2章[異世界の探求]第3話
目が覚めて、俺は時間を確認しようと視線を巡らせて時計を探したが、あいにくここは異世界なので、時計なんてものは部屋に常備されている訳ではなく、下に行って確認しなければならない!
俺が階段を降りて時間を確認すると、宿に一つだけ配置されている時計は7時をぴったりと指していた。
[まあ、いつも通りだな、まだステラは起きていないのか?]
宿の入り口の下駄箱の所で待ち合わせて居たので、居ればすぐわかるためまだ寝ていると判断した俺は、部屋に直接呼びに行くことに決めた。
廊下を歩いて、昨晩彼女の入って行った部屋の前に立つとノックを3回して応答を待った......
しかし、返答が帰って来ることはなく、俺はある判断に行き着いた。
[こりゃ、寝てるな。]
もう一度ためしにノックしてみたが応答は無く俺は意を決して、扉を開けた。
[入るぞ]
(ガチャン)
扉を開けると、ベットに銀髪の少女が幸せそうな顔で横たわっていた。
[はぁ、やっぱり寝てたか。]
やれやれと行った感じに俺は、彼女の被っている布団をいきおい良く上げた。
[ほぉら、朝ですよステラさん!]
布団を取るとそこには、ズボンを脱いで昨日来ていたフード付きの上着のチャックをほとんどしたまで下げた状態で、もちろん上着の下には白いろの下着がこんにちはしていた、いや、朝だからおはようか。
って、そんな事どうでもいいんだよ、どうするんだよこの状況......
[くっ、今の俺に出来ることは......!]
まず気付かれないように、そっと布団を掛けなおすんだ、後は何事も無かったかの様に部屋を出る。
[完璧だ。]
我ながら最高の判断能力だ、後は実行に移すだけ......
[うっ、うぅん]
[あっ......]
そうこうしているうちに起きてしまった、彼女が起きてしまったのだ。
[うぅん、あれ、クロト、あなた私の部屋でなにして......]
彼女は今の自分のあられもない姿に気付きしばらく放心した、そして......
[なにを......]
[待て!わざとじゃないんだこの通り。]
[なにをしているのって、聞いているのよ!]
[待て!早まるな!落ちっ......]
(バチン!)
俺の頬に強烈なビンタが炸裂した。
[出ていって!]
俺は部屋の外に放り出され、大の字なって仰向けなった。
[こんな状況前にもあったような......]
[本当にすみません。]
俺はあれからステラと一緒に宿を出て、なんやかんやあって馬車に乗って居た、今もそうだがこの間ずっと平謝りをし続けている。
[知らない]
どうやったら許してくれるのだろうか、とにかく謝り続けているが、相当お冠ようで、一向に許してくれない、当たり前だ俺はあんな最低の事をしたんだ、許されなくて当然だ......
平謝りを続ける元気も無くなり、完全に憔悴としていると、彼女から救いの言葉が入った。
[ねぇ、どうしたの?いきなりだんまりしちゃって......
さっきのことは許してあげるから、ね、だから元気出して......]
その瞬間、俺は彼女の事を女神だと感じた、それと共に俺には勿体ない位優しい子だとも......
[本当に許してくれるのか?こんな最低の事をした俺を......]
[だから、そう言ってるでしょ。確かにさっきまでは怒ってはいたけど、そもそも私が寝坊したのも原因だし、黒人は悪気があってした訳じゃないって言うのもわかってたけど、でも簡単に許したゃうのはなんか癪だったからつい......]
可愛い、可愛過ぎて頭打ちたい。
[ありがとう、ステラ......]
泣きたい。
[良いのよ、だけど今度からは気を付けてね......]
そこからは都に着いてからの予定について話し合った、まず真っ先に俺の身分証もといギルドカードなるものを作りにいくらしい、他にも身分証を作る方法はあるが、どれも相当に面倒臭いらしく、ギルドカードが一番手っ取り早いらしい。
[ほらっ、みえてきたわ、あれが水の都ウンディーネよ!]
[あれが......]
俺は一瞬にして言葉を失った、それほどに絶景だった......
[まるでRPGさながらじゃないか......]
[でしょ、私もあの町が凄く好きで、凄く綺麗で賑やかなところなの......]
