浦島太郎・最終章…いや、ホントに終わります
遅くなりましたm(__)m
これで本当に最後となります
( ̄▽ ̄;)いや、マジで
さてさて、なんやかんやで四部構成…誰のせいだ?
「あんたのせいだよね?」
あら乙姫様、どったの?そんな呆れた顔して?
「いや…いいわ。何だか不毛な会話になりそうだから早く話を進めてくれるかしら?」
へいへい…分かりましたよぉ~。
ではでは、浦島太郎最終章の始まりです~。
○○○●○○○○●○○○○●○○○○●○○○
ひきつった顔の浦島太郎とは対照的に見事な営業スマイルを浮かべる乙姫様。
その手に持っている伝票らしき物が気になって気になって仕方ない浦島太郎は気が気じゃない。
「浦島太郎さま」
「はい」
先程までの元気はどこへ消え失せたのかと思えるほどの小さな声で震える唇から漏れ出るか細い返事。
「楽しまれましたか?」
「はい、十分に楽しみました」
その言葉に満足したのか乙姫様は裏返しのまま伝票をスーっと浦島太郎の眼前に差し出しました。
「…っ!?この金額は?」
驚愕の金額に言葉を失う浦島太郎の指先が微かに震えています。
「お支払いただけますよね?」
口調は優しいけれど有無を言わせない雰囲気を醸し出す乙姫様に浦島太郎はただ頷くしかありません。
「ただ、今は持ち合わせがないので一度、地上に帰らせてはいただけないでしょうか?」
恐る恐る訪ねる浦島太郎ににっこりと笑みを浮かべる乙姫様がどこか怖いですねぇ。
なんでしょう…完全に掌で踊らされている感がハンパないですけど浦島太郎、大丈夫?
「いや、無理かもしれない…」
悲痛な表情の浦島太郎は虚ろな瞳で伝票に視線を向けます。書かれた金額は驚愕のぼったくり価格♪
とてもではありませんが、全財産11円だったど貧乏の浦島太郎に払えるはずもありません。
まぁ、あれですね。業界用語でトブのは目に見えておりますが乙姫様はにっこりと笑みを浮かべたまま微動だに致しません。
なんでしょう、嫌な予感がひしひしと感じますね。
「地上に帰れば用立て出来ますので…」
語尾がどんどんと小さくなっていく浦島太郎さん。
その時点でトンズラするのがバレバレ…うんっ?そのわりに乙姫様は余裕ですね?どっして?
「ふふふっ、そのうち分かるわ」
あぁ…魅惑の微笑が恐ろしい。
「そ、それで地上には帰れるのでしょうか?」
乙姫様の顔をまともに見れない浦島太郎は少し俯き加減に恐る恐る尋ねます。
「えぇ、構いませんよ」
にっこり微笑みながら了承する乙姫様ですが、はなから無理と諦めている浦島太郎はがっくりと項垂れて呟きます。
「やっぱり無理ですよ…えっ?」
乙姫様の言葉を理解してガバッと顔をあげる浦島太郎の間抜け面ったらもうね、ぷぷぷっ(笑)
「本当に良いんですか?」
信じられないと言った表情で乙姫様を見つめますと魅惑の微笑を浮かべながら頷きます。
「はい、勿論ですとも…ただし」
おぉ~っと!乙姫様が言葉を区切りましたよ?これは!?あれですね。
きっと、何か条件をつけるつもりですよぉ~。
「ゴクッ…ただし?」
次の言葉に思わず唾を飲み込む浦島太郎。
さてさて、乙姫様はどんな厳しい条件を浦島太郎に突きつけるのでしょうか?
「お土産を持って帰ってくださいね♪」
笑顔の乙姫様と彼女の言葉の意味が理解できずにぽかぁーんとした表情を浮かべる浦島太郎。
「はっ?」
うん、その反応は正解ですね。
逃げる可能性大の人間にお土産を持たせようとするなんて意味が分かりませんよね?
「そうです。私の店で楽しまれた方には必ずお土産をお渡ししています。それに私は浦島太郎さまが必ずお支払いに戻ってこられると信じておりますから」
はいっ、ここで天使のような微笑みで浦島太郎を見つめます。すると、あら不思議!浦島太郎は一瞬でキリリとした表情に変わり、どさくさ紛れに乙姫様の両手を握りしめグイッと近づきました。
「分かりました。貴女の信用はこの浦島太郎の名にかけて裏切らないとお約束いたします!」
ってな具合に調子の良いことをほざいていますが皆様、ゲス太郎ですからね?
