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星が降る夜、一つ学園の中に閉じ込められて  作者: アーヤ
チャプター1 目覚める前の日常
19/69

指揮者の星(1)

「あれ、伊織は?」


「さあ?」


「あいつなら、女の子とどっか行ったぞ」


「また⁉ 探してくる!」


「バイバ~イ」





「伊織君、練習抜けてきちゃっていいの?」


「いいよいいよ。だって、君のためだからな」


「え~、うれしい~♡」


 青髪をサイドテールにしてて、俺好みの可愛い服着てる。

 俺は何も言ってないから、きっと調べたんだろうなあ。そういうとこ、かわいいなあ。


「伊織戻って来なさい!」


「あ、ヤベッ! ごめん、もう帰るな!」


「え~、もっと話したかったなあ」


 あ、また爪を口に当てた。噛むんじゃなくて、当てるだけ。

 この子の癖って変わってるな。


「また今度な!」


「うん、バイバ~イ」


 あの子と別れた瞬間、すぐにどなった。


「何で何回も抜け出すの!」


「だって、つまんねーから」


「女を追いかけるんじゃなくて、楽譜を追いかけろ!」


「うっせえわ! お前の声がなあ、セミの鳴き声に聞こえるんだよぉ!」


「はぁ⁉」


「全く。なんでお前はそんなにかわいくないわけ?」


「うぅ、ひどぉい」


 そう言って、泣き出した。


「わぁ、ごめんって。言いすぎだから。泣くなって、周りの人が俺のこと見てるから!」


「かわいくなるようになるから、それでいい?」


「ああ、それでいいから。泣くな!」


「ウソ泣きなのに引っかかってやんの」


「騙された! やっぱりかわいくねえなあ!」


「伊織が悪いんだよ。指揮がないと、演奏なんてできないんだからね! ほら、行くよ」


「かわいくねえやつ!」

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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