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星が降る夜、一つ学園の中に閉じ込められて  作者: アーヤ
チャプター1 目覚める前の日常
21/69

ストリートミュージシャンの星(1)

「あ、志杏だ」


「げっ、なんでここにいるの?」


「別に買い物くらいいいだろ。お前こそ、何でここにいんだよ」


「別に。ジャケ買いしに来た」


「ライブの?」


「そ。次駅前で歌うのを漁りに来たの」


「ふうん」


「あ、あった。ピンときたやつ」


「ほんとにそれでいいのか?」


「もちろん、賭けても良いわよ」


「いや、やめとくよ。俺が負けるからな」


「あっそ」


 つまんないなー。


「お買い上げありがとうございました」


 店に出ると、おじさんが立っていた。


「あ、おじさん! どうしたの?」


「志杏を迎えに来たんだよ。お前んとこの親父さんが、店番を頼んでほしいみたいでな」


 またどこか行くんだ。


「分かった。ありがとう」


「おう、頑張れよ」


「うん!」


 私は買ったCDをポケットに入れて、ライブハウスに戻った。父さんは若い頃からライブハウスを経営してるから、機材にも詳しい。近くのライブハウスでの機材トラブルを直しに行くんだろうな。


「父さん、来たよ!」


「ありがとな。じゃ、俺の代わりにMCしてくれ」


「うん」


 そう言って、マイクを受け取った。


「えっと、まずは自己紹介ね! さっきまでMCしてた人の娘の、風早志杏です! 今日のイベントはトーナメントだよね?」


「そうだぞ!」


「OK! じゃあ、このライブハウスはまずMCが歌うことになってるから、早速歌っちゃうよ!」


「フー!」


 客の歓声が響いた。


「あーあー、マイクOK。それじゃ歌うよ!」


 あー、歌ってる時って楽しー!

 小さい頃は「ここ高く歌わなきゃ!」とか色々考えていたけど、今はもうフィーリングで歌ってる!


「はーい! 私は終わりね。じゃ、本題に入るよ! トップバッターはこちら!」


「よろしくお願いします」


 まだ経験が浅いユニットだけど、恥ずかしがらずに盛り上げ役として客を煽ってるから、バランスがいいんだよね。もちろん歌はまだまだだけど。

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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