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だから僕は普通に音楽がしたい。  作者: Kei-ichi
第一章 桜の木の下から
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放送部との遭遇

 角を曲がると、放送部のカートが廊下をゆっくり進んでくる。

 マイクスタンド、ミキサー、ケーブルの束。キャスターの音がぎぃと響く。


「おつかれさまでーす」

 僕が会釈をすると、先頭の女子が「あ、総音研さん」と目を丸くした。


「音、足りてます?」

 半分冗談みたいな問いかけ。


「音は、いつでも、足りるようにするの」

 彩月の返しは、詩と実務の中間。

 どちらにも少し失礼なのに、なぜか絵になる。


「素敵」

 放送部の子はそう言って笑った。


 ズレは、受け取り手の角度次第で“素敵”に変換される。

 僕はそれを横で見ていて、救われるような、取り残されるような、複雑な気持ちになった。


(……やっぱり普通が欲しい)

 そう思いながらも、隣を歩く二人といる自分を、嫌いじゃないのがまた悔しい。




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