5 焔と氷とその他の奴等
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ファンタジーだ直人はそう思った猫耳を見てそう思ったのだから仕方がないだろう
犬耳もいたのだから仕方がないだろう
猫耳と犬耳が歩いていたのだからしょうがないだろう
「さて、ますばようこそ北の都市ルーギンスに…って何言ってんのよナオト?そして私の話聞いてる?」
「へ?あっ!OK、OK聞いてる、聞いてます」
イリスはどうやらもう既に直人に慣れたらしく丁寧に話していない
「ならいいんだけど、じゃあ説明するわ。ここは北のルーギンス、東にはアルンベイト、南にラハド、西はサイシン、そして中心にエルダーがあるわ。」
「なんで東西南北に分かれてるんですか?」
「これはほぼ予測の範囲になるんだけどイグノアーストは中心のエルダーにある真魔結晶を狙ってきてるだから東西南北に分けて90度ずつ分けて見張っているの。それでここが北のルーギンスってこと」
「真魔結晶ってのは?」
「これよ」
イリスはポケットから小さな紫色の結晶をだした
「んな小さいもんを狙ってきてるのですか?」
「バカね、真魔結晶はこれの1000倍は大きいわ。加えてこの結晶は私達の生活になくてはならない物なのよ」
「エネルギーみたいなものですか?」
「察しが良くて助かるわ、その通りよ。特に真魔結晶はこの大陸のほとんどを支える結晶よ。」
「じゃあ、あの機体もそれで動いているんでしょうか?」
「あの機体?あぁ、アルドバの事ねまあ、そうとも言えるし違うも言えるわね」
「どう言うことですか?」
「アルドバは魔結晶と能力が組み合わさって始めて動くのよ。魔結晶はいわゆるブースターみたいな物で その人の持つ能力を強化してくれるの。ほら、生身でイグノアーストにダメージを与える事ができるなら誰もあんなのに乗らないわよ」
「なるほどー、っでまた質問なんですけど何でこんなに猫耳もとい獣人さんが多いのでしょうか?」
そう、直人達が道を歩いている間やけに獣人を見るのだ。疑問に思うのも当然だ
「それは、獣人には能力を持った人がいないからよ」
「へ?」
「だから獣人には能力を持った人がいないからよ。能力は人間、エルフ、ドワーフにしか発現しないのよ。だから彼らは日々の雑用をやって貰っているの。その他にエルフは基本的に治療する能力を得るからそちらの方面にドワーフは物を作る能力を得るから物作りの方にいってもらうわ。でもイグノアーストに攻撃するような能力を得たという話は聞いたことないわ。攻撃するのは人間その他支援するのが他の種族ってわけね」
直人は聞き辛いがここで確かめておかないと後で何かやらかしてしまう可能性があることを質問した
「それじゃあ、差別とかもあるんですか…?」
「少しだけあるわね…」
イリスの表情は少しだけ悲しそうに見えた。イリスは話を続ける
「でも最近は減ってきたわ。イグノアーストの出現率が上がってきて皆で協力しないと全員死んでしまうっていう仮説がでてきたからかしらね…」
しばらく無言が続いた。直人がどうしようとあたふたしている時に突然に獣人の女性が現れた
「おい、イリス手紙だ、どうしたそんな暗い顔して何かあったか?」
「あら、チタごきげんよう」
直人は思った。
チーター耳きたぁ!!!っと
「彼女の名前はチタ、配達員よ」
「チタだ、よろしく人間」
「は、はい!楓直人って言います!よろしくお願いします!」
「かたいな人間いや、カエデナオトか。めんどくさいから人間でいいよな?」
「自己紹介したんで出来れば直人って読んでください…」
めんどくせーなと頭をガリガリ掻きながらつぶやくチタ
それに声をかけるのはイリヤだった
「っで手紙って何よ?チタ」
「あぁ、忘れるとこだったぜ、ほいっと」
イリヤに渡される一枚の手紙イリヤは早速封を切り中身を読んでため息をはいた
「どうしたんですか?イリヤさん」
「呼び出しよ、呼び出し」
「大変ですね、呼び出しなんて何かしたんですか?」
「私もだけど貴方もよ、直人。本当にあの子どこからこんな情報入手するの?」
また、ため息をつくイリス
しかしそれが何となく嬉しそうに見えた直人だった。
そしてチタが言った。
「まあ、これで私のこの仕事もすんだから次いかせて貰うわ。バイ」
そう言って凄い勢いで走りさってしまった
「はっや…」
思わず口にだしてしまった直人
「そうね、彼女の速さは配達員としてはかなり優秀だわ」
「なるほど、こうやって自分の特徴に合わせた日常的な仕事をするのが獣人なんですねーなるほど実に興味深い」
直人はうんうんと納得した
「何言ってるのよ」
イリスにあきれられた
しばらく直人とイリスは歩いた
そしてとある工場についた。ギンゴンギンゴンガンゴンっと中はだいぶ活発に動いているようだ。ズカズカとイリスは中に入っていく直人もそれについて行く
イリスは大声で
「フィルー来たわよーー!!!」
というと遠くの方から何かが走ってくるのが見えた
そいつはイリスと同じぐらいの身長の少女だった
「イーリースーちゃーーーーん!!!」
っといいながらイリスにダイブ!
