私のかわいい主君2
皆様、こんにちは。レイモンでございます。
その後、アルフォンス様とエレオノール様は相変わらずです。
エレオノール様は好意を全く隠すおつもりがないので、側から見ていてとても微笑ましいのですが、アルフォンス様が意地を張っていらっしゃっるので本当に焦ったい思いをしております。
前回の試験結果による賭けで、エレオノール様は「愛称呼び」という何ともお見事なお願いをなさいました。
「デート」など1回で終わってしまうものではなく、ずっと続くものをお願いなさったのですから、今後もずっとアルフォンス様と一緒にいたいという気持ちの表れと言っても過言ではないでしょう。
にもかかわらず、アルフォンス様は一向に「エリー」とお呼びにならないのです。
せっかく2人きりにして差し上げているというのに。
いえ、挑戦はなさっているようですが……。
「エ……ティエンヌは……」
「エ、エ……エティエンヌが……」
……アルフォンス様は私を試されていらっしゃるのでしょうか?執事たるもの、いついかなる時も感情を表に出してはならない。笑ってはいけない。と。
「エ……エティエンヌに……」
今日日の学生でももう少しスマートに対応できると思うのですが……。
でも、アルフォンス様は青春時代がなかったですからね。本来なら学園に通いご学友を作り青春を謳歌する時に淡々と任務を遂行されていらっしゃいましたから、遅れてやって来た青春を聖女様と謳歌されていらっしゃると思えば微笑ましいのかもしれません。
「お前は!」
……諦めてしまわれた様です。




