杏」


「うん、楽しかったよ。じゃ、私は買い出し行って来る」


「気をつけろよ」


 最近は私も新しいユニット組んで色々歌ってるけど、やっぱりいいよね。誰かと歌うって。

 私、誰かと組んだことなかったんだよね。ピンとくる人が誰もいなかったから。

 でも、ソロライブの後に話しかけていたアイツらと成り行きで組んで、今は軌道に乗り始めたって感じ。


 スーパーに入ると、またアイツに会った。スーパーの制服姿の。


「お、お前も買いに来たのか」


「悪い? っていうか、その服ほんっと全然似合わないよね」


「うっせー。ここが一番時給がいいんだよ。つまり、短時間でより稼げるってわけ」


「ふうん。まあ、頑張れ。じゃあねー」


 ライブで客を煽りまくってるのに、スーパーではいい人ぶってるんだよね。

 そのギャップが面白くて、いつも笑っちゃうんだよね。


 今日は何にしようかな。


 そう思って商品棚を見ていると、新鮮なトマトが目に入った。トマトの冷製パスタにしよっかな。

 トマトの旬は落ちたけど、健康にいいし。


「よし、決めた」


 じゃ、スパゲッティとトマトと、バジルを買おう。

 買い物カゴに入れて、レジに並ぶとそのレジ打ちをしている人がアイツだった。


「げ、お前かよ」


「別にいいでしょ」


「お買い上げありがとうございましたー」


 無愛想なんだから。レジ打ちの人があんなだと、怖いよ。

 まあ、幸い顔がいいから、おばさんには評判らしいけど。ここではいい人ぶってるし。


「すみません、志杏さんですか?」


 外に出ると、誰かに話しかけられた。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