6就職するのは難しい!
誤字、脱字あったら教えて下さい
頭に包帯を巻いた直人の前にまた刑事さんがいる。どっかりと椅子に座って机に肘をついて手を組み合わせている。まんま取り調べ中の刑事だ。カツ丼を貰った恩は忘れないと直人は思った。そしてその横にたんこぶが出来た赤髪とツリ目が特徴女の子ルビィ・エトラントとこれまたたんこぶができた銀髪でやる気のない目が特徴の女の子レスティア・エトラントが正座していた。
「今回の件すまなかったな。楓直人君。」
そう言った。刑事さんもといベイツ・ドル・アカツスさん。この北のルーギンスの総隊長らしい。イグノアーストから中心のエルダーを守るための組織ルーギンスアジェントとか名前があるらしいのだが直人の認識は昔日本にあったっていう自衛隊みたいなものかなぐらいのものだった。
ベイツさんが続ける
「ここからは機密事項になるからルビィ、レスティアお前らは出て行け」
「はーい」
「はい…」
っとルビィ、レスティアは出て行くしかし扉を出たとたんまた何か言い合いをしているようだ。扉越しに話し声が聞こえてくる
「あの姉妹は優秀なのだが仲が悪くてな…
扱いに困っているのだよ。」
直人は最初彼女らが姉妹と聞いた時にたいそう驚いた。全く似てないからである。
ベイツが言った。
「さて本題に入ろう直人君、君は一体何者かね?」
また、この質問か、と直人は思った相当警戒されているようだ。こういう時にイリスがいてくれればすぐに終わるんだろうな。助けてイリスちゃんっと直人が思ったと同時に
「それは私から説明するわ」
イリスが入ってきた。グッジョブイリスちゃんと直人は思った。イリスにジト目で見られた。どうやらテレパシーで聞かれていたようだ。イリスは咳払いして続けた
「ベイツその話は私がするわ。一応テレパシーを使って確認したわ。嘘偽りはないわ」
「うむ…では頼む」
イリスが一拍おいてから言う
「彼は異世界人なのよ!」
「ハッ…!」
鼻でイリスが笑われた
あれ?これデジャヴ?っと思った直人だった
「なんで鼻で笑ったの?ベイツ?」
少し顔が引きつっているイリス
「いや、すまなんだ。イリス君からそんな冗談を聞くとは思わなかったのだ。いや、素晴らしい出来たったぞ。可愛かったぞ。」
一言いらんと内心ツッコム直人
それに対してイリスは
「いい度胸ね、ベイツ。奥さんと娘さんにあの事バラしてもいいのよ?」
「あの事とは…何かな!?イリス君!?」
急に冷や汗をかきはじめるベイツ
それに追い打ちをかけるようにイリスが言う
「そうね、1年前の居酒屋の件でもいいし、2ヶ月前の仕事の事でもいいわ、それとも2日前の…」
「だぁぁぁあ!すまなかった!すまなかったよ!イリス君初めからやり直そう!!!ほら、イリス君一回外に出て!」
Take 2
「さて本題に入ろう直人くん君は一体何者かね?」
「ここからっすか!!?」
なんだこの茶番は、と思う直人。そこに
「それは私から説明するわ!」
っと意気揚々と入ってくるイリスそして
「彼は異世界人なの!!!」
「なっ!!!ぬわぁんだってぇぇぇぇぇぇえ!!!!!」
背景にピシャーっと雷でも落ちるような感じに言うベイツ
もうどうとでもなれと思って宙を見る直人だった
「おほん、ではそろそろ真面目にとりかかろうか」
ベイツが言った
最初から真面目にやってくれと直人は思ったが口にはださなかった。
「直人君、君は今アジェントの管理下にあるいわば君を生かすも殺すも私しだいという事になっている。そこで私の考えとしては君をアジェントの何処かの部隊に配属させたいと思っている。」
「どうして俺をそのアジェントに入れたいのですか?」
直人が言った。それに対してベイツ
「君が乗っていた機体…クエンスと言ったかな。あれで私達と共に戦って貰いたいのだ。あのイグノアーストと…あれはとてつもなく危険だ。だからできるだけ対抗できる力が欲しいのだ。」
直人はおおいに悩んだ。ここでこの話を拒否すれば自分が望んだ事にかなり近い安全な生活ができると思ったからである。死にに行くような事はしたくない。よし断ろうっと直人が思った時にベイツが話を続ける
「まあ、断ってしまったら君はここの独房で一生捕虜として過ごす事になるけどな」
「へ?」
「当たり前だろう!自分の事を異世界人だなんて言う奴を町中において置けるか!」
「いや、大丈夫ですよ!俺至って善良ですし!異世界人は嘘つきませんよ!?」
「それは嘘ね」
「うぐぅ…」
イリスがいたことを忘れていた直人だった
ベイツが言う
「とりあえず君はアジェントに入って貰う事になるだろう。まあ、安心したまえアジェントに入れるのは基本エリートだ女性にはモテるぞ」
「うわーやったー!何て言いませんよ?」
むしろがっかりしている直人である。でも捕虜になり下がるのも嫌だった。