裏切るに決まってるじゃないですか。
「はいっ、信用しております。ではお土産はこの玉手箱をお渡ししますね。ヒラメちゃん、持ってきてくれる?」
「はいっ♪」
ヒラメちゃんが笑顔で玉手箱を持ってきます。
出ましたよ、玉手箱♪
ようやくこの物語も佳境に差し迫って参りました!
長かった…もうね、エタろうかとも思いましたよ?
でもね、やっぱりゲス太郎がぷぷぷっ(笑)にならないと浦島太郎物語じゃないからね。
じゃあ、続きは次回に!!
「「やめろ~!」」
あら、|皆さん《浦島・乙姫&ヒラメちゃん》焦った顔してどうしたのよ?冗談に決まってるじゃないですか(笑)
「いや、冗談に聞こえないからね?」
「全くだ」
「いい加減に終わりましょうよ…」
呆れ顔で天を見上げないでもらえますか?ほんと、冗談ですから…さっ、切り替えて話を戻しましょう♪
玉手箱を脇に抱え、海亀の背に乗った浦島太郎はキリリとした表情で乙姫様を見つめます。
「必ず、戻ってきます!」
「ええ、浦島太郎さまの事を信じておりますよ♡(まぁ、私としては玉手箱さえ開けてもらえればいいんだけどね、ふふふっ♪)」
うん、何でしょうか?この副音声は…。
まっ、いいか。
キリリとした表情で海亀の背から乙姫様を見つめていた浦島太郎でしたが…姿が見えなくなった途端、ニヤリと口許を歪ませます。もうね、ゲス太郎ここに在りみたいな表情です。
「浦島さま…」
その表情を見た海亀は呆れた表情を浮かべましたが、この後の顛末を想像して少しだけ浦島太郎が不憫に思えました。
そして、地上へと辿り着いた瞬間。
「あっははは!とぉっ!」
案の定、浦島太郎は海亀の甲羅を踏み台にして高笑いと共に大ジャンプをぶちかまします。
クルクル、シュタッ。
何故か捻りを加えた無駄に華麗な演技で砂場に見事な着地を決めた浦島太郎は後ろを振り返りニヤリと笑みを浮かべながら海亀を見つめます。
「海亀、ご苦労!俺は自由だぁ~!!」
叫び声を上げながら全力疾走であっという間に浦島太郎の姿が小さくなっていきました。
その後ろ姿を不憫そうに見つめながら海亀はスマホを取りだし乙姫様に連絡を取ります。
「あっ、乙姫様?予想通り浦島様は逃げ出しましたけど本当に良かったのですか?」
「ふふふっ、良いのよ。あのゲス太郎は必ず、玉手箱を開けるもの♪貴方は早くこちらに戻ってきなさい」
「はい…開けるんだろうな、あの人」
通話を切りながら遠い目で浦島太郎が去っていった先を見つめる海亀は小さくため息をつくと竜宮城へと戻っていくのでした。
その頃、浦島太郎は---。
「あっははは、バカな奴等だ。俺様があんなぼったくり金額を払うわけがないだろうに土産まで手渡すとは何とも間抜けな話だ。さてさて、先ずは家に帰って…あれっ?」
家の前に辿り着いた浦島太郎はようやく周囲の様子がおかしいことに気がつきます。
見慣れたはずの我が家は朽ち果てており、周囲の建物は見たことのない建物に変わっております。
「あれっ?」
首を傾げる浦島太郎に近くを歩いていた人が訝しげに彼を見つめております。
「なにあれ?コスプレ?」
「うっそぉ~、だっさぁ(笑)」
近くを通りがかったJKが浦島太郎の腰簑ファッションを指差しながら笑っています。
そんな時--。
「あぁ君、ちょっといいかな?」
「はいっ?」
お巡りさん登場!
高笑いしながら腰簑ファッションで朽ちた家の前にいる不審者は職質を受けることになりました。
ああ、さっき浦島太郎を訝しげに見ていた人が通報したのですね。ぐっじょぶ♪モブキャラ。
「えっ、いや、あの」
テンパる浦島太郎はオドオドしています。
「なんか怪しいなぁ…うん?君の持っているそれは君の所有物かね?ちょっと見せてもらってもいい…あっ!?こらぁ~!!」
シュタタタタタタタタッ!!
お巡りさんからダッシュで逃げ去る浦島太郎は息を切らしながら小高い丘の頂上で何が起きているのか分からず肩を落として座り込みました。
「いったい、どうなってるんだ?まるで、別の世界に来たみたいだ……はっ!?まさか、これが噂の異世界転移?って事は俺様無双のお時間?ハーレムタイム継続!?ぐふふっ、と言うことはこの玉手箱はスキルとかかなぁ~」
小脇に抱えていた玉手箱をそっと地面に置きながら両手を小擦り合わせて舌舐めずり…って、どんだけポジティブなのよ?あるわけないっしょ?
