第19話:中級職
迷宮で死にかけたことによって、オレは新たな力を入手。
新しい天の声が従い、冒険者マリアの呪いを解くために一緒に、中級迷宮を挑戦しクリア。
無事にマリアの呪いを解くことに成功して、パーティーを組むことに。
◇
そんな一人での帰宅路。
なんか、すごく一気にレベルアップする。
更にパーティー登録したマリアも恩恵で上昇
そして更に追い打ちがくる。
☆《中級職にクラスアップできます。選択肢を見てみる?》
□YES
□NO
ん?
『中級職』……これはいったい?
とりあえず□YESをタッリして選択肢を見て見よう。
☆《あなたの希望する中級職を選んでください》
□中級剣士
□重戦士
□軽剣士
□魔法剣士
>>他系統の初級職に転職
おお、何個か選択肢が出てきたぞ。
でも名前だけだと、よく分からないな。
タッチして調べてみよう。
《中級剣士:現在の剣士の上位版。攻撃、防御力、スピードが満遍なく上昇。平均的なスキルを習得していく》
《重戦士:《重戦士:中級剣士よりも防御力に優れているが、スピードは劣る。防御系のスキルを取得していく》
《軽剣士:中級剣士よりもスピードに優れているが、防御力は劣る。移動系、盗賊系のスキルを取得していく》
《魔法剣士:中級剣士よりも防御力とスピードは劣が、魔法系のスキルを取得していく》
各職業の説明はこんな感じだった。
ふむふむ。
なるほど、それぞれ一長一短があるのか。
それなら消去法で選んでいくのも、アリかもしれない。
ちなみに『他系統の初級職に転職』は確認してみたが、パワーは出来ないので除外することに。
「えーと、まず【重戦士】これは“無し”かな」
オレの基本的な戦い方は、スピードを生かしたヒット&アウェー。
いくら防御力が上がっても、スピードが伸びないのはダメだ。
「それにオレには反則的な防御力の““古代の着衣”があるかなら。さて、次は【魔法剣士】か、これも“無し”かな」
オレには魔法の才能が無いと思う。
それはマリアと一緒に戦ってみて分かったこと。
だから魔法に関しては彼女に任せておこう。
「残るは【中級剣士】と【軽剣士】のどっちか……」
正直なところ両方とも魅力はある。
だが自分の中での答えは決まっていた。
「よし選択をしよう。オレの中級職は□軽剣士だ!」
ピコーン♪
☆《ハリトが【軽剣士】クラスアップしました》
選択したのは軽剣士。
理由は『移動系、盗賊系のスキル』という説明があったからだ。
「これから、どんどん迷宮の難易度が上がっていくし、盗賊系のスキルは必須になるかね」
中級以上の迷宮には、罠がある場所もある。
盗賊スキルを持つ仲間が必須。
でもオレは今のところ、神官のマリアと二人だけのパーティー。
だから盗賊スキルを会得できる【軽剣士】を選択したのだ。
「よし、念のために確認しておこう」
いつものようにステータス画面をタッチ、表示させる。
――――《ステータス》――――
□名前:ハリト(♂16歳)
Up!職業:剣士→軽剣士
Up!メインレベル9→14
Up!スキルポイント:3→28
□スキル
・剣技(片手剣)レベル4
├斬撃
├飛斬
├強斬
└多斬
・回避(受け流し)レベル4
├見切り
├受け崩し
├集中回避
└味方受け流し
□隠密レベル2
├忍び足
└壁登り
New!盗賊レベル0
・空間収納レベル1
└収納リスト
□固有
・《観察眼》
├鑑定眼レベル1
└探知レベル2
・■■■■■■■■■■
Up!身長176→180センチ
――――◇――――
おお!
ちゃんと職業が【軽剣士】にクラスアップしている。
あと新しい【盗賊レベル0】も習得している。
盗賊系のスキルを覚えたい時は、これを上げていけば良いのだろう。
後で一個だけ上げてみよう。
「うーん、それにメインレベルがいきなり14か。それにスキルポイントも28か……」
なんか凄く一気に、上がった感じがする。
お蔭で全身の力の漲り方が、今でとは桁違いな感じ。
おお!
軽く動いてみも、すごくパワーアップした感がある。
あとスキルポイントの振り分けは、依頼を進めていきながら臨機応変に決めていこう。
また新しい特殊スキルを、急に会得するかもしれないし。
「ふう……とにかく無事に今日も終わったな。さて、寝るとするか……」
クラスアップやレベルアップで、まだ興奮状態。
だが身体の方は、かなりクタクタ。
早く寝てゆっくり休みたいのだ。
「むにゃ……むにゃ……」
こうして長かった一日は、無事に終わるのであった。
◇
翌朝になる。
朝食を食べてから、マリアの宿に迎えにいく。
「おはよう、マリア! 元気?」
「おはようです。ハリト君。元気ですが、昨日の夜に、急に身体にエネルギーと魔力が溢れてきたのですが……」
「ああ、もしかしたらメインレベルがアップしたからな?」
「やはりハリト君の仕業でしたか。いきなりだったのです、腰を抜かすところでした」
「いやー、ごめん。歩きながら説明をするね」
宿屋から冒険者ギルドに向かう道。
メインレベルの概念をマリアに説明していく。
「あとマリアもスキルポイントが増えているはず。また神聖魔法のレベルを上げる?」
「とりあえず保留ですね。まずは神聖魔法レベル4の威力を、確認をしてから決めてきたいと思います」
「了解。いつもで言ってね」
そんな話をしながら、マリアと冒険者ギルドにたどり着く。
さて、中に入って掲示板を見に行こうかな。
レベルとクラスアップの試せる依頼が、何かあればいいな。
――――そんな時だった。
☆《チャレンジ:下町の冒険者ギルドで中級迷宮【盗賊の隠し迷宮】の依頼を受けよう。受けてみますか?》
□YES
□NO
んん⁉
これまたタイムリーなチャレンジが出てきたぞ。
本当に心の中を、誰かが監視しれているのかな?
でも、これは有り難い。
つまり今日の掲示板には、この依頼があるということだ。
よし、早速、依頼書を探してこよう。