イリスは慣れているのかスッと身を引いてかわす
ズシャァァァァア!!!っと地面に激突大丈夫か?と直人が思うと同時に飛び起きた
「イリスちゃん!急に呼び出してごめんね!
でね!でね!でね!聞いて!聞いて!聞いて!」
「フィルわかったわよ、貴方の目当ては私じゃないでしょ」
イリスが目当てじゃないんだったら何が目当てなんだろうと思った直人にイリスが言う
「ほら、ナオトこの子はフィルあなたに興味があるらしいわよ」
するとフィルが言った
「ほぉ!貴方さんがあのとんでもアイテムの持ち主さんですか!私はアル・フィル・メートこの工場の班長やっています!よろしくですね!」
「えっと、楓直人です。フィルさん。しがない兵隊です。はい。」
するとフィルはカラカラと笑って言った
「そんなフィルさんなんて敬語で呼ばないで下さい!フィルでいいですよー!それより教えて欲しいんですからついて来てください!」
っと腕を引っ張られて連れて行かれる
その時のフィルの力の強さに驚いて危うく転びそうになる
「彼女はドワーフなのよ」
っとイリスが言った。直人は納得した
「クエンス…」
そこにはクエンスが置かれていた
他の機体アルドバも置いてある
そしてサブマシンガンは解体されてた
「ちょぉぉぉぉぉぉぉい!!!?」
直人は理解できなかった。初心者が銃を解体するのにもだが、一体どうやったらこんなに細かく別れるのかわからないほど分解されていた。組み直せるかわかないほどだった。
それに対してフェルは
「いやーこれはすごい武器ですね!鉄の塊を打ち出して敵を攻撃なんて発想!驚きです!
感激です!てなわけで分解してみました!」
「勝手に何やってるんですか!!?」
直人は自分の武器が失くなった事に絶望したがフィルはそれに対して言葉を返す
「でも問題ないですよ!ちゃんと仕組みを理解しましたので作れますから!」
「つっ!?作れる!?」
「あったりまえですよ!私の能力、武器生産から一度理解した武器なら作れます!ちょいと時間はかかりますが…」
直人は驚愕した。するとイリスが言った
「彼女はルーギンスのアルドバのほとんどを見てるのよ。修理や機動力向上などをしてもらってるの。そしてたまに新しい物の開発ね」
「開発はしんどいよ!発想力足りないからいつも失敗してばっかりだし!」
「今回は大丈夫よ、私がすでに考えてるから作るのは好きでしょ?」
「好きー!」
「ってなわけで直人はい、これ」
っとさっきの魔結晶を渡された
「えっ?これって?」
「私の能力を込めた魔結晶よそのままじゃ効率悪いから、今から直人ようのをフェルに作って貰うのよ」
「あっ、やっぱり直人さんイリスさんのテレパシーを使っていたんですね!」
っとフィル
そういえばさっきチタさんにも突っ込まれなかったと思いだした
「いろいろと事情を抱える者も結構いるのよ」
っとイリスが言った。
「直人君にこの機体の事聞けなかった…!」
っと直人が行った後で気づくフィルだった
ってというわけで直人は放置された。
直人は工場の中を散歩し始めた
いろいろなアルドバが置いてあった
アルドバの中にもいろいろな種類の物があるようで多くは灰色のような物だったが変わった機体もあった
その中でも目を引いたのが赤と白の機体だった。その機体は焔のような赤とそれをきわだてる白が組み合わされた騎士のような機体だった。
「こっちの機体はかっこいいなぁ、いろいろと特徴があって羨ましい…」
っと感想を述べながらトボトボ歩いていると
何やら言い争いになっているのか周りに野次が集まっている場所を見つけた。言い争っているのは、一人はやる気のないような目で綺麗な銀髪を細いおさげにしている女の子ともう一人は燃えるような赤い髪とつり目が特徴の活発そうな女の子だ。
赤髪の方が
「前から思ってたんだけどお前の話し方ボソボソして聞きとりずらいんだよ!どうにかしろよ!」
「それは貴方も同じ…いちいち大声でうるさい…」
