おかうさん だいすき あいしてる
今日、入院することが決まった。
長期の入院だ。
幼い子どもたちが2人とも、毎日泣いた。
毎日、毎日、まいにち……。
泣き疲れたのか、
受け入れたのか、
ある日突然、5歳の娘が泣かなくなった。
「早く良くなってね。クッキー持って会いに行くからね」
今度は私がたくさん泣いた。
泣いて泣いて、また泣いて。
すると5歳の娘も3歳の息子も、
泣かずにいいこいいこしてくれた。
「泣かないでね。ぬいぐるみ持って行っていいからね」
とってもとっても、たくさん泣いた。
――旅立ちの朝。
5歳の娘が手紙をくれた。
私が大好きなうさぎの絵がいっぱい描かれた、
心のこもった素敵な手紙。
手紙に綴られた、その文字はーー
『おかうさん だいすき あいしてる』
固く誓って、家を出た。
―― 絶対元気になってみせると。
実話をもとに描いた詩です。