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運命を背負った少女と最強の守護者  作者: 英雄王ヨカ
3章[王都学園]
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3章[王都学園]第27話

俺は、終局種との一戦の翌日の昼休み、ステラから屋上に呼び出されていた。


[来たけど、どうかしたのか?]


俺が屋上に来たときには、既にステラは屋上にいた。


[どうかした、って言う訳じゃないんだけど、ちょっとクロトくんに聞きたいことがあってね。]


俺に気付くと、屋上からの景色を見ていたステラの視線は、俺に向き直る。


[聞きたいこと?]


[うん、単刀直入に聞くけど、クロトくん、半身が麻痺してるでしょ?]


[え?]


ちょっと待てよ、何でその事知ってるんだ?


[......気付かないとでも思ってたの、あきらかに今日のクロトくん様子がおかしかったから、ちょっと気になって色々予想してみたの。]


まいったな、まさかそんな簡単に看破されるなんて。


[そうか......まあ、ステラの言う通り半身は麻痺してる、今でも結構動かしにくい。]


と言うより、ほとんど全く動かない。


[はぁ、そんなことなんだろうと思ったよ。]


ステラはため息をつくと、気持ちを思ったようにのべてくる。


[むぅ......そうは言うけど、そもそも俺に何かあったら全部ステラに報告しなきゃいけないのか?]


俺は若干子供の様に言い返す。


[そう言う訳じゃないけど、単純に心配なの、それに、何か悩みがあったら少しでも力になってあげたいって思ったから......]


[ごめん、迷惑だったよね、これからは控えるように......]


おいおい待て待て。


[すみません、冗談ですので真に受けないでください。]


またこのくだりかよ。


[えっ......]


[本当にすみません、だから怒らないでくださいお願いします!]


ステラからの今世紀最大レベルの冷ややかな視線を感じとり、慌てて謝る。


[はぁ、じゃあ話戻すよ。]


よかった。


[ああ......]


[私が声をかけたのは、その半身の麻痺について、力になれるかもしれないからなの。]


[治せるってことか?]


ステラは少し考える様な仕草を見せると、返答する。


[近いけど、ちょっと違うかな......]


[と言うと?]


[うん、難しいんだけどね、簡単に言えば麻痺の原因を正すって言うのが良いのかな。]


原因を正す?


[って事は原因を知ってるのか?]


[おおよそ見当はついてるよ、詳しく話すと長くなるから、放課後寮の横にある倉庫に来て。]


まだうまく飲み込めてないが、とりあえずこの鬱陶しい痺れも少しは解消されるわけか。


[わかった、倉庫だな。]


[うん、私もう魔法科の授業始まるから行くね。]


[ああ、また後で。]


[うん、また後で。]


そう言って、ステラは屋上を後にした。


[俺もそろそろ行くか。]


しばらく屋上で景色を見たあと、俺も後にした。



俺は寮の裏手にある、古びた倉庫の扉を開ける。


[あっ、来た。]


中では既に、ステラが待っていた。


[ごめん、待たせたか?]


ステラは首を横に振る。


[ううん、私も今来たばかり。]


[そうか、それなら良かった。]


[それじゃあ、始めるからそこに座って。]


俺は、ステラの誘導に従って、石畳の上に座る。


[それじゃあ上だけ脱いでくれる?]


[あ、ああ、わかった......]


俺は、多少戸惑いながらも、上着のボタンを外して、シャツと一緒に脱ぐ。


[あまり動かないでね、説明しながらやるから。]


[わかった。]


ステラの手が、俺の背中の右肩辺りに触れる。


[......]


[......うん、やっばりそうだ......]


[何か、わかったのか?]


ステラは片手間に説明を始める。


[うん、予想してた通りなんだけど、麻痺の原因は元素回路の不調だったみたい、最悪壊死してる可能性もあったんだけど、乱れるだけで済んでるみたい。]


原因はあきらかだった。


[クロトくん、この前の悪魔との戦いで神具の三段階目を使ったでしょ?]


[ああ。]


[それが原因、あらかじめ綿密な調整をした後に使ったから、これくらいの症状ですんでるんだと思う。]


確かに、神具の覚醒に関しては結構前から調整段階には入っていた。


[いきなり強力な力を引き出したから、回路そのものが驚いている感じ、その回路に微量に元素を流してあげれば!]


瞬間、鋭い衝撃の様なものが駆け巡る。


[これで、オッケーだよ、痺れが引いた頃には前よりも柔軟になってると思うよ。]


痺れも少しとは言えましになっている。


[詳しいんだな]


[まあね、私も同じような経験をしたことがあったの、私の場合は片腕持っていかれたけどね。]


[成る程......]


俺は腕を動かしてみる。


[ありがとな、お陰で助かったよ。]


俺はお礼を言う。


[どういたしまして、それじゃあ私、寮に戻るから。]


[ああ、また明日。]


ステラは扉を開ける。


[うん、また明日。]


ステラは倉庫を後にした。

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