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死霊術師の黄泉還り  作者: 壮真
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1章 精霊姫と死霊術師

ワァァーーー!!!

国中に歓声が響き渡る。国民の顔は皆笑顔で中には涙を流して喜ぶ者もいた。

「光将軍様ー!」

「精霊姫様ー!」

歓声の中心にいるのは純白の鎧を見に纏い、腰にはその身に合わない白金の剣を帯び、伝説の魔獣として国に伝わる「精霊獣」の姿に似た兜を被った細身の女性である。名はアリア・リネル。ここアルタシア王国の最高戦力『五大将軍』の内の1人である。アリアは兜を取らぬまま観衆の中を歩いて行く。


アリアはそのまま王宮に入っていき、変わらぬ歩幅で大理石の床を闊歩して行く。しばらく歩くと前に漆黒の重鎧を身に纏った騎士が王室の前で大剣を持ちながら立っていた。

「任務御苦労だった」

「シエル…」

シエル・ルーヴス。『五大将軍』の長で闇将軍の座に着く大剣使いである。その佇まいから付けられた二つ名は「黒王」。

「王がお待ちだ。行ってこい」

「……了解」

シエルは王室の扉を開くと金属のぶつかり合う音を奏でながらその場を立ち去っていった。アリアはそのまま誘われるように王室に入っていく。

豪奢な金で出来た家具が並べられたその部屋には過去の王の姿が描かれた絵画がびっしりと壁に貼られていた。

「討伐任務お疲れ様。アリア。まぁ座ってよ」

アルタシア王国国王ノーヴァ。若干21歳と言う若さで国王に就任した彼は過去の国王の功績を次々と塗り替えた賢王である。煌びやかな金髪を揺らしながらノーヴァはアリアを自分の前に座らせると1枚の洋紙をアリアの前に出す。

「……これは?」

「見ての通りだ。お前は氷竜の討伐という過酷な任務を見事成功させてくれた。その礼と言ってはなんだがこの任務をお前に任せる。三日後には出発してもらいたいのだがいいか?」

アリアは洋紙の内容を見ると目を丸くし、すぐさま鋭い目つきに切り替えた。


西の厄災『死森の霊王』の討伐


アルタシア王国には()()()()()()()。約300年の間、国王含めこの国の人間は皆この国以外の世界を知らないのだ。ではそれは何故か。その理由は明白で国の出入り口となっていた東西南北がそれぞれ『厄災』という名のそれぞれ丘、森、山、崖に阻まれているからだ。そしてそれぞれの地には『厄災』の元となる4人の亜人が五大将軍をも超える力を有してその地を守っているからである。結果、この約300年間で一度も厄災討伐を成功する者も現れずアルタシアは閉ざされたままだった。今回アリアが向かう西の厄災は死者が蘇る大森を抜け1()()()()()()()()()()()()()魔力で閉ざされた道を通ると厄災の本体『死森の霊王』との接触に成功することが出来る。しかし、300年間の内に霊王と接触して帰ってきた者は1人もいない。アリアは、深い深呼吸をつき、ノーヴァの方を見て頷いた。

「分かりました。三日後、すぐさま向かいます」

そう言うとアリアは席を立ち王室の外へと出て行った。

次回は来週くらいになると思います。

お楽しみに!

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