人と植物のハイブリッド
人と植物を一つにすると、どうなるのか。
まず、一つ。おそらく、植物側に意識を持っていかれる。
人の体そのものを養分して吸収しようと、侵食を始める。
または体の水分と二酸化炭素を吸収されるかもしれない。二酸化炭素は別にいいが、水分は困る。
人の七〜八割は水分なので、最悪の場合、死に至る。
だが、植物の成長スピードのみを人に付与できれば、早く成長できるのではないだろうか?
光合成を自ら行えるようになるため、地球温暖化防止にもつながる。
私たちは地球という星に寄生し、資源を求めて自然を破壊し、生活しやすい環境を作るために文明を築いてきた。
生きるためにやっていることだと言って、残り少ない資源を貪り尽くす時まで、何の対策もせずに突き進むのか。
それとも、手と手を取り合い、自然と共存する道を選ぶのか。
不老不死になりたいのなら、ベニクラゲやクマムシの研究をして、人にそれらの特性を付与させればいいが、星そのものが死んでしまっては不老不死になったとしても、ただの生き地獄と化すだけなので、オススメはしない。
人と植物のハイブリッド……。
異種を人に組み込む技術があるのかどうかは分からないが、拒絶反応やらアレルギーを起こすのは目に見えている。
しかし、適合者が一人でもいたとしたら、この世界は大きく変化すると思われる。
もし、光合成や発光が可能な人がいるなら、その力の使い方をよく考えてみてほしい。
もしかしたら、人類の未来を明るく照らす希望になるかもしれないのだから……。