ここでイリスが言ってしまった。
「でもただで入隊なんて余りにも他の団員と格差つけすぎじゃないベイツ?ここは何か試験をだすべきよ。そうね、あの姉妹を仲良くさせるなんてどうかしら?」
「おぉ、そう言われてみればそうだな。よし、イリス君の案を採用しよう。と言うわけで直人君エトラント姉妹の仲を良くする事を君の入隊試験としよう」
直人は余計な事を言ったイリスを睨むが彼女は目を合わせようとしない。いや、少し笑っているか。嫌な女だと直人は思った。というか
「俺まだ入隊しますって言っていないのに入隊することになっているのは何故なんだ?」
直人の疑問は無視された。
「と言うわけでお前らを呼んだんだが…」
現在直人はルビィ、レスティア、イリスと共に話し合いの席についていた。勿論仲直りさせて直人の条件を満たすためだ。
「っで俺はお前らの仲を取り持ちたいんだが何でそんなに仲悪いんだよお前ら」
それに対してレスティアは
「私は至極当然の事を言うのにルビィが聞かない…あんな派手なアルドバで戦場に行ったら敵に狙われやすくなる…だから色を変えた方がいい…」
ルビィも言う
「私はそれでいいんだよ!赤ってのは私の本能に熱意をくれるんだよ!それに比べてレスティアはあんなマントなんてつけて私以上に目立つし大事な状況で邪魔になる可能性だってあるんだぜ、そっちこそやめろよ」
っとどっちも譲らない直人は困りはてた末にイリスに相談することにした
「そうね、やっぱり一度白黒つけた方がいいのかもしれないわね。」
「白黒ってどうやってつけるんだよ…」
「それは直人の仕事よ、頑張って」
直人は考えた。白黒つけるにしても出来るだけ平等であり、なおかつどちらにも不満が出来てはいけない。何かいい方法がないかと考えているうちに一つひらめいた
「スポーツ…テニスで勝負をつけよう!」
ルビィ、レスティア、イリスは直人の方を見て言った。
「「「テニス?」」」
また場所変わりここはフィルの工場の端にフィルに無理言って作って貰った簡易的なテニスコートである。直人は王子様的なテニスアニメの影響でスポーツすれば仲良くなると思ってこの案を出してみた。
「っでここでそのテニスってやつをして勝った方が負けた方のお願いを聞くってわけだな」
っとルビィが言った。
「そのとおりだ。このラケットを使って相手コートにワンバウンドするように返してそれを相手が返せなかったら得点だ、どうだ簡単だろ。あと他にもあるんだけど…」
っと直人は出来るだけ基本的な事を教えて最後に確認をとる
「よし、これで大丈夫か?」
ルビィとレスティアが言った
「大丈夫だ!とひあえず勝ってレスティアにごめんなさいでした!って言わせてやる!」
「問題ない…運動は得意…ルビィが負けたらとりあえず指の爪をはぐ…」
怖かったレスティアが凄く怖かった…
前に貧乳と言われたことに相当腹が立っているのか覇気が見えた気がした
直人はとりあえず20点早く取った方が勝利というルールで試合を開始した
二人とも最初は初めてやるものだからどこか動きがぎこちなかったが回数を重ねていくうちにどんどん上手くなっていうどうやら元々運動神経は良いらしい
そのうちまた野次も集まりだした。どうやらいつもの乱闘とは違う姉妹の戦いに興味を惹かれたようだ
だが存外スポーツというのは熱くなるものだ
熱くなりすぎてルール違反や乱闘そんな事も起こるそんなんだから起きてしまった
いや起きて当然と言うべきなのかもしれない…
「くらえやぁぁぁぁぁぁあ!!!」
っと言うルビィが打ったテニスボール(仮)には何と火がついていた。凄い勢いでレスティアの方に飛んでいく…というかレスティア本人を狙っているようにしか見えない
それに対してレスティアは
「あまい…」
っと言った後に彼女の前に薄い氷の膜が3枚ほどでき燃えるテニスボール(仮)と衝突1.2.3.枚とも突き破られるが随分と威力が減ったようでそれをレスティアが打ち返す
そして
「『氷の柱…』」
っと言ったとたんルビィのコートに氷の太い柱が生えるそしてテニスボール(仮)がそれに当たり不規則なバウンドをするがそれにもついていくルビィ
因みに直人は何回も能力使うなぁ!!!っと叫んでいるが熱くなりすぎているから姉妹には聞こえてないようだ
そこでテニスボール(仮)が丁度中央の位置にポーンと高く跳ね上がった。おそらくここでスマッシュすれば勝てるだろう!そう思ったのかルビィとレスティア両者とも跳ぶ!
そして
『炎の鉄槌ァァァァア!!!』
『アイス・ソード…!」
両者の技がぶつかり合うそれは美しくも恐ろしいコントラストを描いて爆発した
「またかよ…」
そう呟いた直人の視界は再び白くそまった
ちょいと用事で次回の投稿は遅めかもしれません。すいません。早く戦闘に入れたらいいなぁと思って書いてんるんですが中々進まない…