3章[王都学園]第36話
[......よしっと、ほら、どう?]
[え......]
そこには、プロ並みの腕で整えられた髪に、可愛らしい服を着た自分が映っていた。
[見違えましたね、まさかここまでとは......]
セインさんは後ろで関心している。
[どうして......]
そこまでしてくれるの?と、言おうと思ったら、ステラさんがその前に言葉を発した。
[それはね、あなたがとても悲しそうだったから、後は可愛かったから、かな。]
それだけの理由で、見ず知らずの私にここまでしてくれる、この人達は一体何なのだろう。
私は、生まれたときからずっと村の中と言うか小さい世界で育って来たから、形は最悪だったけど、都に来たときは、様々な形で着飾る人達に憧れた、それから暗い部屋に入れられて、酷い事を沢山された、痛かったし、辛かった、だから、程無くして逃げたした、すぐに捕まる事は目に見えてわかっていた、だけど、部屋の隅で囲まれた時に、あの人が助け出してくれた、色んな人達に痛くされたあの日々から解放されただけでも嬉しかった。本心からあの人に、クロトさんに感謝した。その感謝を込めて兄さんと呼ぶことにした。この世界でこんなに優しい人はこの人だけだと、そう思った、なのに......
[う、うぅ......]
一筋の光が頬を伝う、それと同時に瞼から溢れだした。
[......]
ステラさんは、無言で抱いてくれた。それから、数時間嗚咽を漏らして泣いた。
この世界には、あの人が言った通り幸せな事が、優しい事が沢山ある、そう思えた。
[少し早すぎたかな?]
俺は三人を待たせまいと、一足先に待ち合わせの場所に来ていた。
[お待たせ、クロトくん。]
背後から声がした、そこにはステラとユリカゼ、そして......見違える様に可愛くなった、アインが居た。
[どう、クロトくん?このアインちゃんの完璧な可愛さは?]
色々と遊ばれた結果なのは安易に予想出来るが、それでも、見違えたのは確かだ。
[うん、可愛いと思う、二人に任せたのは間違いじゃ無かったって事だな。]
俺は関心の一言を述べる。
[だってさ、アインちゃん]
アインは少し照れくさそうだ。
[茶化さないでよ、ステラさん。]
心なしか、アインの雰囲気も明るくなった。
[ん、三人とも何かあったのか?]
[秘密です。]
ユリカゼはこう言うが、普通に気になる。
[そう言われると、もっと気になるな。]
駄目なものは駄目だと言われ、俺はあっさり引き下がり、談笑しながら学園に戻った。
因みにこの日からアインはステラの部屋で泊まる事になった。
先に謝っておきます。次にアインさんが出るのは当分先です!すみませんでしたぁ!!




