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だから僕は普通に音楽がしたい。  作者: 景一
第一章 桜の木の下から
4/13

掲示板の前で

 階段をのぼる途中の踊り場。

 壁に貼られた掲示板の中央には、真新しいポスターが四隅を赤い画鋲で止められていた。


 ――《文化祭企画募集》


 活字は太くてやけに前向き。展示・ライブ・講演・ワークショップ。どれも輝きすぎて、少しだけ目がしょぼつく。


「“展示”、いい響き」

 弥生が呟く。

 彼女の視線はすでに自分のギターへと飛んでいるのが、横からでも分かる。


「“倍音浴体験”も、いい響き」

 間髪入れずに彩月。

 ガンクを抱きしめながら、まるで当然の選択肢みたいに。


「半分の客は“何それ”で帰るだろ」

 僕は即ツッコミ。


「残り半分は?」

「……怖いもの見たさ」

「歓迎」

「歓迎しないで」


 やりとりのテンポが軽快で、僕の返しが半拍遅れるとすぐ置いていかれる。

 でも、置いていかれることが、少し楽しい自分がいる。




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