実際にその言葉の通りなんだろう、
各言う俺もRPGゲームでしか見られないような町に行けるのだから、凄く楽しみではある。
[近くから見ると本当に大きい町だなあ]
遠く見たときも感じたが、本当に現代日本に生きていたらお目にかかれ無いような町だ。
(ガチャ)
そんなこんなしてるうちに馬車が発着所に着いたようだ。
[着いたみたいね、とりあえずギルド支部に行ってあなたの身分証を作るわよ。]
俺たちが歩きだした場所からギルド支部と言う所は意外と近く、歩き出して15分くらいで到着した、こんなに大きな町の支部って言うくらい、だからもちろん出かさは5階立てのアパートくらいのでかさはあり、中に入ってみると、俺の予想した通り、まさしくファンタジー世界のギルドといった感じの内装で、入り口から左右に2階に向かう為の階段があって、正面にはカウンターが4つほど置かれておりカウンターの真横に仕事が書かれた紙が一面に貼られてある、掲示板があった。
[内装もこってるなあ]
他にもいろんなところに装飾やらなんやらと言った感じのものが施されている。
[あの、ギルドカードを作りたいんですけど......]
[かしこまりました、お一人様でよろしいでしょうか?]
俺がギルドの内装に目を輝かせてる間にステラはすでにカウンターの人とやり取りしていた。
[はい、あそこにいる人のを1枚お願いします。]
ステラは俺を指差した。
[かしこまりました。身分確認のギルドカードをご提示お願いします。]
[はい。]
そう言って、ステラはカバンから何やら色々書かれたカードの様な物を取り出してカウンターのお姉さんに渡した。
[承りました、少々お待ちください。]
自分の身分証を作るのにステラに任せっきりだと申し訳ないので、俺もステラのいるカウンターまで行った。
[すまないな、任せっきりで......]
[良いのよ、それにあなたはこれからも私に着いてきてくれるんでしょ?だったらこのくらいさせてほしいの......]
そうしているうちに、カウンターの奥からさっきのお姉さんが歩いてきた。
[こちらが、新規のギルドカードでございます。そしてこちらが、既存のギルドカードのお返しです。]
[ありがとうございます。]
[登録は二階の測定室にて順次ご登録下さい。]
[わかりました、ほら、いくわよ。]
俺はステラに連れられて、二階に上がってすぐのところにある、測定室と書いてある部屋に入った。
[ここにさっきのカードを置いて、ここにてかざして。]
俺は言われるがままに、部屋の中に二つ置いてある台座の内の左の台座の方に指示通りの操作をした。
[はい、これでOKよ。]
[え?これだけ?]
何とも呆気ないものだが、一様これで身分証明としてのカードは完成したらしい。
[後はよこの部屋にある真名の詳細を確認する魔法具と魔力測定の魔法具で、冒険者登録するだけよ。]
どうやら、ギルドから出された仕事をこなす冒険者として登録するには別の操作がいるらしい。
俺は測定室を出て正規登録室に入った。
[ここに手を置いてまずは真名の詳細を確認するわ。]
[これで良いのか?]
すると、カードに新しい文字が浮き上がった。
[覚醒者?]
ステラも俺の真名を確認しようと、ぐいっと顔を近づけた。
[これがあなたの真名?詳細は......]
するとステラはカードを裏返した。
[物理法則を無視する力......]
[なにこれ?]
[さあ、まあとにかく魔力測定も早く終わらせようぜ!]
とりあえず冒険者登録をするのが先決だと考えた俺は、魔力測定装置だと思われる魔法具に手をかざした、すると......
(バチバチバチ!!)
[え?]
(バチバチバチバチ!!)
え?これなんかやばくない?
[なあステラ、なんか火花散ってるけど大丈夫なのか?]
[うぅぅん、多分大丈夫だと思うけど......]
[なんか怪しくなってきたな。]
火花はどんどん大きくなっていって、それがピークに達するであろう直前で装置が止まった。
[なんとか計り終えたようね、ランクは......]
そのカードの裏側を見た瞬間、ステラは絶句した。
[ランクC......]
ランクC?それってやっぱり低い方なのか?
[カタストロフ級......]
カタストロフ?日本語で言うと天変地異だが、天変地異?
[いやそんなまさか......]
[クロト1つ良い?]
[何ですか?]
なぜかステラは真剣な顔でこう言った。
[あなたの冒険者ランクは最高ランクのさらに上のエクストラ、要するに規格外レベルに判定されたわ。]
[え?今なんと?]
[だからあなたのランクは規格外レベルで天変地異レベルの魔物すら倒せるレベルだってこと。]
[マジで?]
[マジよ。]
......どうしよう。