「うっさい!喋る海亀や海底深くにある龍宮城が存在するんだ、異世界転移だってあるんだい!」
おぉ~、見事な開き直り。
じゃ、開けてみれば?
「おうよ!さてさて、何が出てくるのかなぁ~」
浦島太郎はワクワク、ドキドキしながら玉手箱の紐を緩めて勢いよく玉手箱を開きました。
モワモワモワモワモワッ--。
開いた途端に真っ白な煙が辺りを包み込みます。
「うわっ!?ゴホッ、ゴホッ、っ!?なんだよ、これぇ~!ってか、なんだ?」
真っ白な煙が引いた先で玉手箱から一枚の紙切れが浦島太郎の前にヒラヒラと舞い降りて参りました。
それを掴み取った浦島太郎は書かれている内容を見て驚愕の表情を浮かべます。
「……っ!?」
~ラウンジ竜宮城領収書~
『支払い不履行みたいだから浦島さまからお預かりしていました歳月を支払いに当てさせていただきます♡またのご利用…あっ、ムリですね♪だって寿命はもう無いですもの♪♪by乙♡姫』
無駄に音符マークやハートマーク書かれるとイラッとしますけど今の浦島太郎の姿を見れば…ぷぷぷっ(笑)
「えっ、なんだよ?これ…歳月って一体?それより俺の姿がどうしたって?」
ちょっと水面に顔を出してみれば?
訝しげな表情を浮かべながら水面へと顔を覗かせた浦島太郎は何が起きているのか分からず茫然としながら自分の顔を見つめております。
水面に写っている浦島太郎の姿、それは長い歳月を刻む深い皺だらけの姿でありました。
「はっ?だれ、こいつ?」
貴方ですよぉ~♪
「いやいや、俺はイケメンだよ?こんなお年寄りなわけないでしょ。あっ、分かった!特殊メイクだ!語り手さんってばお茶目なんだから。あっはははは」
ちょーポジティブ!?浦島太郎…あんた、本当にすごいわぁ。いや感心するけど…げ・ん・じ・つを受け入れなよ(笑)
「ば、ばかな…これが俺?なんで?はっ!まさか!」
何かに気づいた浦島太郎は玉手箱にあった領収書を改めて読み直します。
「歳月を支払い……」
よく気づいたね、浦島太郎さん。
そして失意のどん底にまで叩きのめされた浦島太郎はトボトボとした足取りで市役所へ向かいます。
「すいませーん」
「はいっ、何でしょう?」
職員さんが笑顔で応対してくれます。
「生活保護の申請をおねがいします」
「分かりました、では手続きを始めますね」
そして、転んでもただじゃ起き上がらない浦島太郎は生活保護を受けながらクズ人生を謳歌しましたとさ。おしまい(笑)
ちなみにその頃、竜宮城では---。
「みんなぁ~、集まってぇ」
乙姫様がみんなをラウンジに集めます。
「みんな集まったわね?」
「「はぁ~い♪♪」」
タイ&ヒラメちゃんを筆頭に乙姫様の前に勢揃いした従業員一同を前に乙姫様はにこやかに話を始めます。
「皆さんのお陰で今回も人間から寿命を大量にゲットすることが出来ましたぁ」
パチパチパチパチ!!
乙姫様の言葉に鳴り響く拍手。それを満足げに見つめると乙姫様はタイ&ヒラメちゃんを一歩前に出るように言います。
「今回、二人は頑張ってくれたからあのクズの寿命十年分あげるわね♪♪」
二人の頭に手を添えた乙姫様から淡い光が輝き始め二人の体へと吸い込まれていきました。
「ふふふっ、これで美貌は永続ね」
「海亀はまた極太の客をつれてきてね♪♪」
何でしょうか、この光景は……?
「あら、あれだけおもてなしをしたのだから対価を貰わなくちゃ割りに合わないじゃない?だからクズの寿命で私達の美貌を維持させてもらったのよ。ふふふっ、男なんてチョロいわね」
「「「ふふふふっ」」」
竜宮城では夜の蝶達が笑い声が響き渡っています。
「…怖っ」
その光景はまさに夜の闇……離れた場所でドン引きしている海亀でしたとさ。
はいっ、これで本当に終わりです(笑)
もしかしたら、後書きなんぞを書くかもね。