「あんだとぉ!?」
「やる…?」
一触即発の雰囲気になっている。しかし誰も止めようとしない。直人はそれを見て思わず仲介に入ってしまった。
「おいおい、こんなとこで喧嘩するなよ」
すると赤髪が
「あぁ、てめぇ誰だよ!見たことねぇな」
それに続いて銀髪も
「私も初めて見る…」
っと何かまずい事をしてしまったのでさないかと思い始めた直人に対して二人は勝手に話を進める
「そういえばあんたと私のアルドバどっちがイケテルか決着ついてなかったよな?それをこいつに決めて貰うってのはどうよ?」
何を勝手に!っと直人が突っ込む間も無く銀髪が
「その案…のった…」
っと返事をかえす。そした赤髪が
「よし、偶然にもあそこに私のアルドバはそこにある。見ろ!」
っと赤髪が指をさしたのはさっき直人が羨ましいがっていた。赤と白のアルドバだった
赤髪がこっちを睨んでいる。きっと言い事を言わないと大変な事になると本能が騒いでいた。
「えっ、えっと…焔の様な赤も素敵ですけど、それをきわだてる白も素敵ないい機体だと思います…はい…」
直人は恐る恐る意見を述べた。
すると赤髪が顔をうつ伏せプルプルと震えていたのでしまった失敗したかと不安になった
赤髪の女の子が顔をあげる。そして
「お前いい奴だなぁ!よくわかってんじゃねぇかよ!名前なんだよ?」
っと満面の笑みで返事を返してきた
赤髪の女の子は続ける
「本当!いくら私がこの魅力を教えようとしても誰もついてこないんだよ!大抵のやつは「あっ、そうすねー」とか「かっこいいんじゃないですか?」とか具体的な事を言わないんだよ。っでお前名前なんだよ?」
っと早口で言うもんだから、思わず直人も楓直人ですと言った
「楓直人か!よし直人今から飯食いに行こう。そしてたっぷりアルドバの話をしよう!」
腕を組んでくる。豊満な胸が直人の腕にあたり赤面する直人それを止めたのはあの銀髪の少女だった
「待って…私のアルドバの評価も聞きたい…今持ってきたから…」
というとベルトコンベアーみたいに銀と青のアルドバが流れてきた。それを見た直人はギョッとした。なぜならこのアルドバが直人のクエンスを捕らえたアルドバだったからだ。
銀髪の女の子は直人がクエンスに乗ってたことには気づいていないようだった。
銀と青のアルドバにはマントがついていた。直人が始めて会った時にはなかったのだが
銀髪の女の子がこちらを見ている。直人はしぶしぶ
「青と銀も素晴らしいですけど、そのマントがより素晴らしいのではないでしょうか?
なんちゃって…」
っと言ったところ凄いジト目で見られた
あっ、これは失敗したと思った直人だったが
銀髪の女の子が言った
「流石…色はともかくマントの価値も見抜くとは…少年…いや…直人は流石…ご飯食べに行こう…」
っとこちらも直人の腕を引っ張っていこうとする。もちろん赤髪と取り合いになる
「あんだ?直人は私と飯食べに行くんだ。どっか行けよ!」
「否定…直人は…私とご飯を食べに行く…」
直人はもうどうしていいのかわからない
直人が混乱しているうちに言い合いはドンドンエスカレートとして
「あぁ!貧乳は黙っとけ!」
赤髪
「頭からっぽ女…貴方は言ってはいけない事を言った…」
銀髪
バッ!直人を離して距離をとる二人直人は助かったと思ったが今度は野次共がざわつき始めるなんでも「シールド班くるぞぉ!気をつけろぉ!」だの「またかよ!被害は最小限に!」だの直人は理解するのに時間がかかった。それが命取りになると知らずに
「やっぱりこうでなくっちゃな!言葉よりわかりやすいからなぁ!」
「同意…あなたと話してたらこちらもバカになる…」
赤髪の周りに炎が、銀髪から冷気があふれだす。あれ?これなんかやばくね?っと直人は思ったが時すでに遅し
『炎の槍ァァァァァア!!!!』
『氷の矢…』
二つの技が直人の目の前でぶつかり直人の視界は白くなった…
女子率多い!ってのはまあ、作者の頭がお花畑なんで突っ込まないで下さい