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運命を背負った少女と最強の守護者  作者: 英雄王ヨカ
最終章[終わりの時]
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最終章[終わりの時]第5話

[う、うぅ……]


どれほど、意識を失っていたんだろう。


[起きたみたいだね。]


目を覚ますと、森の中の一格、木々が無く星空が良く見える場所。


[ここって、確か母様が……]


[もう、良いのよ?

ステラは気を遣って、母様なんて言う呼び方をしているけど、本当は、もっと別の呼び方をしたいんだよね?]


[……!!]


気付かれていたのか?


[いつから、分かってたの?]


[最初から。

これに関しては、あの人も気付いてたと思う。]


父さんの事だろう。


[あなたは、昔から笑顔が凄く綺麗で、優しくて、魔法の才能も凄くて、育つ事に徐々に大人としての魅力も身についていって…毎日、あなたの成長を見るのが、楽しくてしょうが無かった。]


[いきなりどうしたの?

ちょっと、今日の母様可笑しいよ?]


もう、様なんてつける必要は無いと言ってくれたけど、ついた癖が早々に抜けるわけでも無い。


[……お父さんはね。

あなた一人を助ける為に、大切な物を全て捨てようとしているの……]


[え?]


私の為?


[本当なら、もっと早く伝えて置くべきだったんだと思う。

だけど、あなたはまだ若かったし、全てを飲み込む為には、もっと、心も、体も育て、学ぶ必要があった。]


星空の下で語られる事に、何故か、母さんの意思のようなものを感じた。


[これから、あなたを異世界に送ろうと思うの。]


打ち明けられた事に対して、私の理解は直ぐには追い付かない。


[え?何を、言ってるの?

異世界?何で、そんな所に、私が行かなきゃいけないの?]


何故か、受け入れたくなかった。

理解は追い付いてなくても、受け入れてしまったら、もう二度と母さんとは会えなくなる気がした。


[詳しい事は、向こうの世界に着いた時にわかると思う。

だから、ごめんね……]


瞬間、体が鉛のように重くなり、身動きが取れなくなり。


[何これ……

母、さん?]


母さんが、聞き取れるか微妙な声で何か唱える。

すると、足元に描かれた何かが、青い光を放つ。

これは、魔力と術式効果の安定化を図る儀式場!?


[今から発動させる魔法を使う前に、あなたに渡しておくものがある。]


母さんは、小さなバッグを魔法で作れ出すと、その中から、一つの魔石を取り出す。


[この魔石には、向こうの世界から、こっちの世界に戻ってくる為の帰還魔法の術式が組み込んであるの、向こうの世界の詳しい情報と他の魔石に関しては、着いたら私の魔法に乗せて放つ情報が直接教えてくれる。]


聞いた事がある。

この術式、膨大な魔力、母さんの発言から、導き出される答えは一つだった。


[次元、跳躍……]


母さんは、驚いたように目を丸くした。


[よく分かったね。

正解だよ。]


母さんが何を考えているのか、私には理解て出来なかった。

こんな常軌を逸した術式を行使したら、いくら母さんでも……


[こんな禁呪中の禁呪を使ったら、母さん本当に死んじゃうよ!?

何か、母さん1人で解決できない事があるなら、私も力になる。

もう、昔のままの無力な私じゃないから、きっと力になれる!!]


母さんは、優しい笑顔を作り、首を横に振る。


[母さんには、あなたを護り切る力は無いかもしれない。

だけど、向こうの世界になら、あなたを無償で愛してくれる人が、全力で護ってくれる人が必ずいる。

母さんは、その人に託して、ちゃんと送り出すのが使命に思えるの。]


母さんは、魔法を発動させる。


[早く魔法を解除して!!

じゃないと、本当に母さんがーー]


力一杯叫ぶと、母さんは、優しく抱きしめてくれる。


[ごめんね。

これから、辛い思いも沢山すると思うけど…だけど…これだけは覚えて置いて。]


瞼から、涙が溢れる。


[私は、あなたをずっと愛してる。

ステラちゃん……]


視界が真っ白に染まり、母さんの温もりも、姿も消え、私は異世界に飛んだ。

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