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星が降る夜、一つ学園の中に閉じ込められて  作者: アーヤ
チャプター1 目覚める前の日常
17/69

コックの星(1)

「失礼します。トマトさん、お食事が出来上がりました」


「はぁ~い!」


 ママの書いたレシピをノートに挟んで、部屋から出た。


「いつもごめんね」


「いえ、これくらい。味見沢家の柱に仕える者ですから」


 この人は、お父さんに仕えている黒沢さんって名前の人。いつも黒縁の四角いメガネをかけていて、時間にすごく厳しいんだ。お父さんは時間にルーズだから、この人が管理してるみたい。


「トマトさん、最近の授業はどうですか?」


「いつも通り頑張ってるよ」


 トマトの通っている調理師の学校は、毎週金曜日の放課後に、適当に割り振られた料理を即興で作れるのかというテストがある。えっと、今までそのテストで当たったのは、肉じゃがとか焼き魚とか、ケーキにピザに、小籠包……。でも、生地とかは全部準備されているんだよね。


「そうですか。味見沢フーズの跡取りとして、頑張ってくださいね」


 最近ネットニュースでもよく言われる。

 もちろん、トマトは次の跡取りになるし、嫌だとは思わないけれど。


「あの、黒沢さん。トマトのこと嫌いですか?」


「どうしてそう思われるのですか?」


「冷たいような気がするからです」


「そう思われますか。それはすみません。ですが、私は無愛想なので、幼い頃から『怖い』とよく言われました」


「黒沢さんはいい人なのにね」


「お褒めにあずかり、光栄です。それはそうと、トマトさん。次の跡取りはあなたですから、次はあなたに仕えることになるのですよ?」


「ああ、そっか。じゃあ、よろしくね」


「はい。精一杯サポートいたします」

最後まで読んでくださりありがとうございます。

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