表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/65

ポールを専属担当にする。

暫くすると、1人の男が入って来た。


「ポールで御座います」そう言って頭を下げた。


「取り敢えず座って!」俺が着席を進める。


暫く考えて込んでいたポールが、俺の前の席に座った。


「君には、私の専属担当になってもらおうかと考えている」


「いいえ。私には無理で御座います。専属担当には、どうか他の者を選んで頂きたく」


「何故だ?」


「私では実力不足で御座います。成績も上位者では御座いません」


「君が何を心配しているのかは知らない。しかし私の専属担当になったら、もう力をセーブする必要は無いぞ!」


「これでも第4皇子だ。この私に喧嘩を吹っ掛けてくるのは、よほどの実力者か、愚か者のどちらかだ」


「ちゃんと骨は拾ってやるから、安心しろ!」


ボールは無言で俺の話を聞いている。


ガブさん。


どう思う?


《はい。マスター。この人物なら安心して担当を任せられると判断します》


よし。


もう少しプッシュしてみるか。


「それとも、私の担当になるのは不満か?」


「いいえ。決してその様な事は…」


《マスター。婚約の話をする事をお薦めします》


婚約?


何で?


《ボールの実家は、マスターの婚約者候補ワグナー公爵家の寄子男爵家です》


《マスターとワグナー公爵家との関係を話せば、ポールは断れません》


《また、マスターの担当になったポールは、マスターの為に全力で仕事に打ち込むと予想します》


よし、分かった。


「君の実家は、ワグナー公爵家の寄子だったな?」


「はい。しかし、私の実家と今回の話は、別ではありませんか?」


「まあ聞け」


「君はワグナー公爵家のソフィア嬢を知っているか?」


「はい。お名前は存じておりますが、お会いした事は御座いません」


「そうか…」


「これから話す事は、正式に発表される迄は、他言無用だ」


「実は、ワグナー公爵家令嬢のソフィア嬢と私は婚約する予定だ」


「既に宰相には話を通してあり、現在、宰相から皇帝陛下に打診中だ」


「私とソフィア嬢との婚約が正式に発表されれば、ワグナー公爵家の信用が上がる」


「そうなれば、もう無理に成績をセーブする必要は無いぞ」


「まだ、何か不安材料があるか?」


「いいえ。御座いません…」


「そうか。じゃあ、決定だな」


やっとポールが俺の専属担当になる事が決まった。


「チェスター様。資金の運用はいかが致しますか?」


「資金の運用?」


「はい。チェスター様がお預けになっている資金を運用するか?しないかで御座います」


「もし、運用されるのであれば、契約が必要です」


「資金を運用する場合は、利益が出る出ないに係わらず、手数料が引かれます」


「その手数料は私の成績として計上されます」


「また、利益が上がるよう努力致しますが、必ず利益が出ると保証するものでは御座いません」


ガブさん。


どうしようか?


《はい。良いと思います》


《マスターの専属担当になると、他の仕事が出来ません》


《運用させないとポールの成績が上がらず、ポールだけではなく、マスターの評判まで下がります》


そうなの?


《はい。マスターは第4皇子なのに、運用させるだけの資金がないとか、人を信じない心の狭い人間だとか、他の派閥貴族の関係者が、マスターの評判を下げようと噂を広げます》


なるほど…


それは面倒だな。


「ポール。君には僕が預けた資金の25%を限度として、運用を頼む」


「承知しました。1ベルンでも多くの利益が上がる様、努力致します」そう言ってポールが頭を下げた。


「ポール。余り無理に利益を上げようとしなくて良いぞ!」


俺がそう言うと、ポールが驚く。


「それは…どう言う事でしようか?」


「無理して利益を上げなくても良いと言う事だ。無理するとろくな事が無いからな」


「赤字にならなければそれで良い。気楽にやれ!」


俺がそう言うとポールは安心した顔になる。


「承知しました」


そして俺は、ポールに資金運用を依頼する契約を交わした。


ガブさん。


疑似ダンジョンで作った希少金属もポールに預けた方が良い?


《今はダメです。後日、ポールを西の宮殿に呼び出し、そこで預ける事を提案します》


何でダメなの?


《執事のセバスチャンが居るからです》


《貴族や商人からの贈り物や、返礼品は執事のセバスチャンが管理しています》


《セバスチャンが管理しているリストに記載の無い物を渡すと、出所を聞かれます》


なるほど。


だから、セバスチャンが居ない場所でこっそり渡すのか。


《はい。その通りです》


口座を作り終わった俺は、帝国銀行を出て、宮殿に戻った。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
面白い!!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