本当に誰も死なない?
――はじめまして。このデスゲームの主催者のピエロンです。
突然ですが、傍観者としてこの殺し合いを見るアナタ。アナタがもし、彼らのように閉じ込められて、「誰かを殺したら脱出できる」と言われたら。
――アナタは殺しますか?
うんうん。「殺すわけないだろう」という声が聞こえてきますね。
しかし、もし殺す対象が家族でも友達でも何でもない。ただの他人だったら? 「かわいそう」という情は一瞬だけですよ。だから、アナタは殺すんじゃないですか?
自分の私利私欲、ただ外に出たいという誰もが思っていて、誰も実行できない禁忌の手段を取っちゃうんじゃないですか?
ああ、もちろん壁を壊せば抜けられるという生易しい考えは持っちゃいけませんよ。そんなことが無いよう、ちゃんと補強していますから。
それに、「何で自分が!」と自暴自棄になってもダメです。誰にだってあるでしょう?
使えない上司からの仕事の押し付け、偉そうな先輩のいびりや同級生からの悪口。
本当はしたくない。言い返したい。なのに、自分よりも上の人間の「目」が怖くて、黙っているんでしょう。ちゃんと片付けているんでしょう。
この世界には、「Love」が平等に与えられているのではありませんよ。「お前ができることが回ってくる」という「不平等」しか平等に与えられているだけですからね。
それでは、まず最初に今回のキャストとなる“星の才能”を持つ高校生たちがなぜ学園に閉じ込められたのか。その一部始終のワンカットをご覧ください。
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