77/2092
体
少し走っただけで身体中の血がたぎり、筋肉が歓喜の声を上げる。
血液循環がいつもの倍以上になり、動けば動くほど、理性と本能の比率が崩れていく。
成長ホルモンが身長ではなく、筋肉や骨の硬度を上げる方に行ってしまったせいで背が低くなってしまった。
まあ、弱々しいよりかはマシだが、少し動いただけでムキムキになるのも考えものである。
どうしてそんな体になってしまったのかは分からないが、どうにかあと何十年かその体で生きていかなければならない。
その代償として、正座をすると五分以内に足が痺れてしまうのが、たまにキズだが……。
