爺ちゃんとの約束?!
湊のじいちゃん、登場です!
・過去に交わした約束とは?!
・湊の5歳での魔力量が・・・。
まだまだ続きます!暖かい目で見ていただければ嬉しいです。
俺は<和臬四家> 桐葉 湊 現在15歳!
春からは魔法学院に入学する。
俺の通う学院は、第一魔法学院というところで、国内最高峰の学校である。そんな学校の中でも、やっぱりレベルや順位がある訳で・・・<失敗作>の俺はその学院の底辺。つまり最下位での入学となった。親からは既に、なんの期待もされていないので、試験に受かっても「あー、そうか。」としか言われなかった。別にいいんだけどね。
でもね・・・。皆さん、お気づきだろうか・・・。
Question:あれ?
<失敗作>なのに、国内最高峰の学校に入れたの?
Answer:はい。普通は無理だと思いまーす!
つまり俺はこの試験で、自分の力を第一魔法学院の最下位、底辺になれるように調節して受けたのだ。ギリギリのラインで調節しながらというのもかなり難しかった・・・。そこは、自分で自分を褒めてやりたい。
そもそも、なぜ、俺が自分の力を抑えながら、これまで生きてきたのかと言うと、それは俺が5歳の時、爺ちゃんとした約束があったからである。
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「ねぇねぇ〜!じいちゃん!まほう教えてよ!」
「ふぉっふぉっふぉっ、お前は賢いのお。勉強熱心なのはいい事じゃ!じゃが、わしよりも父さんに教えて貰った方がいいんじゃないのかい?」
「ん〜。だって、父さんが、危ないからまだダメだって言うんだもん。そうなったら、父さん以外の人に内緒で教えてもらうしかないじゃん!ねえ!じいちゃん!教えてくれる?」
「ふぉっふぉっふぉっ、父さんに逆らってでも魔法を使いたいのかい!いいぞ!わしはそういう子が大好きじゃ!じゃがな、わしはちと厳しいぞ?こう見えてもわしは、爆炎の魔法師と呼ばれとったんじゃ。」
「へ〜!そうだったたんだ〜!・・・じゃあ、僕もじいちゃんくらいに強くなれるように、がんばるよ!それで、何をすればいいの?」
「よし、まずは魔法を使う時に重要となる、魔力量の測定からじゃな!ちょっと、この、板を持ってみな。」
そう言われて薄くて透明な長方形の手のひらくらいの大きさの板を渡された。
「これはなに?」
「これはなあ、湊の魔力を測るものじゃよ。だいたい皆7歳になった時に測るんじゃが・・・今回は特別じゃ!ではな、その板に力を送り込むイメージで魔力を送るんじゃ。少しずつ、集中して送り込め。そうすれば、お前の魔力量が測れるはずじゃ。」
「うん!分かった、やってみるね!」
「だいたい、一般の数値で1000という所じゃが、優れた魔法師だと、生まれつき4000~5500くらいはある。それ以上のものは未だかつておらんと言われている。じゃから、お前もそれくらいじゃろうで。・・・って、湊。何をしとる。」
「じいちゃんに言われたとおりに、力を送り込むイメージをして見たんだけど・・・どうかなぁ・・・」
「・・・うん、分かった。ちょっと待ってくれよ。
・・・よいしょ。」
ピロン♪・・・Clearボタンが押されました。もう一度、魔力を送り込んで下さい。
あ、じいちゃん、なにかのボタン押したのか。
「・・・すまんのお。ちょっともう1回さっきと同じことをしてくれるか。」
「・・・う、うん。分かった!もう1回すればいいんだね!」
何かあったのかなあ・・・まあ、さっきと同じようにすればいいか!
「・・・はい!できたよ!さっきと同じようにしたけど、どうかな!」
「・・・・・・」
え、じいちゃん?何かあったのかなあ、ふるえてるみたいだけど・・・もしかして、魔力量が低すぎたとか!!だから魔法が使えないのかも!
「あの、じいちゃん?」
「湊・・・お前は・・・・・・凄いぞーーー!!!何十年、いや、何百年に1度の天才じゃーー!!!」
と言ってじいちゃんに急に抱きしめられた。あの・・・じ、じいちゃん、ちょっと苦しいかも・・・
「じ、じいちゃん?」
「湊!お前の魔力量は100000じゃ!!機械の故障かと思ったが、間違いない!これは、面白いことになったぞ!!」
「100000?!そんなに?!」
まさかそんなにあるとは思わなかった・・・
それは、じいちゃんもふるえるよね・・・
「素晴らしいことじゃ!・・・・・・・・・ん?・・・・・・じゃが、よく考えると、これはあまりいい事ばかりでは無いかもしれんな。これ程までに魔力量が高いと周りが知れば、お前は軍に連れていかれて、将来、まるで兵器のように使われてしまうかもしれん。わしは、そうなって欲しくない・・・。じゃからな、湊、わしと1つ、約束をしてくれんか?」
「約束?」
なんか、改めて言われると、怖いなあ。
「そうじゃ、約束じゃ。お前が親の手を離れて、ある程度自分で自分の道を決めれるようになるまで・・・そうじゃな、具体的には魔法学院に入るまでは自分の力に制限をかけて生活すると。それは湊にとって酷なことかもしれん。じゃがなあ、これは湊を守るためでもあるんじゃ、わかってくれるか?」
確かに・・・。家族と離れて軍に連れて行かれるのは、絶対に嫌だ!
「・・・分かった!僕、約束するよ!」
「そうか!すまんな、湊・・・。我慢させてしまうが、許してくれ。代わりにと言ってはなんじゃが、わしの前でだけは本気を出しても良いことにしよう、この家は森の近くじゃから、なんとでも誤魔化せるしの!魔法は、しっかりと教えてやるから、安心せえ!」
「やったー!じいちゃん、ありがとう!!」
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ということがあって、俺はこの時からずっとじいちゃんの前でしか本気を出したことがない。この約束をした後、じいちゃんは俺に、死にそうなくらい過酷な魔法の練習・・・いや、修行と言ってもいいくらい、大変な練習メニューを突きつけて、俺はそれを少しずつこなしていった。
うん、正直、マジで地獄だった。
何度も何度も、泣き出したくなったけど、俺は、強くなりたかった。だってさ・・・、強いって・・・、やっぱ、カッコイイじゃん✧・・・男の・・・ロマンってやつ?。˚✩
・・・・すみません。調子にのりました。・・・・・
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そして、ついに俺は、魔法学院生になったので、じいちゃんとの約束通り、隠していた力を解放することにしたのだ。
いよいよ、明日。
俺のスタート地点、第一魔法学院での、能力解放の記念すべき日。・・・さあ、入学式だ!
読んで頂き、ありがとうございました!
次回、どのように、話が進んでいくのか・・・・・・
お楽しみに♡
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湊(◦ˉ ˘ ˉ◦)♪:「じいちゃん、キツすぎない・・・」
じい( '-' ):「ふぉっふぉっふぉっ!大丈夫じゃ!!」
湊(ㅎ_ㅎ):「あの・・・大丈夫じゃないから、言ってます・・・」
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じいちゃんの「ふぉっふぉっふぉっ!」が響き渡ります。