8 亀とルビィ
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けたたましいサイレンが響いた。
「うるさいな、なんだよコレ?」
ルビィが質問に答える
「何言ってるの?イグノアーストが出たんだよ!?」
「ん?あぁ!そうだった!そうだったな!」
直人は地球から来て初めてのイグノアースト襲来だったのでこのサイレンがイグノアースト襲来の為のもの何て知らなかった
ルビィが言う
「それじゃ、私行くね…今日は何かごめん…また埋め合わせするから!」
そう言うとルビィは走って店から出て行ってしまった。
「お!おい!!?」
取り残される直人は絶望した
「お勘定がまだなんですけど…」
ルビィはすぐにアジェントの基地に戻ってパイロットスーツに着替えた
ルビィはこのスーツがあまり好きではなかった。胸が苦しいからだ。物理的に。
そして、自分のアルドバ前に立つ。
そしていつものように言った。
「私の赤は勝利の赤…敗北なんてあり得ない」
そこに、レスティアが来る。
レスティアが言った。
「ルビィ今日は私がやる…出なくていい…」
「何言ってるの?」
「今日は私がやる…出なくていい…」
「聞こえてるわよ!嫌よ!イグノアーストは全部私が倒すの私のアルドバ、スカーレットでね!」
そう言うとルビィは走り去ってしまった。
はぁ、とレスティアは溜息をついた。
また、上手く伝えられなかったと思った。
思えばレスティアとルビィ、二人が幼い時はあまり相手に関わらなかった。姉であるレスティアは妹のルビィの事を本当は面倒を見るべきであったのだがルビィにはいつも兄がいた。兄がいつもルビィの面倒を見ていた。ルビィが兄を独占していた。嫉妬してたのかも知れない。引っ込みじあんの妹に対して腹が立っていたのかもしれない。
だからレスティアはルビィが同年齢の子供に虐められていたのも見て見ぬ振りをした。怖かったという理由もあった。でも、どうせ兄が助けてくれるそう思っていた面もあった、実際そうだった。
だから兄が死んだ時にどう声をかければいいのかわからなかった。
レスティアはでもどうせルビィの事だから今度は私に泣きついてくるに違いないと思ったしかしルビィはそんな事をしなかった。
まず虐められてた子供相手に殴り合いの喧嘩をするようになった。
引っ込みじあんだったのが嘘のように人と話す?ようになった。
そして能力を鍛え始めた。
どんどん強くなった。今ではルビィはアジェントの中でも5本の指に入るぐらいの強さを持つようになった。
勿論レスティアも強い、幼い時から優秀だった。今でもまだレスティアの方がルビィより強いであろう。
とにかくルビィは昔と比べて精神も力も強くなった。でも、それでもレスティアはルビィはどこか昔と変わってないような気がした。
「酷い目にあった…」
何とか店の従業員と話をつけてきた直人
後日払うことで許されたのであったが、少しだけ揉めてゴリマッチョ店員がぬっと出てきた時は心底びびってしまった事は内緒にしたい。
「ていうか凄いな何だこの空?」
空を見てみると赤い月みたいな星と不思議な紋章のような物が浮いている。
まだまだこの世界について知らないことが多いみたいだと直人は思った。
今は夜だ。勿論戦場には街灯なんてありはしない。月明かりだけが周りを照らす。暗い中でも赤は灰色や黒と比べるとかなり目立つ青よりも目立つことも間違いではない。そんな中にルビィは赤いアルドバで戦っているのだ。目立つのも当たり前だ。
「キェェェェェェエ!!!」
二体のイグノアーストが同時にルビィの機体スカーレットに襲いかかるだが…
「邪魔ぁ!!!」
爆炎 槍を横に2度振るうだけで二体とも上半身が消し飛ぶ余りにも呆気ない。
一体や二体では話にならない。イグノアーストに考える知識があるかどうかは不明だが今度は5体連続で突っ込んでくる
「おもしろいじゃないの!」
スカーレットも前進、突っ込む。
一体目、飛びかかってきたので難なく槍で突く、爆発
二体目、今度は飛び上がることは無く地面すれすれからのアッパーを槍で塞ぎ膝蹴りで顔面を潰す
三体目、膝蹴りから飛んだ状態で槍を投げ胴体に直撃。終了
四体目、五体目、
槍を回収して、馬鹿みたいに正面から突っ込んで来る四体目を串刺し爆発しかしそれを狙っていたのか五体目が爆煙に紛れてスカーレットに接近するのを許してしまう。既に槍の間合いに入り込まれており槍での迎撃は不可能だが…
「なめんなぁ!」
イグノアーストの顔面をスカーレットの手で掴み爆炎
「スカーレットの武器は槍だけじゃないのよ!」
