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テストの結果

ちづるんの提案で定期テストの結果を競うことになったオレたち。

ルールは簡単だ。

小テストより点数が上がればその分がプラス、下がればマイナス。その合計で勝負する。

つまり、たとえ今回のテストが最下位でも、小テストから一番伸びていれば一位になれる。

全く、うまく考えたものだ。


そして、満点だった場合は特別ルールとしてプラス百点というルールも追加された。

すでに満点を取っている成績上位組にも勝ち目はある。


そしてオレも含む八人は高校入って初めての定期テストの勉強にかなり力を入れた。


本番を迎え、テストが終わった瞬間。

オレは思わずニヤついてしまった。

もしかしたら……これ、いけるんじゃないか?




「ドキドキの結果発表ターイム!」


オレたち八人は全てのテストが返却され終わった昼休みに集まり、各々で計算した結果のメモを手に持っている。


「じゃあ、いっせいにオープン!」


ちづるんの声と同時に全員が紙を表にする。結果は。


「待って!?しぐが一番じゃない?」


そう言ってはしゃぐしぐぽん。確かに彼女は元々の成績もいいが、満点を取っていることもあって高得点だ。


「あ、でもわたしも!」


そう言ったのはまひまひ。

見ると確かに、しぐぽんと同じ点数だ。

小テストからの伸びで計算した点数が、だが。


「しぐれちゃん頑張ったんだね」


「のぞみくんが教えてくれたおかげ!」


まひまひが、のんちゃんに頭を下げる。


「あーうちも自信あったんやけどなあ!でもまひろ遅くまで頑張ってたもんな」


そう言ってひらりと自分の結果を机に落とすちづるん。でもちゃんと勉強したのだろう。どの科目もちゃんと平均点以上取れていてお互い部活停止の心配はなさそうだ。


「じゃあ、しぐれとまひろ!勝者は二人になったけど何かうちらにしてほしいこと決めた?」


「しぐは前も言ったけど、文化祭でみんなで出し物したい!」


はいはいと手をあげ嬉しそうなしぐぽん。

まひまひは少し考える仕草をした後、それならと続ける。


「出し物の内容をバンドにするっていうのは?八人で」


「めっちゃいいやん!しぐも楽器やってみたい!」


「うちも!ハンドベルやってみたいねん!」


面白そうじゃない?としぐぽんとちづるんがはしゃぐ。いおりんも、まひろがそう言うならと了承する。


「僕、タンバリンでいいなら……」


「カスタネット希望」


保育園でやった事あるからと、のんちゃんとあゆあゆも楽器に立候補した。


「いいやん楽しそう!つっきゅんは何やりたい?」


しぐぽんの問いかけにつくつくが机からゆっくりと上体を起こして目をこする。


「んー、別になんでも?」


「お、言ったな!まひろ何がいいと思う?」


「わたしがドラムでギターがかなめ君やろ。いお姉はキーボードでちづ姉としぐ姉がハンドベル。うーん歌っていける?」


「わかった」


「わかったって!ほんまにわかってるんか?歌うんやで?」


あっさりと了承するつくつくにちづるんが詰め寄る。


「んー、でもどうせ出るんだったら何しても変わんないし」


平然と言ってのけるつくつく。


「さすが、何でもできるやつは言うことが違うわ……。でも、本番では寝たらあかんからな」


ちづるんが釘を刺す。


「ところで、ずっと気になってたんやけど、かなっぺの点数って……」


ぎくり。この流れで誰にも触れられずに去ろうとしていたのに。テストが終わった瞬間、自信があったオレだが致命的なミスをしていた。そう。


「え、名前書き忘れた?」


問題を解くことに集中するあまりに、一科目だけ名前を書き忘れてしまっていたようだ。


「うわ、もったいな!それ無かったら伸び幅的には一点差で一位なってたのに!」


ちづるんが頭を抱える。

そうなのだ。勉強した甲斐あってテストの点数を大幅に上げることができた。あの時、名前さえ書いていたら……!


「でも、かなっぺは何お願いする予定やったん?」


「……これ」


オレはポケットから携帯を取り出して画面を見せる。テスト終わりに掲示板のポスターを見かけて思わず写真を撮ったものだ。


「求む、漫才師……?」


「そう、この八人の中でそれぞれコンビ組んでエントリーしたらどうかと思ってました」


沈黙が流れる。


ちづるんがさらに大げさに頭を抱えた。


「かなめが一位にならんくてよかったわ……」



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