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プロローグ

 ああ、始まってしまったね、岩城さん。とうとう連載だよ。前回、岩城さんのご機嫌を取るために、岩城さんが主人公で連載をするって言ってしまったから、作者としては有言実行で始めてしまったわけですよ。ええ。弱りましたね。何を書けばいいのか。連載って難しいんですよ。まあ、第二回くらいで打ち切りをする方針で行きましょう。あ、これ岩城さんには内緒で。ああ! 誰、今回の章を「プロローグ」にしたのは? 弱ったなぁ。「プロローグ」の次に「エピローグ」はおかしいでしょうが。それでは、しょうがないですね。「プロローグ」「第一章」「エピローグ」この3回で行きましょう。3回も連載が続けば上出来です。さて、なにをするか……。もう、話したいことは話してしまった感じがありますね……。とくに、何がしたいわけでもないし……。岩城さんは、今どこにいるのかわからないし……。うーん。どうしましょう。あ、そろそろ行を変えるというのはどうでしょう? 気分を変えれば、何かが思い浮かぶかもしれませんね。それでは、よっこらしょ。

 さて、行が変わったわけですが……、ええ、思いつきましたよ。行を変えている間に、思いつきました。行を変えるのも一苦労なのです……。ええっと、そう、この連載のタイトルをまだ考えていませんでした。ちなみに、今までの『岩城さんシリーズ』のタイトルをおさらいすると、第一回目が、『岩城さんの「ぶつぶつ」』、第二回目が『帰ってきた! 岩城さんの「ぶつぶつ」』でした。二つに共通しているのは、『岩城さんの「ぶつぶつ」』があるということ。意味としては、主人公の「岩城さん」が「ぶつぶつ」と語っていくだけというもの。いや、語っているのは岩城さんではなく、私なので、「岩城さん」のことを私が「ぶつぶつ」と語る。というのが、正解でしょうか。……というか、今の時点で、岩城さんのことを語るどころか、岩城さんが居ないんですけど。語りようがないんですけど。おーい! 岩城さん!! どこに居るんだ、早くこーい! …………あ。これいいんじゃないですか?「おーい! 岩城さん!! どこに居るんだ、早くこーい!」っていいんじゃないでしょうか。24文字だけど、最近は小説のタイトルも長いものが多いでしょう。時代の流れに乗っていて、いいんではないでしょうか。うんうん。あとで岩城さんに訊いてみよう。…………あ。これもいいな。「あとで岩城さんに訊いてみよう」文字数も14文字で、先ほどよりも短いですし、なにより、「何を訊くんだろう?」という読者の興味を誘えます。これは、かなりいいですね。ただ、ひとつ心配なのは、今までタイトルに入れてきた「ぶつぶつ」が入っていないということです。ぶつぶつを入れないとシリーズっぽくない感じがします。うーん、「あとで岩城さんに、ぶつぶつと訊いてみよう」というのはどうでしょう。私が、ぶつぶつと岩城さんに訊いて、岩城さんもぶつぶつと答えてくれる──そんな情景が思い浮かぶタイトルではないでしょうか。いいですね。いいですね。もうこれにします。岩城さんが来る気配はないし、これ以上プロローグを長々と続けても、いけないような気がします。第一章が始まるころには、岩城さんも戻ってくることでしょう。それでは、「あとで岩城さんに、ぶつぶつと訊いてみよう」の「第一章」まで、さようなら!

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