頭が吹き飛んだイグノアーストは後ろ向きに倒れていった
直人は拉致られた。いや、ちゃんと説明しないといけないだろう。呼び戻されたのだ。イリスによって。
「いや、頭に袋かぶせるのはないでしょ!?凄いびっくりしたぞ!?」
「貴方がどっかほっつき歩いてるのが悪いんじゃない」
別に直人はほっつき歩いていたわけでなく迷っていただけなのだがこのままでは一生アジェントには戻れないとふんでいた所だったので言い返す言葉もない。面目もない。
なので直人は話題を変えることにした。
「そーいえば空にでっかい紋章見たいなもんがあったけどあれはなんなんだ?」
イリスに問う
「あれはイグノアーストが出てきた時に町を守る結界よ。流れ弾が飛んできても問題ないわ。逆にあれを壊されたら私たちはおしまいね。」
なるほど、直人は思う。そしてもう一つの質問をする
「イリスさん?どーしてそんな玉座みたいなもんに王冠かぶって座っているんだよ?コスプレ大会か?」
「コスプレ?まあ、いいわこれは私が全機に指揮をしてるからよ。そしてこの王冠はアルドバを小型化したようなものよ。通信が出来るのも私のおかげ、状況を見れるのも私のおかげつまり私がいなきゃダメってことね。」
ない胸をはるイリスに対して状況?っと直人が理解できないでいると急に目の前が森林となる。いや、目の前の景色と頭の中で出来ている景色がこう組み合わさって…
「気持ち悪い……」
「目を閉じてみなさい。それとここで吐いたら殺すわよ…?」
直人は言われた通りに目を閉じるすると目を閉じているにもかかわらず森林が見える。
そこで赤いアルドバがイグノアーストと戦っていた。
「こいつはルビィなのか!?」
「そうよ、今イグノアーストと戦っているの。直人は初めてでしょう?こっちの戦いをきちんと見るのは、今回は見学の為に貴方をよんだのよ。」
しかし直人はそんな事より目の前の光景に釘付けになっていた。
ルビィはある程度のイグノアーストを倒し終えた。しかしまだイグノアーストがいるらしい爆発音などが遠くから聞こえてくる。
行かなければ、倒さなければ。
ルビィはスカーレットで駆ける。かなりの戦闘をしているらしい。
森を抜けた。ここは平たく遮蔽物のない開けた大地だ。
そこにそいつがいた。亀のような図体を持った。見たことのないイグノアーストだった。
「エーススカーレットでございますでしょうか!?」
あるアルドバからイリスの能力でテレパシーが入る。いわば通信のようなものだ。
「あぁ、そうだけどあれは一体何なんなの?見たことのないイグノアーストだけど…」
「そうなんですがあいつは動きも遅くて反撃もしてこない、しかし随分と硬くて手を焼いています。しかし次に皆で一斉攻撃を仕掛ける予定であります。それで終わりでしょう。
親が死ねばイグノアーストは去ります!」
ルビィはその亀を見る。確かに動きは遅く、攻撃されているにもかかわらず反撃もしてきていない。木偶の坊みたいな奴だとルビィは思った。
「よし、わかったわ。皆を配置に着かせて一斉攻撃で終わらせすわよ!通達をよろしく頼むわ」
「了解です」
アルドバが去って行く。今日もこれで終わりだとルビィは思った。
しばらくしてルビィの周辺にいたほぼ全機のアルドバが配置に着いた。
準備が整った。
のは亀のイグノアーストの方だった。
それはルビィが一斉攻撃の号令をかけようとした時に起こった。
『キェァァァァァァァア!!!!』
亀が吠えた。そして亀の甲羅部分のタイルのような物が一斉に開き。
バァァァァァァァアン!!!!!!
っと全方向に無数の炎の塊が無作為に打ち出したのである!
ルビィはこの意味を瞬時に理解した。
が遅かった。
無数の炎は亀を攻撃しようとしていた多くのアルドバに降り注ぐ!
それはさながらナパーム弾を放り混まれたような状況だ。
亀は待っていたのだ。ルビィ達をこの攻撃で一気に始末するために。
「熱い!?熱ぃぁぃぃよぉぉぉ!!!!」
「消えろぉ!キエロォォォオオオオ!」
「………………………………………」
大勢のアルドバがこの攻撃を受けてしまった。溶解したものや、吹き飛んでしまった者…炎はまだ地面でも燃えている。
ルビィは無事だった。元々スカーレットはルビィの能力で熱には強いことと彼女は自分にダメージは入るが目の前で爆発を起こす事で亀の攻撃を防いでいた。
戦いはまだ始まったばかりである。
無理やり切らせて貰いました。
すいません。
感想、ブックマーク待っております。
次回は直人君動き出すかな?ってところです
文章が拙くて申し訳ない。