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だから僕は普通に音楽がしたい。  作者: 景一
第一章 桜の木の下から
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B棟への連絡通路

踊り場を抜け、B棟へ続く渡り廊下。

 低い窓枠からはグラウンドがよく見えた。

 白球を追う野球部の掛け声。砂を蹴る音。吹奏楽部のトランペットが遠くでAの音を伸ばす。


 廊下の床板がほんの少しだけ共鳴して、僕らの足の裏に「うん」と返事する。

 それがなぜか、歩くリズムを揃えさせる。


(普通でいたい)

 僕は心の中で繰り返す。

(普通でいられる場所に、いたい)


 だけど隣にいる二人は、真っ直ぐな定規から少しズレた線。

 そのズレが、時々やけに気持ちいい。

 それを“悔しい”と思う自分がいるのも、また事実だった。

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