ミアとエラの悪巧み。
チェスターが購入した帝国首都星の土地は、現在急ピッチで開発が行われている。
既にチェスターが居住可能な屋敷が完成していた。
その屋敷の中には側近達専用の休憩室が用意されている。
何時、誰に見られても恥ずかしく無い様、豪華な家具が設置されていた。
その休憩室の豪華でふかふかのソファーに2人の人物が座り、情報交換をしていた。
1人は情報収集担当のミア。
彼女はサキュバスである。
階級は伯爵級悪魔に位置付けられている。
チェスターから情報収集の役割を与えるられているが、それ以外に洗脳や暗殺。
窃盗等、彼女は裏の仕事が得意である。
そんなミアと話をするのは、伯爵級悪魔のエラである。
彼女達2人は共に公爵級悪魔、バイオレットの眷属で、チェスター直属の眷属では無い。
エラは情報の分析と、情報操作等の役割を与えられているが、彼女もまた、暗殺や拷問も得意である。
つまり、2人とも裏の仕事が得意な者同士であった。
「ねえ、エラ。私面白い事を思い付いたんだけど…貴方もこの話に乗らない?」ミアが言う。
「ほお~どんな話だ?」
どうやらエラも興味があるらしい。
「それはね~チェスター様、神格化計画!」
「なに?どう言う事だ?」
「だから、人々のチェスター様への感謝の気持ちを、神への感謝の気持ちと同一視させて、チェスター様に神格を持たせるの!所謂、人神ってやつ!」
「チェスター様の領民が、物凄くチェスター様に感謝しているの!困窮を救ってくれて、仕事をくれて、炊き出ししてくれてってね!」
「だから、その感謝の気持ちを、チェスター様は神だ!って言う方向に操作する訳!」
「それで、何人位の感謝の気持ちがあれば、チェスター様が神格を得るのかな~って!」
「ふふふ。面白いじゃないか!ミア!そう言う事なら、私も参加しようじゃないか!」
「実に楽しみだ!久しぶりにワクワクするぞ!」
2人が楽しそうに計画の打ち合わせをしていると、そこにバイオレットが現れた。
「どうした?2人共、やけに楽しそうじゃないか」
2人は顔を見合わせる。
そしてバイオレットに計画を打ち明ける。
どうやらバイオレットも仲間に引き入れる事にした様だ。
★★★★★
「はっはっ!面白いじゃないか!」
どうやらバイオレットも仲間に加わる事にした様だ。
「しかしバイオレット様、一つ懸念が…」
「ああ、ガブリエルの事だろう?奴は情報を司る大天使だ。だから、すぐに計画に気付くだろうよ!」
「それじゃ止めた方が良いですか?魂ごと消滅されても困るし…」
「いや、問題無いだろ。3つのコアな命令を覚えているな?」
「はい①チェスター様の役に立つ事。②チェスター様を守る事。③チェスター様の命令を守る事です!」
「そうだ!まず①チェスター様を守る事②チェスター様の役に立つ事だが、人々がチェスター様を神と崇めれば、チェスター様への反乱の危険性が減る。つまり、命令通りじゃないか?」
「次に③チェスター様の命令を守る事だが、そもそもチェスター様から、自分を神にするな!との命令を受けていない」
「従って3つのコアな命令に反していない!だから、ガブリエルも何も言ってこないさ!まあ、奴の事だから、すぐに感ずくだろうがな」
「但し、一つだけ注意しろ!既存の教会の奴らだ。もし奴らに知られると、異端審問官がやってくる。そうなると、ややこしい事になるからな!」
「成る程…つまり、チェスター様が神だと口に出さなければ良いのですね!口は災いの元と申しますし、心の中で思う分には教会の奴らに知られる事も無いでしょう?」
「なら、その方針で決定ね!ミア!領民達の潜在意識の中に入り込み、上手く誘導するのよ!」
「分かったわ!任せて!」
こうして、チェスターの知らないところで、チェスター神格化計画がスタートしたのだった。
《…………》
ガブさん?どうかしたか?
《いいえ、マスター。何でもありません》
そう?
なら良いんだが…
さて、開発の視察に行くか!
チェスターは、自らのスキルで転移門を開き、視察に行った。




